エネルギー及び天然資源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 03:24 UTC 版)
「中華人民共和国の経済」の記事における「エネルギー及び天然資源」の解説
エネルギー及び天然資源に関する統計電気生産量5兆3880億kWh(2014年) 消費量5兆5230億kWh(2014年) 輸出182億kWh(2014年) 輸入68億kWh(2014年) 電気生産のエネルギー源化石燃料67.3% 水力22.2% 原子力1.5% その他9.0% 石油生産高4,278千バレル/日(2015年) 消費11,120千バレル/日(2014年) 輸出12千バレル/日(2014年) 輸入6,167千バレル/日(2014年) 確認埋蔵量247億バレル(2015年推定) 天然ガス生産高1235.0億m³(2014年推定) 消費1811.0億m³(2014年推定) 輸出26.1億m³ (2014年推定) 輸入603.0億m³ (2014年推定) 確認埋蔵量4兆9450億m³(2014年推定) エネルギー消費量は2009年にアメリカを抜き世界最大となっている。 中国は約15,000メガワット時の発電量を毎年増やすと期待されており、その20%は外国からの供給である。中国は環境問題の観点から発電するエネルギー源を現在の石炭から、石油や天然ガス、再生可能エネルギー、原子力発電へと変えようとしている。 中国は石炭の過剰生産を削減する為に1990年代後半から数万の炭鉱を閉鎖した。これにより石炭の生産量は1996年の13.97億トンから1998年の12.5億トンまで減少したが、2001年には減少前のほぼ同水準の13.81億トンにまで回復、2007年には経済成長も相俟って1996年の2倍近い25.36億トンであった。 2020年の生産量は38億4000万トンと15年ぶりの高水準である。 中国には大慶油田、勝利油田等の油田が存在するが、中国経済の発展に伴い1993年より中国は石油の純輸入国となった。2020年の輸入量は1,085万バレルであった。2025年頃にピークアウトするとの見方が存在するが国内供給の減少など懐疑的な見方も存在する。 中国は1998年の国有企業改革により、中国石油天然気集団公司、中国石油化工、中国海洋石油総公司の三社に再編された。これら三社が高まる中国国内の石油需要に対応すべく石油利権の獲得に乗り出している。アフリカではダルフール紛争が起きたスーダン、スーダンの隣国のチャド、累積債務の返済について先進国と交渉している最中のアンゴラ、アフリカ最大の原油産油国のナイジェリア 等の国々が挙げられる。また、中国は中央アジアからの石油資源開発に乗り出しており、中国中信集団公司(zh)はカザフスタンの油田に投資してきている。 中国政府はまた、天然ガスの増産にも積極的であり、第10次五カ年計画(2001年~05年)においては、2005年までに中国におけるエネルギー生産の2%から4%を天然ガスにする戦略が掲げられた。 中国政府はまた、エネルギー効率改善にも継続する意図を持ち、環境に悪影響を及ぼさない石炭利用技術(en)の利用を促進した。新しい石炭火力発電所の20%が1995年から2000年までの間に脱硫装置を取り付けた。再生利用可能なエネルギーへの関心は高まっているけれども、近い将来、水力発電を除いてエネルギー政策への転換をしてもエネルギー消費量を1~2%程度の上昇に抑える見込はない。 第一に(長期間の融資を含む)資金調達が困難なこと、第二に地方政府の保護主義に起因した市場の分断のせいで、効率的かつ大規模の発電所が建設が難しく、規模の経済が働かないことにより、中国のエネルギー部門の成長が妨げられている。
※この「エネルギー及び天然資源」の解説は、「中華人民共和国の経済」の解説の一部です。
「エネルギー及び天然資源」を含む「中華人民共和国の経済」の記事については、「中華人民共和国の経済」の概要を参照ください。
- エネルギー及び天然資源のページへのリンク