フー・ウォンツ・トゥ・ビー・ア・ミリオネア 「ファイナルアンサー?」

フー・ウォンツ・トゥ・ビー・ア・ミリオネア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/29 08:45 UTC 版)

「ファイナルアンサー?」

このシリーズは、Is that your final answer?(「ファイナルアンサー?」)というキャッチフレーズを確立させた。この質問は、挑戦者が自分の解答の確定をはっきりと意思表示しなければならないというルール(この番組では、挑戦者は解答を決める前に声を出して考えることが許されている)に由来する。番組のパロディ版でも、多くがこのフレーズを取り入れた。

この番組のもう一つの醍醐味は、司会者が正解かどうかを認める前の劇的な沈黙の使い方である。この沈黙は、賞金金額が高額になるに連れてますます緊迫した雰囲気になる傾向がある。時々、コマーシャル挿入の時間になると、司会者がファイナルアンサーを求めることがあるが、それが正解かどうかはコマーシャル明けまで言うことはない。

なお、このフレーズはバージョンによって異なるところもある。オーストラリア版では Lock it in?(「その答えでロックしますか?」の意)というフレーズを用いて普及し、ニュージーランド版でも用いられた。また、インド版では同様の意味をもつ Lock kiya jaye? というフレーズを用いたところ大流行し、日常でも使われる言葉にまでなった。その後一時期は、Freeze kare?(「その答えで凍らせますか?」の意)というフレーズに変更されたが、すぐに元に戻された。

音楽

番組の大きな特徴として、独自に制作された音楽(BGM)があげられる。作曲を担当したのは、キース・ストラカンとマシュー・ストラカンの親子である。彼らは番組に独特の緊張感をもたらすため、映画音楽のような音楽という方針で制作に取り掛かった。また、番組中に問題が進んでいくにつれてBGMを半音ずつ上げていくアイデアを、制作作業がほぼ完了した後の段階で考案した。

これらの音楽は、2000年にイギリス国内においてサウンドトラック「Who Wants To Be A Millionaire? - The Album」としてCD化された(リニューアル前の音楽を収録。ただし現在は廃盤)。またストローン親子は、この番組の音楽で米国作曲家作詞家出版者協会(ASCAP)のテレビテーマ賞を受賞した。

各国の放送

番組はイギリスで最初に開始されたが、番組フォーマットは世界中の多くの国々へ次々と輸出されている。2003年初頭時点のデータではあるが、製作会社のウェブサイトでは、以下の地域がライセンスを持っている地域としてリストされた。

アルジェリアアルゼンチンアルメニアオーストラリアオーストリアアゼルバイジャンベルギーブラジルブルガリアカナダ西インド諸島チリ中華人民共和国コロンビアクロアチアキプロスチェコデンマークエクアドルエストニアフィンランドフランスグルジアドイツギリシャ香港ハンガリーアイスランドインドインドネシアイスラエルイタリア日本カザフスタンケニアラトビアリトアニアマレーシアモロッコメキシコ中東オランダニュージーランドナイジェリアノルウェーパキスタンペルーフィリピンポーランドポルトガルアイルランドマケドニア共和国ルーマニアロシアサンマリノセルビアシンガポールスロバキアスロベニア南アフリカ共和国スペインスウェーデンスイスサウジアラビア台湾トルコウクライナアメリカ合衆国ウルグアイベネズエラベトナム

