アルカ攻囲戦とは? わかりやすく解説

アルカ攻囲戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 18:17 UTC 版)

エルサレム攻囲戦 (1099年)」の記事における「アルカ攻囲戦」の解説

1098年12月末から翌1099年1月初めにかけて、ノルマンディー公ロベールボエモンの甥のタンクレードが、諸侯中でも裕福奉仕対す対価を払うことのできるレーモン封臣となることに同意した一方ゴドフロワ・ド・ブイヨンは、兄であるブーローニュボードゥアン占領したエデッサからの収入得ていたため、レーモン封臣になることを拒んだボエモンアンティオキアとどまりアンティオキア公となる道を選んだ1月5日レーモンはマアッラの城壁取り壊し1月13日にはマアッラを焼き払って南へ行軍再開したレーモン巡礼者装束着て裸足歩みロベールタンクレード続いたシリア内陸オロンテス川渓谷南下する間、大きな抵抗にはほとんど遭うことはなかった。諸都市ムスリム政権争い避け十字軍補給行って早く通過してもらうことを望んでいたのであったレーモンは、ボエモンアンティオキア手中に収めたのと同様に自分領土持ちたい考え地中海岸の富裕な港湾都市トリポリ占領企てた。しかしその前にレーモンはその近く内陸の町でトリポリ属すアルカレバノン)(英語版)(Arqa、アマルナ文書旧約聖書にはイルカタ Irqata あるいはアルキテ Arkite の名でも登場する)の攻略ら行った。 一方ゴドフロワと、同じくレーモン封臣となることを拒んだフランドル伯ロベールは、レーモンらとは別行動取りラタキア残っていた十字軍将兵らと2月地中海沿いに南下開始したアンティオキアボエモン一時は彼らとともに行軍したがすぐにアンティオキア引き返したタンクレードレーモンとの原因伝わらない諍いの後、レーモン指揮下を離れてゴドフロワ一行合流している。ゴドフロワ一行連動した別の分隊指揮ベアルン子爵ガストンが執った。 ゴドフロワ、ロベールタンクレードガストンらは3月アルカ着いたが、レーモンによる包囲戦はまだ続いていた。アルカ市民は、アンティオキアやマアッラで市民十字軍との戦いの末に辿った悲惨な運命聞き二の舞なるまい死に物狂い抵抗行っていた。アルカで再び合流した諸侯の間では、不仲から来る緊張高まった同時に聖職者の間でも緊張高まっていた。教皇使節アデマール死後聖職者指導者不在となっていた。アンティオキア城内でのペトルス・バルトロメオによる幻視聖槍発見十字軍士気高めたが、一方でこれをインチキではないかと疑う聖職者多かった。ついに4月有力な聖職者アルヌール(Arnoul de Chocques, Arnulf of Chocques, エルサレム陥落後にカトリック側の初代エルサレム総司教になる人物)がペトルス対し神明裁判(火の試練)を行ってみよと言ったペトルス真実証明するために火の中をくぐったが、大火傷負って12日後に没したレーモン後ろ盾受けたペトルス発見した聖槍は、十字軍内のレーモン対す権威高めるものでもあった。そのペトルス神明裁判敗れ聖槍偽物だという話が広まると、レーモン権威損なわれた。 アルカ攻囲戦は5月13日まで続いたが、攻め諸侯著し不仲と、守る住民必死抵抗で、まったく進展がないまま十字軍攻囲戦あきらめ包囲解いたレーモンの軍はここから海へ出て地中海側を南下し逆にゴドフロワ・ロベール・タンクレードらは内陸向かいヨルダン川渓谷南下した

※この「アルカ攻囲戦」の解説は、「エルサレム攻囲戦 (1099年)」の解説の一部です。
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