MCHC
「MCHC」とは、平均赤血球ヘモグロビン濃度・仮想通貨のことを意味する英語表現である。
「MCHC」とは・「MCHC」の意味
「MCHC」とは、平均赤血球ヘモグロビン(血色素)濃度のことを意味する英語表現である。具体的には、血液中にある赤血球1個が含んでいるヘモグロビンの平均値を%で表した用語だ。「MCHC」と似た意味がある英語表記には、平均赤血球容積のことを表す「MCV」、平均赤血球ヘモグロビン量を示す「MCH」などがある。主に医療に携わる医師・看護師が使う。「MCHC」は、「Mean Corpuscular Hemoglobin Concentration」の頭文字をとった略称だ。「Mean Corpuscular Hemoglobin Concentration」の「Mean」とは、意味する・表すという意味があり、「Corpuscular」は小体・小体に関するという意味がある。
「Hemoglobin」は赤血球独特の赤い色素の元となるタンパク質のことで、読み方はヘモグロビンだ。「Concentration」は濃度・濃縮・集中という意味があり、質量パーセント濃度のように生物・化学用語で使われることが多い。ちなみに、ヘモグロビンは血液中の酸素を運ぶ役割があり、ヒトの血液は1ml中に約545個の赤血球を含んである。ヘモグロビン含有量は、赤血球1個当たりでは約302個あり、体内でおよそ120日間循環している。
「MCHC」は、約30~35%が基準値で、基準値よりも低値、もしくは高値が計測されると様々な疾患が疑われる。しかし、血液検査を行う施設や医療機関によって基準値は異なるので、あくまで上記の基準値は目安である。
基準値より低い場合に疑われる疾患は、鉄欠乏性貧血である。鉄欠乏性貧血とは、体内の鉄分が不足することで立ちくらみ・動悸・耳鳴りなどの症状が現れる疾患だ。その他には、慢性炎症にともなう貧血も挙げられる。慢性炎症とは、体の一部が慢性的に炎症を起こしている状態のことである。
「MCHC」が低い場合には、一般的に食事や投薬などで鉄分補給することで改善されるケースが多い。鉄分含有量が多い食品には、ホウレンソウ・ひじき・魚の血合い・プルーンなどがある。
逆に基準値より高い場合に疑われる疾患には、巨赤芽球性貧血・二次性多血症などがある。巨赤芽球性貧血とは、葉酸やビタミンB12が体内で不足すると発症する疾患で、食欲不振・味覚障害・体重減少などの症状が現れる。二次性多血症とは、血液中の赤血球が増加して血液の粘性が高くなる疾患だ。症状が改善しなければ、心筋梗塞・脳梗塞などの重大な疾患を引き起こす可能性が高まる。
健康診断などで行う一般的な血液検査では、「MCHC」の値を測定する。測定方法は、まず、平均的な赤血球の大きさ「MCV」を測定し、次に赤血球1個に対する平均ヘモグロビン濃度「MCHC」を計算する。
「MCHC」の計算式は(「Hb」÷「Ht」)×100である。「Hb」とは、赤血球中に含まれているヘモグロビンの量のことで、「Ht」とは、ヘマトクリット値の略称で赤血球の割合を示す値のことだ。例えば、Hbが13g、Htは40%の場合の計算式は(13÷40)×100で、「MCHC」の値は32.5%となる。
「MCHC」は、腫瘍マーカーとしても知られている用語だ。腫瘍マーカーとは、血液や尿の中に排出された癌特有の物質を見分ける判断基準のことである。腫瘍マーカーは癌の早期発見に役立つが、どの癌でも早期発見できるわけではない。
例えば、前立腺癌の場合は「MCHC」の値から癌を早期発見できるが、その他の癌の場合は採血では早期発見できないのが現状だ。大腸癌・胃癌を「MCHC」で発見した場合は、すでに重症化しているケースがほとんどである。ちなみに、胃癌の早期発見に効果的なのは胃カメラで、大腸癌の場合は便潜血検査、もしくは大腸内視鏡カメラだ。
「MCHC」は、ブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」のガバナンストークンの名称(MCH Coin)でもある。ガバナンストークンとは、統治・支配された暗号資産・仮想通貨のことだ。つまり、ゲームをしながら貯められる仮想通貨のことである。
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