シリア・ポンド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/18 07:22 UTC 版)
| シリア・ポンド | |
|---|---|
| الليرة السورية | |
| ISO 4217 コード |
SYP |
| 中央銀行 | シリア中央銀行 |
| ウェブサイト | www |
| 使用 国・地域 |
|
| インフレ率 | 3,8% |
| 情報源 | The World Factbook, 2009 est. |
| 補助単位 | |
| 1/100 | ピアストル |
| 硬貨 | 1, 2, 5, 10, 25 ポンド |
| 紙幣 | 50, 100, 200, 500, 1000, 2000, 5000 ポンド |
シリア・ポンド(アラビア語: الليرة السورية, ラテン文字転写: al-līra as-sūriyya; 英語: Syrian pound)は、シリアの通貨。現地ではリーラ(リラ)と呼ばれる。通貨の補助単位はピアストル(カルシュとも呼ばれる)
第一次世界大戦まではこの地域はオスマン帝国領だったため、トルコ・リラが使用されていた。大戦中にイギリスに占領されるとエジプト・ポンドが流通したが、大戦後にフランスの委任統治領となるとシリア・ポンドの発行が始まった。
2026年1月1日、デノミネーションが実施され、旧100ポンドが新1ポンドとなった[1]。
硬貨
1921年に、½カルシュ白銅貨が発行され、続いて1926年にはアルミニウム青銅貨に2カルシュ及び5カルシュ貨が発行された。1929年には、ニッケル黄銅貨の1カルシュと、銀貨の10、25、50カルシュが導入された。1935年には½カルシュ黄銅貨、1940年には亜鉛1カルシュとアルミニウム青銅½カルシュが発行された。1947年から1948年には2½、5、10、25、50カルシュと1ポンド貨が発行され、1968年には銀からニッケルに材質が変わった。1996年には1、2、5、10、25ポンド貨が発行された。
紙幣
1919年、シリア銀行が5、25、50カルシュと1、5ポンドの発行を開始した。続いて1920年には1カルシュ、10、25、50、100ポンド紙幣を発行開始した。1942年から1944年にかけて、5、10、25、50カルシュ紙幣が導入された。1958年には紙幣の言語がフランス語から英語に変わり、1、5、10、25、50、100、500ポンド紙幣が発行された。
| 額面 | 発行年 | 表面 | 裏面 |
|---|---|---|---|
| 1ポンド | 1958年 | 工場労働者 | ハマーの水車 |
| 5ポンド | アレッポ城 | ||
| 10ポンド | ウマイヤ・モスク | ||
| 25ポンド | 綿花栽培に従事する女性 | アル=アズム宮殿 | |
| 50ポンド | ヤウズ・セリム・モスク | ||
| 100ポンド | ハドリアヌスの凱旋門 | ||
| 500ポンド | ウガリットの彫刻作品 | ベル神殿から発掘された皿 |
1966年には25,50,100ポンド紙幣の図案が変更された。
| 額面 | 発行年 | 表面 | 裏面 |
|---|---|---|---|
| 25ポンド | 1966年 | 機を織る男性 | ボスラのローマ劇場 |
| 50ポンド | コンバインを操作する男性 | ダマスカス国立博物館 | |
| 100ポンド | ラタキアのカントリーエレベーター | ダム |
1977年にはさらに、500ポンド以外の紙幣のデザインが刷新された。
| 額面 | 発行年 | 表面 | 裏面 |
|---|---|---|---|
| 1ポンド | 1977年 | ウマイヤ・モスク、職人 | コンバインを用いた農耕 |
| 5ポンド | ボスラのローマ劇場、アッラート像 | 精紡機、綿花栽培 | |
| 10ポンド | アル=アズム宮殿、女性 | 海水淡水化施設 | |
| 25ポンド | クラック・デ・シュヴァリエ、サラーフッディーン | シリア中央銀行庁舎 | |
| 50ポンド | タブカ・ダムとシュメールの女神像 | アレッポ城 | |
| 100ポンド | ハドリアヌスの凱旋門、ゼノビア女王 | 穀物の荷下ろし施設 |
1997年から1998年には50、100、200、500、1000ポンド紙幣が発行されるようになった。
