ドイツ政府の干渉と対レジスタンス政策とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ドイツ政府の干渉と対レジスタンス政策の意味・解説 

ドイツ政府の干渉と対レジスタンス政策

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 02:33 UTC 版)

ベニート・ムッソリーニ」の記事における「ドイツ政府の干渉と対レジスタンス政策」の解説

詳細は「イタリア内戦1943年-1945年)(英語版)」、「イタリアにおけるレジスタンス運動英語版)」、および「ヴェローナ裁判イタリア語版)」を参照 連合軍枢軸軍という観点においてはイタリア戦線」(Italian Campaign)と呼称される戦いは、家族兄弟両軍分かれて戦う「イタリア内戦1943年-1945年)(英語版)」(Italian Civil Warとしての側面持っていた。イタリアの歴史学界においては冷戦終結後1990年代から戦闘を「内戦」(La guerra civile)と定義する意見主流になっている内戦で自らのRSI軍や義勇軍ドイツ軍とともに勇敢な戦い見せたことは「イタリアの名誉」を求めムッソリーニ幾分希望与えたが、同時に反乱軍王国軍兵士との内戦民族団結ファッシ)という理想失われる思いでもあった。 レジスタンスパルチザン民衆巻き込んでテロ破壊工作繰り広げドイツ軍によるイタリア国民への残忍な報復招いても、そうした人質戦略意に介することもなかった。被害住民押し付けるパルチザン達の戦術は「銃を撃ち、そして消える」と皮肉られ、終戦直前まで広範な支持を得ることはなかった。対照的にムッソリーニRSI軍の兵士達憤慨宥め可能な限り報復行わない様にRSI軍に厳命下し時にはパルチザン指導者に恩赦与えてすらいる。 またムッソリーニ悩ませたのはカール・ヴォルフSS大将親衛隊直接統治諦めておらず、RSI政府権限に度々干渉しようとすることであった実質的に連合軍占領地として扱われていた南部共同交戦国比べRSI政府徴税軍備警察など多く行政権委任され国家であり、ドイツ政府といえどもポーランドのように扱うことはできなかった。親衛隊警護名目護衛小隊ムッソリーニ執務室周辺配置したり、通話盗聴して影響力持とうとした。 RSI政府形骸化させようとする親衛隊占領計画最後一線防いでいたのは、ヒトラームッソリーニ信頼関係であり、北部イタリア人にとってムッソリーニは「ドイツ傀儡」というよりは「最後の砦」ですらあった。ただしそれはムッソリーニヒトラー依存することも意味しており、クーデター協力したガレアッツォ・チャーノ伯やエミーリオ・デ・ボーノ元帥処刑ユダヤ教徒保護政策の完全撤廃など、政治信条反す行為ヒトラー提案に応じて受け入れることもあった。 前者については党員はおろか政敵ですら命を奪うこと(及びそれによって反論許さないこと)を嫌ったムッソリーニにとって、後継者から外したとはいえ娘婿のチャーノを処刑するはつらいことであり、長女エッダからの必死嘆願にも心動かされていた。またなしでは歩けない体になっていた老将軍を処刑場引きずり出して撃ち殺すのは悪趣味としか思えなかった。 しかしムッソリーニ人間的な甘さ懸念していたヒトラーも譲らず、共和ファシスト党内でも死刑は当然であるとの結論下されていた。皮肉にも彼らの裏切りを許したのはムッソリーニだけであったヴェローナ行われた裁判ヴェローナ裁判イタリア語版))でカルッチオ・パレスキ(イタリア語版)、ルチアーノ・ゴッタルディ(イタリア語版)、ジョヴァンニ・マリネッリ(英語版)、チャーノ、デ・ボーノらに国家反逆罪による即時処刑言い渡された。 死罪言い渡され面々処刑場平原へと歩かされて椅子座った状態で背を向けさせられ共和ファシスト党員の銃兵隊によって銃殺された。ムッソリーニ無神論者ながら「罪人」とされた者達に祈り捧げるようヴェローナ教会頼んでいるが、その時ムッソリーニ顔面蒼白で今にも自分も死を選びかねない様子だったという。

※この「ドイツ政府の干渉と対レジスタンス政策」の解説は、「ベニート・ムッソリーニ」の解説の一部です。
「ドイツ政府の干渉と対レジスタンス政策」を含む「ベニート・ムッソリーニ」の記事については、「ベニート・ムッソリーニ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ドイツ政府の干渉と対レジスタンス政策」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ドイツ政府の干渉と対レジスタンス政策」の関連用語

ドイツ政府の干渉と対レジスタンス政策のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ドイツ政府の干渉と対レジスタンス政策のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのベニート・ムッソリーニ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS