エネルギー収支
エネルギー収支
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/06/22 11:51 UTC 版)
エネルギー収支(エネルギーしゅうし、英: energy balance)または熱収支(ねつしゅうし)とは、ある系に入り込んだエネルギー量と出ていったエネルギー量、および系の内部での発熱、吸熱の総和を指す。エネルギー保存の法則により、これらの量は
- (系がもつ熱量の変化) = (系に入る熱量) - (系から出る熱量) + (系内部の発熱量) - (系内部の吸熱量)
という関係を持つ。系が定常状態にある場合は左辺が 0 であるため、右辺は差し引きのバランスを保つ。この考え方は、基本的に物質収支と同様であるが、エネルギー収支を考える場合は特に基準温度のとり方に注意を要する。
化学工学でエネルギー収支を考える場合には、運動エネルギー12u2 、位置エネルギーgz 、エンタルピーH および外部からの仕事W や熱Q を考えなくてはならない。収支式は
で表される。しかし、化学プロセスでは、位置エネルギー、運動エネルギーおよび仕事などによるエネルギー変化量が、エンタルピーや熱エネルギーの変化量に比べて極めて小さいことが多い。この場合、単に次式に示すようなエネルギー収支を考えれば十分となる。
参考文献
- 山本恒雄 『化学工学』 (3版) 槇書店、22頁。ISBN 4-8375-0690-9。
関連項目
エネルギー収支
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 01:58 UTC 版)
エネルギー源としての性能を比較する際に、エネルギーペイバックタイム (EPT) やエネルギー収支比(EPR)が指標として用いられることがある。製造や原料採鉱・精製、保守等に投入されるエネルギーに対して得られる電力の大きさを示す。ライフサイクルアセスメント(LCA)の一環である。エネルギー収支や環境性能の実用性を否定する意見は都市伝説として否定されている。 現状でEPTが1-3年程度、EPRが10-30倍程度とされる。 「太陽光発電の環境性能」を参照
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