イタリア語写本とは? わかりやすく解説

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イタリア語写本

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/22 01:57 UTC 版)

バルナバによる福音書」の記事における「イタリア語写本」の解説

公子オイゲンのイタリア語写本は1713年にジョン・フレデリック・クラマーから彼に贈呈されたものである; 同写本その後1738年オイゲンの他の蔵書と共にウィーンオーストリア国立図書館移動された。1709年より少し前のアムステルダムにおいて、クラマートーランドにこの写本貸出しトーランドは以下のように書いた; 「(クラマー氏は)件の都市名士蔵書からそれを持ち出した; 彼は生涯の間その断片に高い価値を置き続けた評された。珍品としてか彼の宗教モデルとしてかは私は知らない。」 Michel Fremauxはこの前持ち主追跡同定したり何らかのカタログ目録対応する写本載せられているのを発見したりしようとしたが成功していない。しかし、トーランド批評氏名不詳の前の持ち主宗教上反三位一体論者またはユニテリアンであることを示唆していると考えられる; また、この写本はジョヴァンニ・ミケーレ・ブルートかクリストフォルス・サンディウスの書類紛れてアムステルダムに来たのだろうとFremauxが推測している; 彼らはそれぞれトランシルヴァニアポーランド出身で、宗教関係写本収集家であった。 イタリア語写本は506ページあり、そのうちp43からp500までがバルナバによる福音書である。イスラーム圏スタイルであるページ外周に赤い書かれ中に本文記されている。p5からp42にも赤い書かれている; しかし(クラマーによる公子オイゲンへの紹介文の他は)赤いの中は空白であり、ある種序文準備的な記述のための余白だったのではないか考えられるが、スペイン語写本序文比較するとこの余白あまりにも大きい。非文法的なアラビア語各章簡単な説明加えられたり傍注つけられたりしている; それら説明傍注にはまた時にはトルコ語単語トルコ語統語論的な特徴現れる。また装丁トルコ語なされており、これが本来のものだと考えられる; しかし紙にはイタリア語すかし模様入っており、そのすかし模様1563年から1620年にかけて用いられたものである同一人物がこの写本本文アラビア語の注を書いており、左から右に文字を書く習慣がある点で明らかに西洋」である。各ページ最下部には見出し語書かれているが、これは印刷用の写本において一般的な慣習であった。この写本未完あるよう見える、というのはプロローグ222個の章ではページ上部どられた余白があるが、そのうち28個の余白だけに語句記入されいるからである。このイタリア語写本が最もよく広まった Lonsdale and Laura Raggによる1907年英語版底本となっている。Raggsの英語版ラシード・リダーによりすぐさまアラビア語訳され1908年エジプト出版された。 イタリア語写本はしばし子音二重書かれていたり、母音で始まる単語語頭不要な「h」が加えられている(例えば「anno」が「hannoとなっている)など特異な綴り現れる。この写本作成者写本作成習熟していなかった。しかしその他の点ではこの写本正字法句読法16世紀前半書法示しており、ある重要な点ではヴェネツィア特徴的なスタイルに従っている。しかしその他の特徴トスカーナ風である; また中世後期(14-15世紀)的な特徴数多く示している。Raggsに意見求められ言語学専門家は、ウィーン写本トスカーナオリジナルヴェネツィア写本製作者16世紀後半写したものだというのがもっとありそうだ結論付けている。

※この「イタリア語写本」の解説は、「バルナバによる福音書」の解説の一部です。
「イタリア語写本」を含む「バルナバによる福音書」の記事については、「バルナバによる福音書」の概要を参照ください。

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