タム80形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/29 02:07 UTC 版)
タム80形は、クレオソート専用の15t積タンク車として1949年(昭和24年)7月28日から1961年(昭和36年)1月12日にかけて5両(タム80 - タム84)が習志野製作所、日立製作所、富士重工業の3社にて製造された。 本形式の他にクレオソートを専用種別とする形式にはタ1000形(48両)、タ2400形(3両)、タム20080形(2両、後述)、タサ500形(84両)、タキ1600形(1両)、タキ2700形(5両)、タキ2750形(5両)の7形式があった 落成時の所有者は、山陽木材防腐、三池合成工業(社名はその後三井化学工業、三井コークス工業と変遷した)の2社でありそれぞれの常備駅は、室蘭本線の室蘭駅、鹿児島本線の大牟田駅であった。 1953年(昭和28年)3月6日に山陽木材防腐所有車2両(タム80, タム81)が日商化学工業へ名義変更された。 1968年(昭和43年)8月に2両(タム80, タム81)がタム20080形(タム20080,タム20081)へ改称された。(後述) 貨物列車の最高速度引き上げが行われた1968年(昭和43年)10月1日ダイヤ改正対応のため、軸ばね支持方式が二段リンク式に改造され、最高運転速度は65km/hから75km/hへ引き上げられた。 1979年(昭和54年)10月に制定された化成品分類番号では、「93」(有害性物質、可燃性のもの)が標記された。 キセ(外板)なしドーム付きタンク車であり、荷役方式はマンホールによる上入れ、吐出管による下出し式である。 塗色は、黒であり、全長は7,800mm、全幅は2,432mm、全高は3,397.5mm、軸距は3,900mm - 4,000mm、実容積は14.0m3-14.9m3、自重は9.0t - 11.0t、換算両数は積車2.6、空車1.0、車軸は12t長軸であった。 1981年(昭和56年)10月26日に最後まで在籍した車2両(タム83, タム84)が廃車になり同時に形式消滅となった。
※この「タム80形」の解説は、「国鉄タム80形貨車」の解説の一部です。
「タム80形」を含む「国鉄タム80形貨車」の記事については、「国鉄タム80形貨車」の概要を参照ください。
- タム80形のページへのリンク