宮古のパーントゥとは? わかりやすく解説

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宮古のパーントゥ

名称: 宮古のパーントゥ
ふりがな みやこじまのぱーんとぅ
種別1: 風俗習慣
保護団体名: 島尻自治会野原部落会
選択年月日 1982.12.21(昭和57.12.21)
都道府県(列記): 沖縄県
市区町村(列記): 宮古島市島尻宮古島市野原
代表都道府県 沖縄県
備考 宮古島のパーントゥ 所在地同一都道府県内のもの(このデータ種別1から移行しています)
解説文: この行事は、仮面をつけ、まとった異形の神村落内を巡り歩いて災厄払いをするもので、宮古島平良市島尻上野村野原伝承されている。パーントゥとは、本来、お化け鬼神意味した言葉である。島尻ではこの行事のことをパーントゥ・プナカという。プナカ祈願祭のことであり、パーントゥ神が出現する祭りの意味である。一方野原では、この行事名をサティパロウ(里払【さとばら】い)ともいい、仮面をつけたパーントゥ登場する
 島尻では陰暦九月上旬吉日野原では陰暦十二月最後丑の日行事が行われる。島尻ではまず悪霊悪疫払い行事スマフサラ(ムラを鎖で囲うように注連縄で守る意)が行われる。豚の骨を一片挿した注連縄ムラの数か所の出入口にる。祭りは、ツカサ二軒ムトゥ(元家)を巡って拝むことから始まる。夕方の東のンマリガー(産井)である古井戸青年集まりパーントゥ扮することに決まった三人全身蔓草(シイノキカズラ)を巻きつけ、その結束用縄としてスマフサラ行事張った注連縄使用する井戸の底沈殿した泥を蔓草の上から全身に塗る。パーントゥが産井で出現するのは、海の彼方理想郷ニライカナイ通ずるとする思想根底にあると考えられている。頭上マータとよぶすすきを結んだものを一本挿し片手ダンチク植物名)でつくった、もう一方の手仮面持って顔を隠す。三体パーントゥは、元島(旧)の拝所、それから現村落ムトゥ村内家々訪れ人々に泥をつけて行く。新築の家赤子のいる家では、福をもたらすこととし歓迎される
 二日目初日同様にパーントゥ出現し村落内を駆け巡り災厄払い役目果たし祭り終了する
 野原では、全戸から主婦小学校高学年男子が事に参加するが、成人男子少女行事参加しない一人少年仮面被りその他の少年は、扮装はせず行列に加わる。そのうち二人法螺貝ほらがい】を吹き一人小太鼓打って行列先導をする。その後婦人が二列縦隊で続く。
 行列大御嶽【ウプウタキ】の近くまで行って礼拝し、そこの広場円陣つくって声を出しながら左回りする。四辻でも同様に行い、さらに一年以内新築した家の周囲巡って祓い清める儀礼を行う。東から西行進し、西の村はずれで身にまとった植物の捨てて終了する
 パーントゥは、海の彼方からやってくる神の一つ考えられており、南西諸島いくつかの事例を見ることができるが、全国各地散見する来訪神同列据えて眺める必要があり、比較研究の上からも重要な行事である。



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