タサ5700形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 06:41 UTC 版)
「国鉄タサ5700形貨車」の記事における「タサ5700形」の解説
タサ5700形は、LPガス専用の20t積タンク車として1963年(昭和38年)7月8日から1967年(昭和42年)7月21日にかけて348両(オタサ5700 - オタサ5799、オタサ15700 - オタサ15799、オタサ25700 - オタサ25760、オタサ35700 - オタサ35786)が日本車輌製造、三菱重工業、富士重工業、飯野重工業、日立製作所、川崎車輛、富士車輌の7社にて製作された。この際何故かオタサ25761 - オタサ25799は空番であった。記号番号表記は特殊標記符号「オ」(全長 16 m 以上)を前置し「オタサ」と標記する。 本形式の他にLPガスを専用種別とする形式には、タム7100形(104両)、タム7200形(8両)、タム7300形(1両)、タム9000形(1両、後述)、タサ5400形(356両)、タサ5500形(18両)、タキ25000形(310両)の7形式が存在した。 落成時の所有者は鈴与、出光興産、日本石油輸送、三角石油瓦斯、セントラル石油瓦斯、ゼネラル瓦斯、三愛石油、大洋プロパン瓦斯、三井化学工業、丸紅飯田、亜細亜石油、三菱液化瓦斯、日本酸素、日本石油瓦斯、東邦アセチレン、宇部サイコン、日商、北海酸素、帝国石油、昭和石油瓦斯、伊藤忠燃料、シェル石油、岩谷産業、大成物産、熊本石油、丸善海運、石油荷役、伊丹産業、丸善石油化学、菱三商事、共同石油であった。 1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「燃(G)23」(燃焼性の物質、高圧ガス、高圧ガス、可燃性のもの)が標記された。専用種別の「LPガス」と化成品分類番号の「燃」は赤色で標記されている。更にタンク体右側形式番号上に「連結注意」が標記された。 ドームレス直円筒型のタンク体は、高張力鋼(HT55、HT60)製で荷役方式はタンク上部にある弁からの上入れ、上出し式である。 塗色はねずみ色1号であり、全長は17,880mm、全幅は2,500mm、全高は3,817mm、台車中心間距離は13,700mm、実容積は47.3m3、自重は26.1t - 27.3t、換算両数は積車4.5、空車2.6、最高運転速度は75km/h、ベッテンドルフ式のTR41C、TR41Dである。 1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には2両(オタサ25755・オタサ25759)の車籍がJR貨物に継承したが、1990年(平成2年)1月に2両揃って廃車となり同時に形式消滅となった。
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