うみ‐へび【海蛇】
ウミヘビ
ヨウジウオ
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ウミヘビ科
(ウミヘビ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/16 03:35 UTC 版)
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| ウミヘビ科 | |||||||||||||||||||||||||||
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セグロウミヘビ
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| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Hydrophiinae Smith, 1926[1] |
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| 属 | |||||||||||||||||||||||||||
| 本文参照 |
ウミヘビ科(ウミヘビか)は、爬虫綱有鱗目(ヘビ・トカゲの仲間)に属する科(学名:Hydrophiidae)。現在はウミヘビ類をコブラ科 Elapidae のウミヘビ亜科 Hydrophiinae とする。
特徴
ウミヘビは海生に適応したヘビで、熱帯から亜熱帯の海域に生息し、回遊する種は亜寒帯の地域まで北上することもある。体型は種類によって異なり、セグロウミヘビのように腹板を持たない種や、エラブウミヘビのようによく陸に上がるために腹板を持つ種などさまざまな種がいる。
鰓を持たないため、水面で肺呼吸し息を止めて水に潜る。また、水中では皮膚呼吸によって、酸素をまかない、二酸化炭素を排出する[2]。気管や肺、赤血球などが陸棲ヘビより発達している。鼻孔には特殊な海綿状組織からなる弁があり、水を遮断する。
ウミヘビは200メートル以上の深さまで潜れることが確認されている[3]。
絶滅したパラエオフィスは、全長 8.1‐12.3メートルと推定されている[4]。現存する種では、イエロー・シー・スネークが最長のウミヘビと見られ、3メートル近くなる[3]。
尾は縦に平たくなっており、泳ぐのに適している。泳ぐ際は体を横にくねらせて泳ぐ。また、横縞を持つ種類が多い。これは、ウミヘビがアマガサヘビやサンゴヘビなどの横縞を持つコブラの仲間から進化してきたためであるという説がある。
性質はおとなしい種類が多いが、手で持つと咬まれることがある。
エサなどから塩分を過剰に摂取するため、舌の下部には体内の塩分を排出する後舌下腺(posterior sublingual glands)を持ち、舌の動きで塩分を排出する[5][6]。
ほとんどの種が毒を持ち、餌へのこだわりが強いため、飼育は難しい[7]。
毒
毒ヘビの中でもトップクラスに強い毒を持つ種が多い。ウミヘビ科のヘビは、獲物や敵の神経の放電を塞ぐ神経毒を持ち、咬まれると主に麻痺やしびれが起き、やがて呼吸や心臓が停止して死に至る(ただし、スズメダイ科やハゼ科の魚類の固着性の卵塊を専門に摂食するカメガシラウミヘビ[3]とイイジマウミヘビの2種は、毒腺が完全に退化して唾液の毒性も失われているという)。
ウミヘビの場合は海中で咬まれることが多く、放っておくと身動きが取れなくなって溺死してしまう恐れもあるため、速やかに陸もしくは船上に上がることが望ましい。
ほとんどのウミヘビは牙が小さく、咬まれても毒を注入されることは少なく、人間の死亡例は少ない[3]。
感覚器
他の爬虫類と同様に、舌が嗅覚器官となっており(鋤鼻器)、水中の方が匂いの感度が高くなるためか、舌の出す時間は短く、先端のみを出す[5]。
視力がよくないため好奇心から近付いてくることもあるが、人間だと分かった途端に逃げていくことが多い。
視覚は短波長側(青や紫外線など)で捉えられるよう水中に適応している[8]。
分布と進化
東南アジアのフィリピンやソロモン諸島近海のコーラル・トライアングルで2,500万年以内に進化を遂げて、太平洋へ進出した。大洋で生息できるのはセグロウミヘビ一種のみで、他の種は浅瀬で生息する。セグロウミヘビは18℃以下の水温では死んでしまうため、喜望峰周辺の水温では棲息できない。またアフリカ南西部は乾燥しており降雨がないため、嵐で海面にできた真水の層から水分を補給するウミヘビでは、水分が得られず生きていくことが出来ないため、大西洋へ進出できない状態となっている[9]。
陸に上がれるのはエラブウミヘビ属の種のみで、他の種は海や淡水から出ることはない[7]。
繁殖
エラブウミヘビ属の1種は胎生と見られているが、それ以外は陸上で卵を産む。それ以外のウミヘビは卵胎生である[10]。
分類
分類・和名は田原(2020)による[11]。分子系統解析により、複数の属がウミヘビ属に統合された。
- ミナミウミヘビ属 Aipysurus - 7種 オリーブウミヘビ Aipysurus laevis ・デュボアトゲオウミヘビ Aipysurus duboisii
- カメガシラウミヘビ属 Emydocephalus - 2種 カメガシラウミヘビ Emydocephalus annulatus ・イイジマウミヘビ Emydocephalus ijimae
- マングローブウミヘビ属 Ephalophis - 1種 マングローブウミヘビ Ephalophis greyae
- ウミコブラ属 Hydrelaps - 1種 ウミコブラ Hydrelaps darwiniensis
- ウミヘビ属 Hydrophis - 49種
- ベルチャーウミヘビ Hydrophis belcheri
- クロガシラウミヘビ Hydrophis melanocephalus
- タールタンスイウミヘビ Hydrophis semperi(フィリピンのタール湖に生息する淡水生のウミヘビ。クロガシラウミヘビの陸封型と言われている)
- マダラウミヘビ Hydrophis cyanocinctus
- ヨウリンウミヘビ Hydrophis stokesii
- クロボシウミヘビ Hydrophis ornatus
- セグロウミヘビ Hydrophis platurus
- トゲウミヘビ Hydrophis curtus
