オゾン層破壊
大気中に存在するオゾン層を、人間の産業活動などにより生産された物質によって破壊すること。
成層圏の特定の高度には高濃度のオゾンが存在する部分があり、一般的にオゾン層と呼ばれているが、フロンをはじめとする特定の物質がオゾンを分解し、オゾン層を希薄化することが明らかになっている。
オゾン層の希薄化が部分的に進行している部分はオゾンホールという。南極の上空では1980年代からオゾン層のオゾン減少が見られており、オゾンホールの拡大、ひいてはオゾン層の完全な消失が懸念されている。
2011年10月には、北極圏でも大規模なオゾン層破壊が進行しており、2011年の春には観測を開始してから最も大規模な破壊が進行していたことが発表された。
関連サイト:
2011年春季北極上空で観測史上最大のオゾンが破壊 - 独立行政法人国立環境研究所 プレスリリース 2011年10月3日
オゾン層の破壊
別名:オゾン層破壊
成層圏にある高濃度オゾンの局地的な希薄化。
成層圏のうち、特に地上10キロメートルから20数キロメートルほどの約10キロメートルの間には、高濃度のオゾンが高密度に存在している。この厚いオゾンの層は、太陽から注がれる紫外線を吸収し、地上の生物に対する有害な影響を緩和する作用をもたらしていることが知られている。
ちなみに、紫外線は不可視光線の一種で、高エネルギーであることが知られている。強い紫外線にさらされると皮膚や眼を傷め、皮膚がんになるリスクも高まるといわれている。
1980年代前後、局地的にオゾン層の濃度が極端に薄くなっている「オゾンホール」が観測され、問題視された。南極圏の上空では、南極大陸よりも広域なオゾンホールが観測された。
1987年にモントリオール議定書が採択され、1989年に発効したことにより、オゾン層の破壊に大きく関与するとされる化学物質は原則的に使用が禁止とされた。禁止対象の一つであるフロンは、冷媒として冷蔵庫や自動車に多く用いられていた。
南極上空のオゾンホールは2000年代を過ぎても拡大し、2003年に観測史上最大となった。その後、オゾンホールの規模は収束の傾向を見せ始めた。2012年10月には、モントリオール議定書の発効以来25年間で最もオゾンホールの面積が小さい観測結果が得られたと発表されている。
オゾン層破壊 (-そうはかい)
オゾン層破壊
人類が放出したフッ素化合物(総称フロン)は成層圏に達し、そこで紫外線によって分解されて塩素を放出するため成層圏のオゾンが破壊される。塩素原子1個でオゾン1万個以上を壊すといわれる。1985年の南極上でのオゾン観測の結果から、1970年代より40%以上も減少していることが判明した。オゾン層破壊の進行を止めるため、87年のモントリオール議定書により、世界各国はとくにオゾン層破壊の原因となる種類のフロン(特定フロンなど)の使用を段階的に廃止することを決定した。クルマに関係する特定フロンとしては、カーエアコンに使われる冷媒用フロンが対象である。
参照 フロンオゾン層破壊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 18:41 UTC 版)
「グリーンピース (NGO)」の記事における「オゾン層破壊」の解説
特定フロンをはじめとするオゾン層破壊物質の抑制。フロンを使わない炭化水素冷媒による冷蔵庫「グリーンフリーズ」の開発支援・普及。炭化水素冷媒のグリーンフリーズ型冷蔵庫は、グリーンピースの開発委託を受けたドイツのDKK社(その後フォロン社に名称変更)が、1992年に世界に先駆けて発表。1993年中にはドイツの他企業も追従し、また同時に断熱材に使われていたフロンも炭化水素などに置き換えられた。他国の大手家電企業へのグリーンフリーズ型冷蔵庫の生産要請なども行ってきた。こうした動きを受けて、日本でも日本の冷蔵庫メーカーにはたらきかけを行い、その結果、松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)が2001年11月に商品化を発表し、いまでは当たり前になった家庭用ノンフロン冷蔵庫普及への流れを作った。
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「オゾン層破壊」の例文・使い方・用例・文例
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