ゲームオーバーのないゲーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 22:27 UTC 版)
「ゲームオーバー」の記事における「ゲームオーバーのないゲーム」の解説
ゲームによっては、ゲームオーバーという概念がない作品もある。ここではいくつかの例をあげる。 『桃太郎電鉄シリーズ』・一部のサスペンスもののアドベンチャーゲーム(『EVE burst error』など) 前者はいくら借金を抱えようが『モノポリー』や『いただきストリート』のような「破産」の概念がないため、ゲームからリタイアさせられる事はなく、全てのプレイヤーがゲーム開始時に設定された「終了年数」までプレイすることができる。 後者はシナリオに沿って適切に捜査を進めて行くことで、ゲームが順調に進行するというシステムもあり、この様なゲームにもゲームオーバーは存在しないものが多い。 ただし、プレイ上で発生した問題に対して解決法に気づけなければ実質的なゲームオーバーに近い状況となる。 前者は、カードを使って借金を0円にすることのできる「徳政令カード」があるが、シリーズ初期ではそのカード自体買う場合は有料であるため、入手経路を工夫する必要があった(桃太郎電鉄2010 戦国・維新のヒーロー大集合!の巻以降は徳政令カードの価格も0円となり借金状態でも購入できるようになったほか、複数のイベントで借金帳消しにする手段が用意されている)。後者は、次に取るべき行動をプレイヤーが分からなくなる事態も起こりうる。 また、コンピュータゲーム黎明期の作品においては、クリアに必要な条件を満たせなくなっても(必要なアイテムを浪費した、フラグを立て損ねた等)、それと気付かずにゲームが続けられるものも多かった。これらの状況は「手詰まり」、「ハマり」などと呼び、ゲームオーバーとは区別される。 最近のアクションゲームの中には『ワリオランド』シリーズ(第1作目と第2作目にはゲームオーバー有り、第4作目ではラスボス戦のみゲームオーバー有り)や『ラチェット&クランク』シリーズ、『無双シリーズ』など、プレイヤーの残り人数、いわゆる「残機」のシステムがなく、いくらプレイヤーが死亡しても通過したチェックポイントまたはミスとなったステージの始めから再スタートが可能となっているものも多く、それらにはゲームオーバーという概念が存在しない。 『毛糸のカービィ』 ゲームオーバーの概念が存在しない作品の中でも珍しい作りをしており、進行不可能になるなどのペナルティは無いが、敵からダメージを受けると、コースアウトをしない代わりにビーズをばらまき、チェインが0になるというペナルティがある。 『ディズニー エピックミッキー〜ミッキーマウスと魔法の筆〜』『蒼き雷霆 ガンヴォルト』 ミスした際に特定の地点から再開するタイプでありながら残機数の概念を排除しており、ゲームオーバーの概念も無い。 『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』に代表されるカードバトルゲーム 特定のストーリーに関わるバトルを除けば、何度負けたとしてもゲームオーバーは一切なく、何事もなかったかのようにゲームを続行できる。 MMORPGや、オンラインでリアルタイムに他人と対戦などを行うオンラインゲーム 通常の意味でのゲームオーバーは存在しない。なぜならプレイヤーキャラが途中で死亡したり、与えられた使命を果たせなくても最初からやりなおしになることは無いためである。使命に失敗したとしても、後に再度挑戦する機会が与えられることがほとんどである。 なお、通常のRPGにおいてパーティーが全滅した場合、『ドラゴンクエストシリーズ』や『ポケットモンスター』のように、所持金が減って最後にセーブしたところや通過した地点に戻されるペナルティはある が、『ファイナルファンタジーシリーズ』などゲームオーバーがある作品とは違い、プレイを再開してから全滅までに獲得した経験値はなくならず、かつストーリーもやり直す必要もないので、これらもゲームオーバーとして扱わない場合がある。 『グランツーリスモシリーズ』 このゲームでは、スポーツカーのチューニングを行うなどしてレースの勝利を目指していくが、レーシングドライバーの生活の仮想体験がゲームの趣旨となっており、典型的なレースゲームの構成とは一線を画している。 『グランド・セフト・オート』シリーズ キャラクターに体力という概念があるものの、体力がなくなって病院に送られたり(『WASTED』と表示される)、警察に逮捕されても(『BUSTED』と表示される)ゲームオーバーとはならないが、どちらも治療費・保釈金という名目で、所持金が減るというペナルティがある。。ストーリー上においてミッションが失敗した場合でも、主要人物が死亡ないし退場することはないため、今までのデータが削除されたり、ゲームの進行が不可能になることはない。 『どうぶつの森シリーズ』や『トモダチコレクション』シリーズ プレイヤーの分身であるキャラクターの仮想空間での生活を主題にしており、前者ではタランチュラやサソリに刺されて気絶しても自宅に戻され、後者でも住人が体調不良になっても時間経過で快癒 し、キャラクターが死亡することはないため、ゲームオーバーがないゲームと言ってもよい 。 『スーパーマリオ オデッセイ』 これまでのスーパーマリオシリーズとは異なり、明確なゲームオーバーが存在しない。敵の攻撃を受けるなどをして体力がなくなったり、穴に落ちたりしても、最後に通過した地点からやり直せるが、ペナルティとしてコイン10枚が没収される。 『Ghost of Tsushima』 残機という概念がなく、敵に敗北して死亡したとしても、直前の通過地点からやり直せる。ペナルティは特に存在しないが、5回ほど同じ地点で死亡するとミッションを中止するかの選択肢が出る。
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