国・地域 タイトル 司会者 放送局 初回
放送年
最高賞金
イギリス Who Wants to Be a Millionaire? Chris Tarrant
ジェレミー・クラークソン
ITV 1998 100万ポンド
アイスランド Viltu vinna milljón? Þorsteinn J
→Jónas R. Jónsson
Stöð 2 2000 100万クローナ
→500万クローナ
アイルランド Who Wants to Be a Millionaire? Gay Byrne RTÉ 2000 100万ポンド
→100万ユーロ
アゼルバイジャン Milyonçu Azar "Axşam" Şabanov Lider TV 1億マナット
アフガニスタン څوك غواري چې شي میلیونر؟ Tasal Khan
→Aryan Khan
→Najiba Faiz
Shamshad TV
→ATN
2008 100万アフガニ
アフガニスタン・
ダリー語
کی ميخواهد میلیونر شود؟ Vahid Soroor
→Khatera Yusufi
ATN 2010 100万アフガニ
アメリカ合衆国 Who Wants to Be a Millionaire? Regis Philbin
→Meredith Vieira
ABC
→シンジケーション
1999 100万USドル
アルゼンチン ¿Quién quiere ser Millonario? Julián Weich Canal 13 2001 100万ペソ
アルメニア Միլիոնատեր Ashot Adamyan
Mark Saghatelyan
Arman Saghatelyan
Shant TV 2003 500万ドラム
イスラエル ?מי רוצה להיות Yoram Arbel Channel 2
→Channel 10
1999 100万新シェケル
イタリア Chi vuol essere miliardario?
→Chi vuole essere milionario?
Gerry Scotti Canale 5 2000 10億リラ
→100万ユーロ
インド कौन बनेगा करोड़पति ? Amitabh Bachchan
→Shahrukh Khan
STAR Plus
→Sony TV
2000 1000万ルピー
→2000万ルピー
インド・
タミル・ナードゥ州
கோடீஷ்வரன Sarath Kumar Sun TV 1000万ルピー
インド・
ケーララ州
Koteeswaram
または Kodeeswaran
Mukesh Surya TV
インドネシア Who Wants to Be a Millionaire?
Super Milyarder 3 Milyar
Tantowi Yahya
→Dian Sastrowardoyo
RCTI
→antv
1999 10億ルピア
→30億ルピア
 ウクライナ Хто хоче стати мiльонером? - Перший мільйон Danilo Janevsky 1+1 100万フリヴニャ
ウルグアイ ¿Quién quiere ser millonario? Andrés Tulipano 100万ペソ
 エストニア Kes tahab saada miljonäriks? Hannes Võrno TV3 2002 100万クローン
エクアドル ¿Quién quiere ser millonario? Alfonso Espinosa de los Monteros Ecuavisa 25,000USドル
オーストラリア Who Wants to Be a Millionaire?
→Millionaire Hot Seat(2009.4-)
Eddie McGuire Nine Network 1999 100万AUドル
 オーストリア Alles ist möglich - Die 10-Millionen-Show
→Die Millionenshow(2000.5-)
Rainhard Fendrich
→Barbara Stöckl
→Armin Assinger
ORF 2000 1000万シリング
→100万ユーロ
オランダ Weekend Miljonairs
→Lotto Weekend Miljonairs
Robert ten Brink SBS6
→RTL4
1998 100万ギルダー
→100万ユーロ
カザフスタン Кто возмет миллион? Evgeny Jumanov
→Serik Akishev,
Iskindir Sergibaev
KTK
→El-Arna Channel
2002 500万テンゲ
カナダ Who Wants to Be A Millionaire: Canadian Edition Pamela Wallin CTV 2000 100万カナダドル
ギリシャ Ποιος θέλει να γίνει εκατομμυριούχος Spiros Papadopoulos
→Thodoris Atheridis
Mega Channel
→New Hellenic Television
→Alpha TV
  5000万ドラクマ
→150,000ユーロ
→250,000ユーロ
ジョージア ვის უნდა 20000? Dimitri Skhirtlade Rustavi 2 20,000ラリ
クロアチア Tko želi biti milijunaš? Tarik Filipović HRT 1 2002 100万クーナ
 ケニア Who Wants to Be a Millionaire Fayaz Qureishi KTN 2000? 500万シリング
 コロンビア ¿Quién quiere ser millonario? Paulo Laserna Phillips Canal Caracol 2億1000万ペソ
シンガポール
(英語版)
Mark Van Cuylenberg Channel 5 100万シンガポールドル
シンガポール
(中国語版)
百万大贏家 チャオ・チータイ(曹啓泰) Channel 8 100万シンガポールドル
スイス Wer wird Millionär René Rindlisbacher TV3 2001 100万スイス・フラン
 スウェーデン Vem vill bli miljonär?
→Postkodmiljonären
Bengt Magnusson
→Rickard Sjöberg
TV4 1999 1000万コロナ
→100万コロナ
スペイン ¿Quiere ser millonario?, 50x15
→¿Quién quiere ser millonario?
Carlos Sobera Telecinco
→Antena 3
1999 5000万ペスタ
→100万ユーロ
スロバキア Milionár Martin Nikodým TV Markíza
→STV1
2000 1000万コルナ
→500万コルナ
スロベニア Lepo je biti milijonar
→Milijonar z Jonason
Jonas Žnidaršič
→Boštjan Romih
→Jonas Žnidaršič
POP TV 2000 1000万トラール
→1500万SIT
セルビア・モンテネグロ Želite li da postanete milioner? Ivan Zeljković BKTV
B92
2002 300万ディナール
→500万ディナール
タイ เกมเศรษฐี トライポップ・リムパパン Channel 3 → ITV(のちにTITV) 100万バーツ
台湾 超級大富翁
(スーパーモノポリー)
シャ・シンブム(謝震武) TTV 2000 100万ニュー台湾ドル
 チェコ Chcete Být Milionářem? Vladimír Čech Ondřej Hejma Television Nova   1000万コルナ
中国 百万智多星 李凡 CCTV 2007 100万人民元
中東各国・
北アフリカ
من سيربح المليون

