5400形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/11 08:10 UTC 版)
「国鉄5300形蒸気機関車」の記事における「5400形」の解説
5400形は、1889年(明治22年)に官設鉄道がイギリスのニールソン社から8両を輸入したもので、日本初のニールソン社製の蒸気機関車である。同社製で、後に官設鉄道の主力として多数輸入された6200形系列が「ネルソン」と愛称されたのに対し、やや小型の本形式は「小ネルソン」と呼ばれた。 官設鉄道ではT形(178 - 192(偶数))とされたが、このうち190は山陽鉄道に振り向けられて同社の4形(19)に、192は甲武鉄道に振り向けられて同社の3となった。甲武鉄道の3は、1897年(明治30年)に官設鉄道に戻り、205となっている。1898年の鉄道作業局の形式称号規程では、ベイヤー・ピーコック製の同形機とともにD5形に類別され、番号は117 - 123に改められた。 山陽鉄道では1891年に同形機を6両増備し、先の19に続いて4形(20 - 25)としている。1906年に山陽鉄道が国有化されたのにともない、官設鉄道に編入された。1909年に制定された鉄道院の車両形式称号規程では5400形とされ、官設鉄道の7両が5400 - 5406、旧山陽鉄道の7両が5407 - 5413となった。 国有化後の配置は、豊岡、米子、大津で、東海道線や山陰線で使用された。大正末期には、4両が北海道、10両が四国に転じたが、その間もなく、1926年(大正15年)から1928年(昭和3年)にかけて全車が廃車解体された。炭水車については水槽車として再活用され、2両がミ170形、4両がミ250形となった。
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