宮城県田柄貝塚出土品
主名称: | 宮城県田柄貝塚出土品 |
指定番号: | 520 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1998.06.30(平成10.06.30) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 縄文 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、宮城県気仙沼市字所沢に所在する田柄貝塚から出土した縄文時代後期の資料である。 田柄貝塚は、気仙沼湾の奥に細長く広がる海岸平野を東側に望む、舌状の台地を挟む南北の斜面に形成された二つの貝塚からなる。本件は、このうち国道四五号線気仙沼バイパスの建設に先立って昭和五十四年に調査された、南貝塚からの出土品である。 遺物は、貝層から出土した土器・土製品類三三箇、石器・石製品類一一五箇、骨角牙【こつかくきば】製品類五三九箇、貝製品類三八箇および、附石鏃嵌入獣骨【せきぞくかんにゆうじゆうこつ】六箇(五点)で構成される。なかでも骨角牙製品は、釣針三九本、銛頭【もりがしら】四九本、鏃【ぞく】八二本、やす一三六本、錐【きり】五本、鏃の根挟【ねばさみ】五本等が含まれ、釣針にはその製作工程の各段階を示す好資料がある。また髪飾・垂飾【たれかざり】・管玉等の装身具も多彩で、その素材にもメジロザメ、アオザメ、トラフグの歯、ウミガメの頭骨、陸棲獣であるイノシシ、タヌキ、ニホンザルの骨等さまざまなものが用いられている。 土器・土製品類は、全形が復元された深鉢形等の土器一〇箇のほか、土偶残欠一〇箇、耳飾六箇等から構成され、本貝塚の性格を示すようなウニをかたどった土製品一箇もある。 石器・石製品類は、石鏃・石匙【いしさじ】等この時期通有の器種で構成されるが、人面をかたどったと思われる岩偶一箇もあり興味深い。 当貝塚が所在する気仙沼湾の沖合は、現在でも三陸漁業の中心的な漁場である。本件は、この地理的特徴をよく反映した、漁撈主体の生業体系を伝えるまとまりのある一括であり、その学術的価値は高い。 |
考古資料: | 子持勾玉 子持壺形須恵器 安芸福田木ノ宗山出土青銅器 宮城県田柄貝塚出土品 宮城県里浜貝塚出土品 家形埴輪 富山県境A遺跡出土品 |
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