من سيربح 2 مليون
George Kurdahi MBC 1(中東)
Channel 1(エジプト
Future Television(レバノン
ART
2000 100万リヤル
→200万リヤル
 チリ ¿Quién quiere ser millonario?
→¿Quién merece ser millonario?
Mario Kreutzberger
(Don Francisco)
→Sergio Lagos
→Don Francisco
Canal 13 2001 1億ペソ
→6500万ペソ
→1億2000万ペソ
 デンマーク Hvem vil være millionær Peter Kær,
Jes Dorph Petersen
→Hans Pilgaard
TV2 1999 100万クローネ
ドイツ Wer wird Millionär? Günther Jauch RTL 1999 100万ドイツマルク
→100万ユーロ
トルコ Kim 500 (beşyüz) milyar ister?
→Kim 500 (beşyüz) bin ister?
Kenan Işik Show TV
→Kanal D
→Show TV
2000 5000億(旧)リラ
→50万(新)リラ
ナイジェリア Who wants to be a millionaire? Frank Edoho NTV 2004 500万ナイラ
→1000万ナイラ
日本 クイズ$ミリオネア みのもんた フジテレビ 2000 1000万円
 ノルウェー Vil du bli millionær Arve Juritzen
→Frithjof Wilborn
TV2 2000 200万クローネ
パキスタン Kya Aap Banaingay Crorepati? Moin Akhtar ARY Digital 2003 1000万ルピー
 ハンガリー Legyen Ön is milliomos! István Vágó RTL Klub 2000 2500万フォリント
→4000万フォリント
フィリピン Who Wants to Be a Millionaire? Christopher De Leon IBC 13 2000 100万フィリピン・ペソ
→200万フィリピン・ペソ
Vic Sotto TVJ5 2009 200万ペソ
 フィンランド Haluatko miljonääriksi? Lasse Lehtinen
→Ville Klinga
Nelonen
MTV3
1999 100万マルク
→20万ユーロ
→100万ユーロ
ブラジル Show do Milhão Silvio Santos

Celso Portiolli

SBT 1999 100万レアル
Quem Quer Ser um Milionário? Luciano Huck Rede Globo 2017
フランス Qui veut gagner des millions? Jean-Pierre Foucault
→Camille Combal
TF1 300万フランス・フラン
→400万フランス・フラン
100万ユーロ
 ブルガリア Стани богат Niki Kanchev Nova Television 2001 10万レフ
 ベトナム Ai là triệu phú Lại Vǎn Sâm VTV 3 2005 1億5000万ドン
ベネズエラ ¿Quién quiere ser millonario? Eladio Lárez RCTV 2000万ボリバル
ペルー ¿Quién quiere ser Millonario? Guido Lombardi Canal 13 2001 100万ヌエボ・ソル
ベルギー
フランス語圏)
Qui sera millionnaire Alain Simons RTL-TVI 1999 1000万フランシス
→100万ユーロ
ベルギー
フラマン語圏)
Wie wordt multimiljonair
→Wie wordt euromiljonair
Walter Grootaers VTM network 1999 2000万フランシス
→100万ユーロ
ポーランド Milionerzy Hubert Urbański TVN 1999 1万ズウォティ
ポルトガル Quem quer ser milionário? Carlos Cruz
Maria Elisa
Diogo Infante
Jorge Gabriel
RTP 1   5000万エスクード
→25万ユーロ
香港 百萬富翁 ケネス・チャン(陳啓泰)(2001-2005) 亜州電視 2001-2005、2018 100万香港ドル
北マケドニア Koj сaкa да биде милионер? Sašo Macanovski-Trendo A1 Television 2004 300万デナール
マレーシア
(マレー語版)
  Jalalludin Hassan ntv7 2000 100万リンギット
マレーシア
(中国語版)
百萬富翁 Victor Gu ntv7 2001 100万リンギット
南アフリカ共和国 Who Wants to Be a Millionaire? Jeremy Maggs M-Net
→SABC3
1999 100万ランド
モーリシャス Qui veut gagner des millions? Sandra Mayotte MBC 2018 100万ルピー
 ラトビア Gribi būt miljonārs? Mārtiņš Ķibilds
→Ģirts Līcis
TV3 2002 5万ユーロ
 リトアニア Kas laimės milijoną? Henrikas Vaitiekūnas
→Vytautas Kernagis
TV3 2002 100万リタス
 ルーマニア Vrei sa fii miliardar?
→Vrei sa fii milionar?
Virgil Ianţu Prima TV   10億レイ
→100万新レイ
ロシア О, счастливчик! Dimitry Dibrov НТВ
(英字表記NTV)
1999 100万ルーブル
Кто хочет стать миллионером? Maksim Galkin ОРТ
(英字表記ORT)
2001 100万ルーブル
→300万ルーブル

