ツール・ド・フランス2006とは? わかりやすく解説

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ツール・ド・フランス2006

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/03 15:37 UTC 版)

ツール・ド・フランス 2006
Tour de France 2006
レース詳細
開催期間 2006年7月1日 - 7月23日
ステージ 21
全行程 3,657 km (2,272 mi)
優勝タイム 89時間40分27秒 (40.788 km/h (25.344 mph))
レース結果
優勝  オスカル・ペレイロ[1] (ESP) (ケス・デパーニュ・イリュスバレアレス)
2位  アンドレアス・クレーデン (GER) (T - モバイル)
3位  カルロス・サストレ (ESP) (チーム・CSC)

ポイント賞  ロビー・マキュアン (AUS) (ダヴィタモン・ロット)
山岳賞  ミカエル・ラスムッセン (DEN) (ラボバンク)
新人賞  ダミアーノ・クネゴ (ITA) (ランプレ・フォンディタル)
チーム時間賞 T - モバイル
2005
2007

ツール・ド・フランス2006フランス語: Tour de France 2006)は2006年7月1日から23日まで全21ステージで行われた93回目のツール・ド・フランス

概要

前年まで7連覇(のちにドーピングが発覚して成績抹消処分)を達成したランス・アームストロングの引退、およびドーピング疑惑によるヤン・ウルリッヒイヴァン・バッソの出場差し止めにより大混戦の大会となった。

大会は7月1日の個人タイムトライアルを皮切りに、2日間の休養を経て、7月23日の第20ステージまで行われた。フロイド・ランディスが89時間39分30秒で総合優勝したが、ランディスのツール期間中の複数の検体から禁止薬物が検出された。その後アメリカ・アンチ・ドーピング機構がツール優勝タイトルの剥奪と2年間の出場停止処分を決定し、UCIが公式にランディスの失格と総合2位だったペレイロの総合優勝を認定した。ランディスは当初薬物の使用を否定していたが、2010年になって禁止薬物を常用していたことを告白した。

日程と結果

日付 ステージ コース 距離 備考 ステージ勝者 総合首位
7/1 プロローグ ストラスブール 7km 個人タイムトライアル トル・フースホフト トル・フースホフト
7/2 第1ステージ ストラスブール~ストラスブール 183km   ジミー・カスペール ジョージ・ヒンカピー
7/3 第2ステージ オベルネ~エシュ=シュル=アルゼットルクセンブルク 223km   ロビー・マキュアン トル・フースホフト
7/4 第3ステージ エシュ=シュル=アルゼット~ファルケンブルク(オランダ 216km   マティアス・ケスラー トム・ボーネン
7/5 第4ステージ ユイベルギー)~サン=カンタン 215km   ロビー・マキュアン トム・ボーネン
7/6 第5ステージ ボーヴェカーン 219km   オスカル・フレイレ トム・ボーネン
7/7 第6ステージ リジュー~ヴィトレ 184km   ロビー・マキュアン トム・ボーネン
7/8 第7ステージ サングレゴワール~レンヌ 52km 個人タイムトライアル セルゲイ・ゴンチャール セルゲイ・ゴンチャール
7/9 第8ステージ サンメアンルグラン~ロリアン 177km   シルヴァン・カルザティ セルゲイ・ゴンチャール
7/10 休養日          
7/11 第9ステージ ボルドーダクス 170km   オスカル・フレイレ セルゲイ・ゴンチャール
7/12 第10ステージ カンボ=レ=バンポー 193km 山岳ステージ ファンミゲール・メルカド シリル・デセル
7/13 第11ステージ タルブアラン谷(プラ・デ・ベレ)(スペイン 208km 山岳ステージ デニス・メンショフ フロイド・ランディス
7/14 第12ステージ リュション~カルカソンヌ 211km   ヤロスラフ・ポポヴィッチ フロイド・ランディス
7/15 第13ステージ ベジエモンテリマール 231km   イェンス・フォイクト オスカル・ペレイロ
7/16 第14ステージ モンテリマール~ギャップ (フランス) 181km   ピエリック・フェドリゴ オスカル・ペレイロ
7/17 休養日          
7/18 第15ステージ ガップ~ラルプ・デュエズ 187km 山岳ステージ フランク・シュレク フロイド・ランディス
7/19 第16ステージ ブールドワザン~ラトシュイール 182km 山岳ステージ ミカエル・ラスムッセン オスカル・ペレイロ
7/20 第17ステージ サン=ジャン=ド=モーリエンヌ~モルジヌ 199km 山岳ステージ カルロス・サストレ[2] フロイド・ランディス
7/21 第18ステージ モルジヌ~マコン 193km   マッテーオ・トザット フロイド・ランディス
7/22 第19ステージ ル=クルーゾ~モンソーレミーヌ 56km 個人タイムトライアル セルゲイ・ゴンチャール フロイド・ランディス
7/23 第20ステージ アントニ・パルクドソー~パリシャンゼリゼ通り 152km   トル・フースホフト フロイド・ランディス

