エボン寺院
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 10:12 UTC 版)
「ファイナルファンタジーX」の記事における「エボン寺院」の解説
伝説の大召喚士ユウナレスカの父で、『シン』誕生後の世界を救うべく活躍したエボンの言葉である「エボンの教え」を広げるために存在する宗教組織。『シン』の恐怖に対し、選ばれた召喚士によって訪れるとされる「ナギ節」を迎えることを教義としている。教団の中心はスピラ最大の都市ベベルにあるエボン寺院総本山・聖ベベル宮。エボンの教えは生活に密着した存在ではあるが明確な神や神話を持つものではない。 1000年経った現在、その教えはほぼ全ての人に浸透し、スピラを実質支配しているとも言える世界最大の組織で、エボン寺院の教えの真意は後述する人心掌握のための歴史操作や刷り込みといったものだが、内容は伝承や迷信を織り込みつつ、『シン』という脅威に対する希望を掲げることにある。その教えが真実であるかのような現象を示してきたため、スピラの人々の心の支える拠り所という位置付けにある。人々の間には、ささいな幸運や偶然を見るにつけ、それを「エボンの賜物」と呼ぶ風習が広まっており、スピラにおけるエボンの教えの浸透具合を窺い知ることができる。 世界各地にエボンの教えを司る機関「寺院」があり、以前は複数存在したが『シン』との攻防の結果、物語開始の時点で機能しているものは5箇所(ビサイド、キーリカ、ジョゼ、マカラーニャ、ベベル)。総本山はベベルにある聖ベベル宮、聖地はザナルカンド遺跡。寺院内部には例外なく祈り子が安置されている。 組織構成は人間、グアド族、ロンゾ族の寺院関係者の中で選別された総本山への代表のことを老師と呼び、3人の老師を束ねる寺院の中心人物を総老師と呼ぶ。3人の老師と総老師は、合わせてエボン四老師と呼ばれており、人々から深く敬われている。 以下、僧兵や神官など組織の雑務や運営を担当する人々が三種族で混成。中でも召喚士は別格で扱われる。 アルベド族はエボンの教えを感受せず、かつ迫害対象であるため、老師や僧兵、神官職など構成員に存在しない。 以下にエボンの教えとその意味を記す。 機械の禁忌 「機械を使うことは人々の『罪(=シン)』である」寺院が認めていない機械とそれによって発生した副産物を使用してはならない。これは一定の機械技術が発達すると、それに頼り過ぎることになる人間も増えるため、『シン』がその防衛本能により機械のある場所を襲撃するためで、『シン』が感知しない機械技術(機織など非軍事活用)を選ぶ必要があったから。インターナショナル版や『X-2』では、寺院は機械を「マキナ」と表現しているが、これは「機械」を表すラテン語である。 「機械を使わず生活することでその罪を償うことができる。」 エボンとユウナレスカの神聖化 「『シン』を倒す方法を遺したエボンと、その娘で初めて『シン』を倒した召喚士ユウナレスカの神格化」 「全ての人々がエボンを讃え祈りを捧げ、召喚士達の旅を支えることにより、いずれ罪は償われ『シン』は消滅する」エボン父娘によって世界の危機は一旦は回避されたが、寺院は真意を隠し、倒された『シン』が数ヶ月から数年後に復活した際は、世界全体が教えに従っていないからだと主張した。これにより人々はエボンの教えに縛られた生活を意識せずとも強制され、『シン』が消滅しない原因であるとして機械を使うアルベド族を迫害する根拠の1つとしている。
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