イギリス版

クリス・タラント英語版の司会でITVにて放送。2001年には、全問正解した解答者が不正行為を行っていたことが収録後の編集で発覚し、逮捕されるという事件があった。

前述の通り、2007年より新フォーマットに移行した。さらに2010年からは再びルールを変更し、アメリカのシンジケーション(番組販売)版を参考に、「早押し並べ替えクイズ」を廃止。センターシートでは、1 - 7問目の解答に制限時間を設けるようになった(1 - 2問目までは15秒、3 - 7問目までは30秒。なお、8 - 12問目までは制限時間なし)。

2014年2月11日の放送をもって、約15年続いた放送が終了した。最終回ではクイズは行われず、クリス・タラントの進行により、過去の映像を中心に番組を振り返る総集編となった。過去の番組映像から、歴代のミリオネア達成者を中心とした様々な挑戦者の様子がとりあげられた。あわせて、当時の挑戦者らに新規取材したインタビューも放送された。また本国版の映像だけでなく、他国版の映像も紹介された(司会者が正解発表に時間をかけるバージョンの中で、非常に顕著な例として日本版の映像が紹介された)。

しかし、2018年5月5日、司会を『トップ・ギア』の共同司会者を務めたことで有名なジェレミー・クラークソンとし、併せてルール・フォーマットなどを変更し放送が再開された。「早押し並べ替えクイズ(Fastest Finger First)」を復活させ、問題数と賞金も放送初期と同じ金額にし、新しいライフライン「Ask the Host」を追加した。

アメリカ版

1999年、レジス・フィルビンの司会でABCで放送が開始された。この番組によってABCの視聴率が返り咲き、国中から反響を呼んだ。最盛期には、毎週4夜にそれぞれ1時間放送されたほどである。しかし、その人気は後に後退し、ABCは2002年に番組を打ち切った。

同年秋、ABCの姉妹会社ブエナ・ビスタ・テレビジョン(現:ディズニー・ABC・ドメスティック・テレビジョン英語版)が、テレビシンジケートにより、メレディス・ヴィエイラ英語版の司会でこの番組を復活させた。シンジケート版は、毎週5回、30分番組として放送されている。ディズニー・ABC・ドメスティック・テレビジョンは、関連局が放送権利を持つ過去のシーズンの再放送も行っている。2007年には、アル・ロカー英語版トム・バージェロン英語版が代理司会を務めていた。司会者はその後、セドリック・ジ・エンターテイナー(2013年-2014年)、テリー・クルーズ(2014年-2015年)へと交代し、2015年から2019年まではクリス・ハリソン英語版が務めている。

ABCは2004年2月に、賞金を従来の10倍である$10,000,000(約11億円)にパワーアップした期間限定の『フー・ウォンツ・トゥ・ビー・ア・スーパー・ミリオネア英語版』を放送した。ここでは11問目以降に使用できるライフラインとして「ダブル・ティップ」「スリー・ワイズ・メン」(#ライフラインを参照)が追加されている。