最終成績

総合成績

順位 選手名 チーム 時間
失格 フロイド・ランディス フォナック・ヒアリングシステム −57秒
1 オスカル・ペレイロ ケス・デパーニュ・イリェス・バレアレス 89時間40分27秒
2 アンドレアス・クレーデン T-モバイル +32秒
3 カルロス・サストレ チームCSC +2分16秒
4 カデル・エヴァンス ダヴィタモン・ロット +4分11秒
5 デニス・メンショフ ラボバンク +6分09秒
6 シリル・デセル アージェードゥーゼル・プレヴォワイヤンス +7分44秒
7 クリストフ・モロー アージェードゥーゼル・プレヴォワイヤンス +8分40秒
8 アイマル・スベルディア エウスカルテル・エウスカディ +11分08秒
9 マイケル・ロジャース T-モバイル +14分10秒
10 フランク・シュレク チームCSC +16分49秒
11 ダミアーノ・クネゴ ランプレ・フォンディタル +18分22秒
12[3] リーヴァイ・ライプハイマー ゲロルシュタイナー +18分25秒
13 マイケル・ボーヘルト ラボバンク +18分49秒
14 マルクス・フォーテン ゲロルシュタイナー +19分00秒
15 ピエトロ・カウキオーリ クレディ・アグリコール +20分15秒
16 タデイ・ヴァリャヴェツ ランプレ・フォンディタル +25分28秒
17 ミカエル・ラスムッセン ラボバンク +27分36秒
18 ジョゼ・アゼヴェド ディスカバリーチャンネル +37分11秒
19 マルツィオ・ブルセギン ランプレ・フォンディタル +42分08秒
20 ダビド・アロヨ ケス・デパーニュ・イリェス・バレアレス +43分03秒

ポイント賞

順位 選手名 チーム ポイント
1 ロビー・マキュアン ダヴィタモン・ロット 288
2 エリック・ツァベル チーム・ミルラム 199
3 トル・フースホフト クレディ・アグリコール 195
4 ベルンハルト・アイゼル フランセーズ・デ・ジュー 176
5 ルカ・パオリーニ リクイガス 174
6 イニャキ・イサシ エウスカルテル・エウスカディ 130
7 フランシスコ・ホセ・ベントソ サウニエルデュバル・プロディール 128
8 クリスティアン・モレーニ コフィディス 116
9 ジミー・カスペール コフィディス 98
失格 フロイド・ランディス フォナック・ヒアリングシステム 93
10 オスカル・ペレイロ ケス・デパーニュ・イリェス・バレアレス 88

山岳賞

順位 選手名 チーム ポイント
1 ミカエル・ラスムッセン ラボバンク 166
失格 フロイド・ランディス フォナック・ヒアリングシステム 131
2 ダビド・デ・ラ・フエンテ サウニエルデュバル・プロディール 113
3 カルロス・サストレ チームCSC 99
4 フランク・シュレク チームCSC 96
5 マイケル・ボーヘルト ラボバンク 93
6 ダミアーノ・クネゴ ランプレ・フォンディタル 80
7 シリル・デセル アージェードゥーゼル・プレヴォワイヤンス 72
8 リーヴァイ・ライプハイマー[3] ゲロルシュタイナー 66
9 アンドレアス・クレーデン T-モバイル 64
10 オスカル・ペレイロ ケス・デパーニュ・イリェス・バレアレス 63

新人賞

順位 選手名 チーム 時間
1 ダミアーノ・クネゴ ランプレ・フォンディタル 89時間58分49秒
2 マルクス・フォーテン ゲロルシュタイナー +38秒
3 マテュー・スピリック ブイグ・テレコム +1時間29分12秒
4 ダビド・デ・ラ・フエンテ サウニエルデュバル・プロディール +1時間36分00秒
5 モイセス・ドゥエニャス アグリテュベル +1時間48分40秒

