『三国志演義』・大衆文化の受容とは? わかりやすく解説

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『三国志演義』・大衆文化の受容

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 15:21 UTC 版)

三国志」の記事における「『三国志演義』・大衆文化の受容」の解説

『三国志演義』通俗歴史小説先駆となり、これ以後成立する東周列国志』『隋唐演義』『楊家将演義』などに大きな影響与えている。『三国志演義』自体続編としては晋代舞台にした酉陽野史続編三国志』がある。また民国入って周大荒蜀漢天下統一するように改作した反三国志』(卿雲書局 1930年)というパロディ小説がある。 『三国志演義』は、手軽に手に入り読むことができ、また戦略成功失敗例明解描かれているため、いわば「素人向け兵法書」としても重宝された。張献忠李自成洪秀全らが農民反乱起こした際、軍事素人である彼らは『三国志演義』を「唯一の秘書」としたと言われる黄人小説小話』)。毛沢東『三国志演義』や『水滸伝』を子供時代から愛読しており、そこから兵法学んだとされる。また初期清朝は、満洲旗人達の教育有用な漢籍を「官書」として満洲語訳したが、『三国志演義』順治7年ダハイによって訳され読まれていた。ヨーロッパ渡った三国志満洲語訳をフランス語翻訳したものであった近年奇書として成君億『水煮三国』(中信 2003年)がある。これは三国志の人物現代世界登場させ、ビジネス戦争勝ち抜いていくというパロディ小説であり、未曾有の経済発展続け現代中国において『三国志演義』ビジネスという群雄割拠戦乱勝ち抜く兵法書みなされた。 三国志物語母体となったのは説話雑劇、すなわち講唱文芸演劇など民間芸能であるが、これらは『三国志演義』という完成品生み出した後も引き続き発展し続ける。演劇では京劇川劇越劇など、講唱文芸では子弟書・鼓詞・弾詞などで今も三国志は主要ジャンル一つであり、また三国志登場人物に関する民間伝説多く生まれ近年民俗資料として収集進んでいる。これらの中には『三国志演義』とは違ったエピソード語られているものも多くある(例え京劇の「三国戯」において貂蝉は「任紅昌」という本名持っているが、これは雑劇由来する設定『三国志演義』取り入れられなかったものである)。 現代の大衆文化としては、児童向けの『連環図画三国志』(上海世界書局 1927年)があり、実写ドラマとして『三国志 諸葛孔明』(湖北電視1985年『三国志』中国中央電視台 1990年)などがある。また近年日本ゲーム・漫画市場における三国志ブーム逆輸入されて、日本の作品模倣して三国志漫画・ゲームなどが制作されている。 その他、中国国内での経済的意欲高まりと共に三国志テーマにした観光ビジネスの展開が各地進みゆかりの地では巨大な石像建立記念施設建てられ中にはテーマパークのような施設も多い。

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