| 額面 | 発行年 | 表面 | 裏面 |
|---|---|---|---|
| 50ポンド | 1997年 | アレッポ城、ハマーの水車 | アビシアン・スタジアム、アル=アサド国立図書館、学習する子供たち |
| 100ポンド | ボスラのローマ劇場、軍人皇帝ピリップス・アラブス | ヒジャーズ鉄道とヒジャーズ駅 | |
| 200ポンド | 1998年 | 無名戦士の墓、サラーフッディーンの騎馬像 | 綿織業 |
| 500ポンド | 1997年 | パルミラ遺跡、女王ゼノビア | タブカ・ダムとトラクターによる灌漑 |
| 1000ポンド | 1998年 | ハーフィズ・アル=アサド大統領、ウマイヤ・モスク | 石油採掘、船舶、コンバインを用いた農業 |
2009年から新シリーズの50、100、200、500、1000ポンド紙幣の発行が順次スタートした。2015年には2000ポンド紙幣が、2019年には5000ポンド紙幣が新たに発行されるようになった。
| 額面 | 発行年 | 表面 | 裏面 |
|---|---|---|---|
| 50ポンド | 2009年 | ウガリットの楔形文字 | ダマスカス図書館、ハーフィズ・アル=アサド大統領の銅像 |
| 100ポンド | ボスラの門とローマ劇場 | ウマイヤ・モスク、シリア中央銀行庁舎 | |
| 200ポンド | ハマーの水車 | ベル神殿の壁の模様 | |
| 500ポンド | 2013年 | ダマスカス・オペラ・ハウス | 楽器を演奏している絵画、古い楽譜 |
| 1000ポンド | ボスラのローマ広場 | スワイダーの遺跡から発掘されたモザイク画 | |
| 2000ポンド | 2015年 | バッシャール・アル=アサド大統領 | 人民議会の議場 |
| 5000ポンド | 2019年 | 国旗に敬礼する兵士 | バアルシャミン遺跡の壁画 |
2026年シリーズ
旧100ポンドを新1ポンドとするデノミネーションの実施に伴い、10、25、50、100、200、500ポンドの新紙幣が2026年1月1日より発行されている[1]。
10シリアポンド貨のノルウェーにおける問題
10シリア・ポンド貨と20ノルウェー・クローネ貨は材質や形状が酷似しており、自動販売機において機械が判別できず、不正使用が行われることで知られている。肉眼では容易に判別可能であるが、重量や材質、形状が同一のため、機械には判別できない。2007年11月23日のレートにおいて、10シリアポンドは1.07ノルウェー・クローネと等価であるため、およそ18.6倍の価値があることになる。この不正使用で大きな被害を受けたノルウェー郵便局は、2006年2月18日に硬貨両替機を閉鎖し、新たに2つの硬貨が判別できるシステムを開発することとした。2005年の夏には、ノルウェー南部バールムのアーケードゲーム機で硬貨を不正使用した男が、執行猶予付き30日の刑を言い渡された[2]。
為替レート
| 現在のSYPの為替レート | |
|---|---|
| Google Finance: | AUD CAD CHF CNY EUR GBP HKD JPY (/円) USD |
| Yahoo! Finance: | AUD CAD CHF CNY EUR GBP HKD JPY (/円) USD |
| Yahoo! ファイナンス: | AUD CAD CHF CNY EUR GBP HKD JPY (/円) USD |
| XE: | AUD CAD CHF CNY EUR GBP HKD JPY (/円) USD |
| OANDA: | AUD CAD CHF CNY EUR GBP HKD JPY (/円) USD |
脚注
- ^ a b “Syria announces new currency framework, 2-zero redenomination|Arab News Japan”. 2025年12月30日閲覧。
- ^ Andersen, Øystein (2006年2月18日). “Myntsvindlere herjer i Oslo” (ノルウェー語). Dagbladet (DB Medialab AS) 2010年10月16日閲覧。
関連項目
外部リンク
- シリア・ポンドのページへのリンク