『あさま山荘事件』犯人逮捕のスクープ裏話とは? わかりやすく解説

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『あさま山荘事件』犯人逮捕のスクープ裏話

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 06:41 UTC 版)

長野放送」の記事における「『あさま山荘事件』犯人逮捕のスクープ裏話」の解説

1972年2月28日長野県北佐久郡軽井沢町起きた連合赤軍あさま山荘事件で、フジテレビ協力して犯人逮捕連行模様生中継するという報道史上に残る快挙達成したが、これは、当時NBSテレビ中継車未だにカラー化されずモノクロであった状況逆にプラス作用したその時模様一部は、後にNHK-BS2の「BSスペシャル 青春TVタイムトラベル 第2回1972年2月28日 テレビ一番長い日ニュース映像衝撃 連合赤軍浅間山荘事件関係したTVマンたちの一日』(1992年10月31日放送)」でもNHK及び民放各局(長野NBSSBCも含む)の当時VTR始めとする映像一緒にまとめて紹介されその際そのスクープ映像VTR一緒に放送された。(あさま山荘事件#エピソードの項も参照当時系列キー局大半が全番組カラー化完了していたが、当時地方局カラー化事情については、地方局がどの系列局属するか、また、放送局事情などでも、大きな違いがあった。 信越放送SBC)は、1958年テレビ放送開局した長野県老舗民放であり、ニュースネットワークはTBS系JNNで、同組織方針手伝いカラー中継車始めとするカラー放送設備も既に完備していた。 しかしNBSは、1967年UHF第1次チャンネルプランに基づき1969年開局したテレビ局で、NBS含めこの頃から相次いで開局した地方民放UHFテレビ局のほとんどは未だにカラー中継車導入しておらず、モノクロ中継車しかなかった。 この事件生中継でも、NHK及びSBCは当然カラー中継で、NBSはその点では不利な状況置かれていた。しかし、NBSは、ニュースネットワークが開局時からフジテレビ系列FNNのみであることが、この事件の報道に於いて最終的にスクープ映像を生み、功を奏した結果となったのである事件当日、既にNBSFNNとしての報道取材協力体制確立しテレビ生中継メインフジテレビ自社カラー中継車で行うこととしNBSではフジテレビ放送している事件模様生放送を、放送回線(当時電電公社放送専用マイクロ波回線)を通してそのまま放送する状況だった。しかし、当時カラー放送が普通である時代入っていた為、フジテレビFNNではNBSモノクロ中継車扱いどうするのかが問題となっていた。一方で当時のカラーカメラは、普通、モノクロカメラの最低約2倍もの照度なければ映像として映し出すことができない性能であり、それはその裏返せばモノクロならば映し出すことができる照度が、カラーそれより低い」ということになり、その点においてはモノクロカメラにまだ分があった。そんな中、既にフジテレビでは当時モノクロハンディー型の高感度カメラ所有していたため、後の犯人連行され現場にそのカメラNBSモノクロ中継車配置する判断がなされ、決行。そして18時過ぎ犯人連行瞬間模様撮影し、それがフジテレビFNN通じ全国生放送された。 その時判断を記す文献が、NBS1989年発行した社史長野放送二十年歩み」に掲載されており、「(前略犯人逮捕夕方になると判断した中継スタッフ日照時間調べカラー放送は無理と判断、そこにちょっとした偶然が重なったというのも長野放送当時カラー化進めていたが、その現場出ていた中継車はまだ白黒用だった。・・・」という一文書かれている。 更に、前述NHK-BS2の「青春TVタイムトラベル」の中では、スクープ撮影した当時フジテレビカメラマン証言放送され、それによると配置された後、長い時間、下にいるスタッフに足を抱えられながら持ち上げられて、前に述べた当時としては小型と言っても、後の放送用HDV規格一体型カメラ比べれば一回り大きい)のハンディーカメラ抱え続けながら長時間待ち続けてスクープ撮影成功したのだという。 一方当時唯一のライバル局のSBCは、すでに自社送出番組カラー化完了しており、カラー中継車フルに使うなどものすご意気込み事件報道取り組んでいたが、NBS快挙達成した日にはカメラマン銃撃され負傷挙句の果てには犯人逮捕連行瞬間逃すという大失敗終わった2001年発行され同社社史信越放送50年」には「(前略残念だったのは現場中継用の(カラー高感度カメラがなく、生中継写せなかった事である。」とあり、NBSフジテレビ協力して行ったスクープがいかに歴史的なのだったの証明になっている一方スクープ撮影生放送行ったフジテレビでは、これを機に報道力を入れようになった当時フジテレビ職員であった日枝久が、前述NHK-BS2の「青春TVタイムトラベル」の中で述べていた(日枝はこの放送当時フジテレビ社長で、後にフジテレビ及びフジ・メディア・ホールディングス会長となった)。

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