お絵かき掲示板における交流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/03 07:03 UTC 版)
「お絵かき掲示板」の記事における「お絵かき掲示板における交流」の解説
お絵かき掲示板には、イラストを公開することよりも、それを肴にして親睦を深めるようなユーザー間での交流を重視する利用者が多い。 同じテーマの絵が連続して投稿された際には「祭り」と称して、そこに通う掲示板利用者全員が同じ対象を描くといった現象も頻繁に見受けられる。時にはリレー小説を模した「リレー漫画」などの画像と説明文を記述した連作投稿なども行われる。途中保存した絵を、別の利用者が追記する「合作」や塗り絵などもよく行われる。合作のためにパスワードを公開するとイラストの削除も可能であり、投稿者のurlも改変できてしまうためパスワードを公開しなくても誰でも続きを描けるように掲示板も改良された。もちろん、純粋に描画を楽しむ者も大勢いる。彼らの中には1日以上かけて絵を描く利用者もおり、単に「お絵かき」と呼ばれる水準を超えた力作も投稿される。 近年では画像のアップロード機能が搭載された事によって、お絵かき掲示板以外のペイントツールで描かれたCGが投稿されることも増えている。だが、全員が同じ環境下(描画機能)の元にどれだけ優秀な絵を描けるかと言う一点にお絵かき掲示板の価値を見るような者の中には、このような状況を好まない者も多い。 お絵かきBBS.comなどの大型サイトでは、投票制のランキング(イラストコンテスト)を設けてユーザーの切磋琢磨を促すケースも見受けられる。 特殊な利用方法としては、動画再生機能を使って自作のアニメを作る事がある。あらかじめ描いた絵を、コピーとペーストを利用して動かせば、動画を再生する際にGIFアニメのような動きを見せる事も可能である。また保存した画像を書き直す機能を使って、投稿された絵を全く別物に変えて閲覧者を驚かせたりと、遊び心に富んだ使い方が利用者の間で日々発見されている。 一般的にホームページ用素材やデコレーションメール・待ち受け画像などの携帯電話向け画像の投稿は、あまり歓迎されない掲示板が多い。一方でモバピクのように、QRコードや携帯電話向け画像への変換機能を持ち、モバイル向けの画像に特化したお絵かき掲示板もある。 「マウスだから下手」「短時間で仕上げたから雑」などのような自己弁護ともとれる発言を一部のサイトではマナー違反として厳しく注意している。その一方、ローカルルールの遵守を必要以上に求め過ぎる利用者のために、その掲示板全体の空気が険悪化する事が問題視される場合もある。また、特定の親しい常連同士が互いの事だけを褒め合い、身内にしか通じないオフの話題で盛り上がるといったような、排他的・閉鎖的な「馴れ合い」ムードが強まることもある。 普通の掲示板と同じく荒れる要因は様々にあるため、利用者個人がそのお絵かき掲示板のルールを守って節度ある投稿を心がける必要がある。 お絵かき掲示板は、「お絵かきBBS.com」「お絵かきーず」「お絵かきすと」「Oebit」「@PAINT」「モバピク」などのサイトからレンタル掲示板が多数提供されていたためパソコン初心者にも広く愛用されていた。配布元では自分が管理する掲示板の宣伝スペースなども設けられ、ユーザー同士の交流を助けるのに一役買っていた。 イラスト投稿コミュニティのSNSやtwitterに台等されるようなミニブログとそれに付随したイラスト描画サービスが登場し、そちらに流れていった利用者もいる中、現在も特定テーマの掲示板が盛況している。
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