- イボウミヘビ Hydrophis schistosus
- エラブウミヘビ属 Laticauda - 8種 一般的にはウミヘビとされるが、狭義のウミヘビ類とは別の系統に属する。
- アラフラウミヘビ属 Parahydrophis - 1種 アラフラウミヘビ Parahydrophis mertoni
系統
以下の系統樹はSanders et al.(2012)による[12]。
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ウナギ目のウミヘビ科について
魚類のウナギ目には、ダイナンウミヘビやホタテウミヘビが属するウミヘビ科 (Ophichthidae) が存在する。英語でも Snake eel(ヘビウナギ)と通称され、ヘビのように細長い体や獰猛な顔つきが名前の由来であると思われる。
ウナギ目ウミヘビ科の生物は、毒を持たない海水魚の一種(ウナギやウツボの仲間)であり、本項のウミヘビとはまったく別の生物である。
脚注
- ↑ Integrated Taxonomic Information System
- ↑ Graham, Jeffrey B. (1974-07). “Aquatic respiration in the sea snake Pelamis Platurus” (英語). Respiration Physiology 21 (1): 1–7. doi:10.1016/0034-5687(74)90002-4.
- 1 2 3 4 “A deep dive into sea snakes, sea kraits and their aquatic adaptations | Natural History Museum” (英語). www.nhm.ac.uk. 2025年11月24日閲覧。
- ↑ “驚異の体長12m「クジラも捕食」していた超巨大ウミヘビが教えてくれる真実 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)”. forbesjapan.com. 2025年11月24日閲覧。
- 1 2 Parker HW, Grandison AGC. 1977. Snakes – a natural history. Second Edition. British Museum (Natural History) and Cornell University Press. 108 pp. 16 plates. LCCCN 76-54625. ISBN 0-8014-1095-9 (cloth), ISBN 0-8014-9164-9 (paper).
- ↑ Mehrtens JM. 1987. Living Snakes of the World in Color. New York: Sterling Publishers. 480 pp. ISBN 0-8069-6460-X.
- 1 2 うみと水ぞく2018年12月号 サイト:神戸市 p11
- ↑ Seiko, Takashi; Kishida, Takushi; Toyama, Mina; Hariyama, Takahiko; Okitsu, Takashi; Wada, Akimori; Toda, Mamoru; Satta, Yoko et al. (2020-12). “Visual adaptation of opsin genes to the aquatic environment in sea snakes” (英語). BMC Evolutionary Biology 20 (1). doi:10.1186/s12862-020-01725-1. ISSN 1471-2148. PMC 7690139. PMID 33243140.
- ↑ “大西洋へ向かうウミヘビは脱水症で死ぬ | ログミーBusiness”. logmi.jp. 2025年11月24日閲覧。
- ↑ 『日本ヘビ類大全:日本で見られる種を完全網羅 分類から生態、文化まで、美しい写真で紹介』著者: 田原義太慶、 福山伊吹、 福山亮部、 堺淳 p.12
- ↑ 田原義太慶『毒ヘビ全書』グラフィック社、2020年2月25日、320-321頁。 ISBN 978-4-7661-3313-4。
- ↑ Kate L. Sanders, Michael S.Y. Lee, Mumpuni, Terry Bertozzi, Arne R. Rasmussen (2012). “Multilocus phylogeny and recent rapid radiation of the viviparous sea snakes (Elapidae: Hydrophiinae)”. Molecular Phylogenetics and Evolution. doi:10.1016/j.ympev.2012.09.021.
関連項目
ウミヘビ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/10/15 22:09 UTC 版)
「海中で人間に直接危害を与える可能性がある生物の一覧」の記事における「ウミヘビ」の解説
咬まれてから症状が出るのに時間がかかり、気付いた時には手遅れとなることもある。呼吸困難やショック症状などで死に至ることもある。咬まれた場合には即水中から上がり、直ちに医師の診察を受ける必要がある。 和名 学名英名主な理由など主な応急処置画像アオマダラウミヘビ Laticauda colubrinaSchneider, 1799 Colubrine sea krait エラブウミヘビ Laticauda semifasciataReinwardt, 1837 Erabu black-banded sea krait 小さな口の奥に毒牙がある。咬まれてから症状が出るのが遅く、気付いた時には手遅れとなることもある。 咬まれた部分より心臓に近い部分をきつく縛り、毒を搾り出す。 トゲウミヘビ Lapemis curtusShaw, 1802 Shaw's Sea Snake セグロウミヘビ Pelamis platurusLinnaeus, 1766 Yerrowbelly sea snake
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