『シン』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 10:12 UTC 版)
「ファイナルファンタジーX」の記事における「『シン』」の解説
『シン』(Sin : 罪)はスピラにおける最大の魔物であり、街や村を襲い殺戮を繰り返す、絶対の脅威。約1000年前の機械戦争の最中に突如現れたとされ、当時の発達した機械文明を破壊し尽くした。本作における主人公たちの最終目標は、この『シン』を倒すことである。 巨大な鯨のような姿をしており、海中を移動する事が多いが、地上を歩く事や重力を操り飛行する事も可能。この重力を操る力でバリアのようなものを張ったり、津波や嵐といった自然災害を発生させたり、空間を歪めるほどの強力な重力波を発生させ、宇宙からも跡が確認できるほどの破壊を行う事などが可能。加えて、負った傷を瞬時に回復する再生力を持ち、どの時代の武器でも致命傷にはならず、それが「究極召喚」以外で『シン』を倒すことはできないとされる所以になっている。自らの体の一部(ウロコや皮膚など)を切り離しコケラと呼ばれる魔物として放出することがあるが、このコケラも重力を操る能力を持つことが多い。『シン』は離れていてもコケラを自身の一部のように感じ取れるのか、コケラを回収しに同じ地に訪れるという行動も確認されている。 歴史上では、『シン』は5回にわたり究極召喚を使用した召喚士に倒されているが、いずれもその数年後に再び現われている。この『シン』のいない数年間をナギ節(ナギせつ)と呼ぶ。ナギ節を作り上げた召喚士は大召喚士として人々に崇められ、ナギ節もそれを築いた大召喚士の名前を戴き「ブラスカのナギ節」「オハランドのナギ節」などと称される。人々はナギ節を大いに祝うが、その影には必ず『シン』の復活を恐れる心が潜んでおり、人々が完全に『シン』から解放されることはない(この永劫の繰り返しを「螺旋」として見立てたのが「スピラ(ラテン語で『螺旋』の意)」の語源である)。それでも召喚士は、エボンの教えを信じて自分のもたらすナギ節が永遠に続く、すなわち「永遠のナギ節」になること、そうでなくても人々に一時の安息をもたらすことを願って、究極召喚を求め旅を続け、『シン』に怯える人々の希望となっている。作中では召喚士のユウナに期待を寄せている人々が多い。 『シン』の正体は、召喚士エボンが夢のザナルカンドとエボン=ジュ自身を守るために作り出した鎧のような存在である。基礎的な生誕方法と性質は一般の召喚獣と変わりないが、幻光体に使用する幻光虫の量は他に類を見ないほど膨大である。これはその中心にいるエボン=ジュが、強力な重力魔法により多くの幻光虫を集めているためである。このためダメージを与えてもすぐに幻光虫が集められ、治癒してしまう。究極召喚獣が『シン』を倒せると言われているのは、この幻光虫を分解させられるからである。 初代『シン』を除いた『シン』の核は、先代の『シン』を倒した究極召喚獣(後述)であり、究極召喚獣により『シン』が分解されエボン=ジュが剥き出しとなった瞬間に、エボン=ジュは目の前の究極召喚獣を幻光虫レベルで吸収し再構築、新たな『シン』に作り変えてしまう。その時点では、先代よりも幻光虫の量が圧倒的に少なくひ弱であるため、一時的に破壊行動を止めて人々の前から姿を消し幻光虫を集める。この『シン』による破壊が起きなくなる期間が「ナギ節」である。エボン=ジュに乗り移られた究極召喚獣は、少なくともしばらくの間は人間の意識を持ち、ある程度は『シン』の行動に干渉できるようだが、『シン』の本能的な破壊活動自体を防ぐことは出来ず、時間と共に人の意識は消えうせ、心の底まで『シン』となってしまう。 『シン』の破壊活動の根底には、かつてザナルカンドを滅亡に追いやった機械戦争が関係する。ザナルカンドの長だったエボンは、ベベルによるザナルカンド滅亡が決定的となった際、召喚技術で作ったザナルカンド=「夢のザナルカンド」を遺すために『シン』を作り、自らはその中心でエボン=ジュという存在になった。『シン』は自身の脅威となる強大な機械文明を排除するため、人が集まり活気のある街や村、強大な機械を発見すると自動的に破壊する。そこには悪意も善意もなく、ただ「夢のザナルカンドを召喚し守り続ける」という意志だけが存在している。エボン寺院の一部はこの事を知っているが公にせず、単に機械を使っていたことが『シン』による破壊、すなわち「人々の罪に対する罰」の原因とだけ民衆に説いてきた。この「人間が犯した罪」とは何なのか具体的には明らかにされていない(寺院側が意図的に曖昧化している)。終盤ではティーダたちによって『シン』は撃墜され、ベベルに向けて落下。都市部に甚大な被害が起こった。 『シン』は「夢のザナルカンド」とスピラを自由に行き来することができる。肉体が幻光虫で構成された存在ならば、『シン』に乗って「夢のザナルカンド」とスピラを行き来することができるので、ジェクト親子と死人となったアーロンはこの方法でスピラへとやってきた。
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