ハンドル部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 14:58 UTC 版)
石器のような一部を除けば、大抵のナイフにはハンドル(日本刀や包丁では柄とも言う)が存在する。実用する場合では耐久性や劣化しにくさ、高級志向・観賞用の場合は豪華さや見た目の良さも求められるが、ある程度のグリップ力や、手に収めやすいことが求められる。固定方法は様々なものが存在するが、エポキシ等の接着剤とピンをかしめたりやシュナイダーボルトやラブレスボルト等のボルトを締めて固定するのが一般的である。この際、ボルトの先端は削り落とされ取り外しできなくすることが一般的であるが、近年ではタクティカルナイフなどでは接着剤を用いずボルトの頭を残し、六角レンチや+もしくは-ドライバーで分解できるようにしたものが増えている。 木 黒檀、ローズウッド、合板など。木材は加工しやすく、多様な種類によって重量や密度等の質的・外見的特徴が変わるため、選択の余地が大きい。ただし、液体の浸透や乾燥・衝撃等による割れなどが起こりやすい素材でもあるため、塗装やコーティングが施されることもある。 動物由来の材料 スタッグ(シカの角。スイロクの角(サンバースタッグ)がよく使われる)や、象牙、ジグドボーン(牛骨をスタッグ風に加工したもの)、インパラの角、貝殻、鮫皮、レザーワッシャー(輪状の牛皮を積み重ねたもの)等。高級感があるが、金属や合成樹脂に比べると耐久性は劣る。角・骨系の材料は比較的耐久性は高い。表面を滑らかにした歯・角系の材料にはスクリムショー(毛彫り用針で傷をつけ、色を差して模様を彫り込む技術)で装飾が施されることがある。象牙やべっ甲など希少種による材料はワシントン条約等の規制により取引が規制される場合がある。 金属 真鍮など。堅牢性は高いが、(チタンやアルミニウム等を除けば)重量がかさみやすく、使用による傷が目立つ場合もある。刃材・ハンドル材以外のヒルトやボルスター、ピン、ライナーといったナイフの部品は大抵が金属で作られる。 合成樹脂 単体で使用される他に、ガラス繊維や炭素繊維で強化された樹脂である繊維強化プラスチック (FRP)、麻や綿の繊維を樹脂で固めたマイカルタのような材料で使用されることもある。 基本的に水に強く軽量である。 また、ガラス/炭素繊維強化プラスチックを使用するものには透明性のある樹脂を使用することで、繊維の配置を観察できるようにしたものもあり、それらは見た目に優れる。
※この「ハンドル部」の解説は、「ナイフ」の解説の一部です。
「ハンドル部」を含む「ナイフ」の記事については、「ナイフ」の概要を参照ください。
- ハンドル部のページへのリンク