ウルトラマンエックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 05:55 UTC 版)
「ウルトラマンX」の記事における「ウルトラマンエックス」の解説
かつてウルトラ・フレアから地球を身を挺して守った際に電磁波を浴びて肉体を失い、デジタル状の粒子(データ生命体)と化したウルトラマン。大空大地の持つ固有の周波数に引き寄せられる形で彼の命を救い、共に戦うことになる。「ウルトラマンエックス」という名前は、人類にとって「未知の超人」であることから大地によって名付けられたものである。普段はエクスデバイザーに自らのデータを宿し、大地が自身のスパークドールズをリードすることで一体化(「ユナイト」と呼称)し、一時的に実体化する。X字型のカラータイマーは、必殺技発動時やモンスアーマー装着時に黄色く発光する。また、星間を超高速移動する際には全身を赤い球体に変化させる。 ユナイト中も意思は大地と独立しており、彼に戦闘の助言を送ることがある一方、モンスアーマーの装着に戸惑ったり、平時でもエクスデバイザーを介して余計なことを口走って大地に注意されたりするなどのコミカルな一面や、第5話でウルトラマンゼロの写真を撮ろうとしたルイに邪魔者扱いされて憤慨したり、第16話で戦闘終了後にXioを取材していたスタッフからのインタビューへの回答に「無愛想な宇宙人と思われたくない」と悩んだ末、ジェスチャーを駆使して律儀にノーコメントの意を示してから飛び去ったりするなど、内省的な大地とは対照的に天然で人間味溢れる一面も見せる。 ウルトラマンゼロやウルトラマンマックスのことは知らずに初対面しており、ゼロには戸惑いながらもタメ口で、マックスには敬語で接している。また、劇場版ではウルトラマンティガのことを「過去に地球を訪れた仲間かもしれない」と分析している。 劇場版では本来の肉体を取り戻したが、それができたのは「大地たちの希望の光のおかげ」と語っている。 デザインは後藤正行が担当した。「アーマーを着たウルトラマン」という発注であったため、甲冑をモチーフとしているウルトラセブンタイプではなく、初代ウルトラマンタイプでデザインされた。配色は、ウルトラマンビクトリーの評判が良かったことから、黒が取り入れられた。最初はキーコンセプトが決まっていなかったが、いくつかのデザインの中からサイバーメカニックのデザインのものとなった。頭部のサイバーテイストは、映画『トロン』を意識している。サイバーということから、光る部分としてヘッドフォンのような意匠を両耳に付けている。サイバー的なモールドが目の内側に入っていたが、電飾の明かりの都合から映像ではよく見えなかったという。 パイロット版を監督した田口清隆は、第1話から第3話のアクションでは初代ウルトラマンの戦い方を意識している。これは大地とエックスがまだ噛み合っていないことを演出しており、続く監督がアクションを得意とする坂本浩一であることも計算に入れていた。 インナースペースでの描写はプロジェクターが活用されている。 田口の担当回では、エックスの着地時に土砂が円を描く「スパイラル着地」と称する演出を試みている。特撮にかけられる時間が少ないため、毎回違った方法で試行錯誤しており、操演技師の根岸泉は「もう一度チャンスがあれば田口の狙いに近づけられた」と述べている。 掛け声は1018倍を表す「エクサ」に由来し、デジタル用語としてギガやテラの上位であることを表すと同時に、「エックス」や「戦(いくさ)」ともかけている。 最終章でのカラータイマーが地面に突き刺さっている描写は、『ウルトラセブン』第39話・第40話をオマージュしている。
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