「ありあけ」横転事故とは? わかりやすく解説

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「ありあけ」横転事故

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 06:02 UTC 版)

マルエーフェリー」の記事における「「ありあけ」横転事故」の解説

2009年11月に、東京から志布志に向かうフェリー三重県沖で転覆した事故11月12日17時東京港有明フェリーふ頭出港し風速15.3m/s、波高4.59m、波周期10秒の強い追い波の状況下で、2400トン貨物積み21ノット志布志港航行中の「ありあけ」が、13日午前5時40分頃、三重県沖の熊野灘にて左舷後方から瞬間的に強い波を受けた。これにより右舷側に25度の傾斜発生し船体が左に急旋回その後一旦45度まで傾斜した後に、30度から35程度傾斜推移した左旋回で北北西変針したことにより右舷側から風を受けるようになったことで一時傾斜25程度まで回復したが、徐々に傾斜急になった。乗客7人、乗員22人は第四管区海上保安本部により全員救助されたが、船体その後同県御浜町にある七里御浜200メートル沖合浅瀬座礁し、約90傾き横転した事故原因は、復原力低下する追い風航行中左舷方から高波受けて右舷側に25度の傾斜発生したことで、固縛されていない積載コンテナ横滑りして固縛されていたコンテナ車両などに荷重加わり固縛装置破断し右舷側に積載物が寄ったため、これにより船体が左急旋回し、旋回中に第二波受けて傾斜40度を超えて完全に復原力失ったことにあった重油漏れを伴う事故となったため、座礁現場付近では漁業取りやめるなどの被害出た地元では早期撤去求める声が挙がった。これに対し同社現地船体四分割して撤去する計画提案したが、周辺環境への影響懸念する漁協納得しなかった。交渉結果損害全額補償明記安全確認のために漁協が行試験操業サンプル調査掛かる費用負担盛り込んだ覚書交わし船体撤去開始した順調に進めば2010年4月下旬撤去完了見込みであった。しかし、2010年3月9日悪天候の際に、船体4分割する作業のため船体入れていた切れ込み部分金属疲労により、操舵室を含む船首部分など船体半分近く崩落した部品積荷などが流失し一部和歌山県海岸まで漂着し新たな漁業被害発生した撤去担当業者深田サルベージは、船体崩落を受け、撤去完了時期当初4月中から6月頃へ下方修正した。最終的に撤去完了2010年12月24日までずれ込み翌年1月4日より現場周辺での漁業再開運びとなった2010年1月13日には、国土交通省九州運輸局安全環境部長名安全管理規定従った船内巡視徹底することや、貨物固定するマニュアル作成することなどを文書指導された。これに対しマルエーフェリー乗組員による船内巡視要領に基づき厳格に適用し安全管理規定コンテナ含めた作業基準追加作成し荒天予想される航海では予め固定が必要とされる車両への固縛具体的に固縛方法記し、各船舶即した固縛マニュアル作成し船舶乗組員周知徹底した旨、国交省九州運輸局鹿児島運輸支局通じて提出した。 この事故は、2014年韓国発生したセウォル号沈没事故比較されることがある事故の原因こそ異なれど、経緯良く似ているとされ、また同じ造船所建造され、そして同じ運航会社所属するなど共通点多く乗客7名だけとはいえセウォル号異なり死者無く船長最後まで現場で指揮に当たり最後に救助されていることから、セウォル号事故のあと、韓国注目された。

※この「「ありあけ」横転事故」の解説は、「マルエーフェリー」の解説の一部です。
「「ありあけ」横転事故」を含む「マルエーフェリー」の記事については、「マルエーフェリー」の概要を参照ください。

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