アムリッツァ前哨戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:18 UTC 版)
「銀河英雄伝説の戦役」の記事における「アムリッツァ前哨戦」の解説
同盟各艦隊の侵攻星域と、10月10日に一斉に反攻に転じた帝国艦隊は以下の通り。 第3艦隊(ルフェーブル)は惑星レージング上空でワーレン艦隊と交戦。OVA版では戦闘中に乗艦のク・ホリンが撃破された僚艦と接触し、そのまま付近の衛星に打ち付けられて撃沈。ルフェーブルは戦死した。 第5艦隊(ビュコック)はビルロスト星系でロイエンタール艦隊と交戦。最初から撤退の準備を整えていたため、3割の犠牲を出しながらも離脱に成功した。 第7艦隊(ホーウッド)はドヴェルグ星系でキルヒアイス艦隊と交戦し、敗走した。OVAでは圧倒的な数の艦隊に包囲され、戦闘描写なく降伏している。「Die Neue These」では、キルヒアイス艦隊の攻撃により戦闘可能艦が1割程になる大損害を受け事実上無力化された。その後はキルヒアイス艦隊からは放置されたが、ホーウッドが残存部隊を再編してキルヒアイス艦隊へ捨て身の奇襲攻撃をかけた。 第8艦隊(アップルトン)はヴァンステイド星域でメックリンガー艦隊と交戦。早々に撤退しアムリッツァに向かったが、3割の犠牲を出した。 第9艦隊(アル・サレム)はアルヴィース星系でミッターマイヤー艦隊に急襲され、ほとんど反撃も出来ないまま敗走。乗艦のパラミデュースが被弾してアル・サレムが重傷を負ったため、副司令官のモートン少将が指揮権を引き継ぎ、部隊を統率して敗走した(OVA版では、同盟軍の兵士が、ミッターマイヤー艦隊の迅速さを「疾風」に例えている。ミッターマイヤーに関して疾風という言葉が時系列上初めて使用されたのはこの時。「Die Neue These」ではこれのオマージュとしてアル・サレムのセリフとして登場)。 第10艦隊(ウランフ)は、惑星リューゲン上空でビッテンフェルト艦隊と交戦。艦隊の4割が戦闘不能となった段階で脱出作戦に移行。結局半数が撃破され、残りは脱出。ウランフは殿軍として脱出を援護したが、旗艦盤古が撃沈され戦死。コミック版では脱出した半数(4200隻)の指揮をアッテンボローが執っており、後にイゼルローン駐留艦隊として再編成されるヤン艦隊の戦力に編入されている。外伝においても、艦隊の全滅をアッテンボローの指揮で防いだ旨の記述がある(この功績で少将に昇進)。「Die Neue These」では経緯がより詳しく描かれており、第10艦隊は星系データを利用した射程外からの攻撃という地の利を活かしたビッテンフェルト艦隊に苦戦、三方から包囲され戦闘可能艦が1000隻余りという状況に追い詰められる。ウランフは唯一生き残った分艦隊司令官であるアッテンボローに損傷艦を任せ、自らは残存戦力を率いて血路を開き、残存艦の半数を脱出させ戦死した。 第12艦隊(ボロディン)はボルソルン星系でルッツ艦隊と交戦。戦力のほとんどを失った後、ボロディンは自殺した。指揮権を引き継いだコナリー少将は降伏する。「Die Neue These」では、第12艦隊は超長距離狙撃を行うルッツ艦隊に接触することもできず、8割の艦艇が航行不能となりボロディンは自殺した。 第13艦隊(ヤン・ウェンリー)はヤヴァンハール星系でケンプ艦隊と交戦。半月陣形を活用した艦隊運用で優位に立った後、隙をついて撤退し、第7艦隊との合流点であるドヴェルグ星域に向った。この戦いでポプラン、コーネフの同僚であるシェイクリとヒューズが戦死したことを知ったポプランは戦況の悪化を実感する。ドヴェルグ星系ではホーウッドを下したキルヒアイス艦隊と交戦したが、撤退命令を受けアムリッツァに向った。連戦と無理な撤退戦にもかかわらず、損害は1割程度に収まっている。藤崎竜の漫画版ではケンプ艦隊の苦戦は帝国軍の想定の内であり、第13艦隊をキルヒアイス艦隊の方向へ誘導するための布石として利用された。「Die Neue These」では、キルヒアイス艦隊との交戦中、第13艦隊の脱出援護を目的とした第7艦隊残存部隊の奇襲攻撃によりキルヒアイス艦隊が一時的に混乱状態に陥ったところで離脱に成功した。
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