タサ500形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 08:23 UTC 版)
「国鉄タサ500形貨車」の記事における「タサ500形」の解説
タサ500形は、1928年(昭和3年)の車両称号規程改正によりア27370形、ア27570形を改番し誕生した形式である。ア27370形は1926年(大正15年)に4両(ア27370 - ア27373→タサ500 - タサ503)が日本製鋼所にて、ア27570形は1928年(昭和3年)に19両(ア27570 - ア27588→タサ504 - タサ522)が新潟鐵工所にてそれぞれ製造された。 ア27570形からの改番車は附番の誤り(積載荷重が19tの為タラ(17 t - 19 t)に附番すべきが、タサ(20 t - 24 t)へ附番されてしまった)により1931年(昭和6年)2月12日にタラ1形ヘ再附番(タサ504 - タサ522→タラ13 - タラ31)が行われた。 タサ500形となった後も1937年(昭和12年)5月24日までに合計13ロット57両(タサ523 - タサ526、タサ529 - タサ536、タサ539 - タサ583)の増備が新潟鐵工所、日本車輌製造、汽車製造、浅野造船所、大阪鉄工所の5社にて行われた。この際なぜかタサ527 - タサ528、タサ537 - タサ538の欠番が発生した。 落成時の専用種別は4両(タサ500 - タサ503)がクレオソート専用、52両(タサ504 - タサ522、タサ544 - タサ555、タサ561 - タサ577、タサ580 - タサ583)が揮発油(ガソリン)専用、24両が「なし」であった。また所有者は、北海木材防腐、日本石油、横須賀海軍軍需部、中野興業、紐育スタンダード石油(その後スタンダード・ヴァキューム石油ヘ社名変更)、三菱商事、ライジングサン石油の6社1組織であった。 1933年(昭和8年)8月4日にタサ503の専用種別変更(クレオソート→重油)が行われ、形式は新形式であるタラ200形とされた。タラ200形はその後増備されることなく1両のままであったが、1940年(昭和15年)12月24日に再度専用種別変更(重油→クレオソート)が行われ車番は旧番号(タサ503)へ復帰しタラ200形は形式消滅となった。 車体色は黒色、寸法関係はロットにより違いがあるが一例として全長は10,100 mm、全幅は2,500 mm、全高は3,860 mm、台車中心間距離は6,100 mm、実容積は27.5 m3、自重は14.2 t、換算両数は積車3.0、空車1.0であった。 1971年(昭和46年)12月8日に最後まで在籍した1両(ロタサ524)が廃車となり、同時に形式消滅となった。
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