チーム総合時間

順位 チーム 時間
1 T-モバイル 269時間08分46秒
2 チームCSC +17分04秒
3 ラボバンク +23分26秒
4 アージェードゥーゼル・プレヴォワイヤンス +33分19秒
5 ケス・デパーニュ・イリェス・バレアレス +56分53秒

脚注

  1. ^ 当初の総合優勝者はフロイド・ランディスだったが、のちにドーピングによるものとして剥奪された。
  2. ^ 当初の優勝者はフロイド・ランディスだったが、のちに剥奪された。
  3. ^ a b ドーピングにより成績剥奪。詳しくは該当選手の項目を参照のこと。

関連項目

外部リンク


ツール・ド・フランス2006

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 09:32 UTC 版)

オスカル・ペレイロ」の記事における「ツール・ド・フランス2006」の解説

2006年ツール・ド・フランスでは、チームのエースアレハンドロ・バルベルデのアシストとしてスタートしたが、バルベルデ第3ステージ落車鎖骨骨折により早々リタイヤその後ウラジミール・カルペツチームエースとなり、ペレイロはそのアシスト務めていた。第11ステージマイヨ・ジョーヌ手中にしたランディス対しペレイロ山岳でのアシスト務めていたこともあり、第12ステージ終了時点ではランディスに遅れること2850秒差の総合46であった。ところが第13ステージ、20km付近ペレイロはこの区間制することになるイェンス・フォイクトら6名とともに集団から飛び出してアタック出たペレイロ自身はカルペツやチームアシストたちを休ませるためのジョーカー役割として逃げただけだが、ランディス擁するフォナックチーム力が低いためにメイン集団を引く義務から一時解放されるべく、総合首位をわざと明け渡す作戦出た。そのために、逃げ集団とは2957秒もの大差がついてしまい、ステージ優勝のフォイクトと同タイムゴールしたペレイロランディス逆転してマイヨ・ジョーヌ獲得したフォナックペレイロ前年所属していたチームであり、その実力ならばランディス容易に奪い返すことができると踏んでのことであった。この作戦には周囲からも賛否両論出たが、特にわざと譲渡するにしても、そのタイム差の1分半が大きすぎるとの批判があった。 第14ステージよりはじまったアルプス越えステージではさっそくランディスから遅れ、第15ステージラルプ・デュエズゴールだったが、ランディスペレイロ10秒差逆転して予定通り再び総合首位奪取。だが第16ステージではペレイロ区間優勝ミカエル・ラスムッセンに1分54秒遅れの区間3位ゴールしたのに対しランディスハンガーノックに陥って終盤でついていけなくなりラスムッセンに遅れること10分4秒差の区間23位と大敗マイヨ・ジョーヌは再びペレイロに手に渡り逆にランディスは8分8秒差の総合11位に転落した。 ところが第17ステージにおいて、ランディス残りまだ120kmもある地点にもかかわらず単独アタック敢行。それに対しペレイロを含む総合上位陣はこのような長距離逃げ成功した前例少ないこともあり、T-モバイル先行して逃げていたパトリック・シンケヴィッツランディス背後に付かせたのみでなかなか追撃出ようとしなかった。ランディス最後の峠の登りでシンケヴィッツをも引き離してステージ優勝しペレイロランディスに遅れること7分8秒差の区間7位でゴールしたが、総合3位浮上したランディスとのタイム差は一気30秒差にまで縮まった第19ステージ個人タイムトライアル区間3位フィニッシュしたランディス対しペレイロ区間4位だったが、ランディスに1分29秒の差をつけられ総合首位はここでランディス移動。残るステージ凱旋ムード漂う最終ステージのみであったことから、ランディス総合優勝がここで事実上決定しペレイロランディス57秒差の総合2位この年ツール・ド・フランス終えたはずだった。ところが、2006年ツール・ド・フランスは、これからさらに1年以上亘る戦い」が繰り広げられることになる。

※この「ツール・ド・フランス2006」の解説は、「オスカル・ペレイロ」の解説の一部です。
「ツール・ド・フランス2006」を含む「オスカル・ペレイロ」の記事については、「オスカル・ペレイロ」の概要を参照ください。

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