元来、100万ドルの最高賞金は一時金として支払われた。近年では、フィルビン司会の「1000万ドル」スペシャル版だけでなく、ヴィエイラ司会のシンジケーション版でも、最高金額はそのまま全額の現金ではなく、一定期間をかけて支払われる。

ABC版ではプール(賞金積み立て)システムを用いたことがある。最高で全問正解の賞金が218万ドル(当時のレートで約2億6,000万円)を記録している。

ABC版では14問目までライフライン未使用で連続正答後、15問目でテレフォンを使用して、オーディエンスと50:50を残したままミリオネアを達成した男性挑戦者ジョン・カーペンター英語版、同名の映画監督とは別人)がいた。テレフォンで父親に電話したが質問はせず、「やあ、父さん。助けはいらないんだ。ただ、ミリオン($1,000,000)取れるってことを伝えたかったのさ」と言っただけであった。観客一同は拍手喝采、司会のフィルビンは "Oh, my gosh!" と前代未聞の行動にただ驚いていた。そして、テレフォン終了8秒前に問題の答え(テレビ番組『ラフ・イン英語版』に出演したことのある大統領→リチャード・ニクソン)とファイナルアンサーを言い、見事正解した。

なお、2001年 - 2006年にはフロリダ州オーランドウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート内「ディズニー・ハリウッド・スタジオ」で、同じく2001年 - 2004年にはカリフォルニア州アナハイムディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー内「ハリウッド・ピクチャーズ・バックロット」で、"Who Wants to Be a Millionaire? - Play It!" というアトラクションがかつて存在した。これは、実際の番組と同様にクイズが体験できるもので、ABCがウォルト・ディズニー・カンパニーの子会社である関係で企画された。賞金の代わりに、ディズニー・クルーズ・ラインの招待券などがプレゼントされた。

2020年、ABCは、セレブリティー・チャリティー版として、4月8日からプライムタイム版を再開した。司会は、ジミー・キンメル。[8] フォーマットは、1999年開始当初のものに近い形で、マネーツリーは開始当初の形・15問で$1,000,000が最高賞金となった。

制限時間フォーマット

2008年9月8日の放送回から、番組で使用される全てのグラフィックが新しくなったのと共に、出題される問題の内容が予め提示されるようになった。また、解答に制限時間が設けられた。制限時間が0になると、強制的にドロップアウト扱いとなる。

1 - 5問目までは15秒、6 - 10問目までは30秒、11 - 14問目までは45秒で、15問目は45秒にそれまでの14問で正解した時に余った時間の合計が加算された時間が制限時間となる。このフォーマットは、フィルビン司会によるABC版のスペシャルでも適用された。

シャッフルフォーマット

アメリカ版では2010年9月13日の第9シーズンより大幅なリニューアルを実施し、新たに「シャッフルフォーマット」が導入された。全問題数は14問になり、2部構成となった。

最初の10問では、問題の金額はランダムシャッフルされ、かつその問題のファイナルアンサーを答えるまで金額は明かされないようになった。各問題を正解する毎に、問題の金額が所持金に加算されてゆく。この10問の間に解答者がドロップアウトすれば加算された所持金の半額を持ち帰る事ができる。同様に誤答した場合には、1,000ドルだけが与えられる(このルールの結果として、解答者は問題に参加するだけで1,000ドルが保証される)。

10問目をクリアすると、その時点での正解問題の獲得額合計(最大68,600ドル)を持って、従来のフォーマットで残りの4問に挑戦する。なお、最後の4問のいずれかで誤答した場合、賞金額は25,000ドルとなる。

スタジオセットにも大きな変更があり、センターシートが撤去された。中央には大きなテーブルが配され、解答者と司会者は立ったまま進行される。番組中を通してセットの中を歩くこともできる。スタジオでの問題文表示は、セットの周りに配置された大きなモニタに表示される(つまり、解答者と司会者は同じ画面を見ることになる)。

司会がクリス・ハリソンへ交代した2015年には、ルールが一部変更され、賞金のシャッフルは廃止された。それに加えてライフラインの一部が変更され、「50:50」「オーディエンス」「+1(会場に来ている友人などと一緒に問題に解くことができる)」になった。またスタジオセットも、司会者と解答者で別々に分かれたテーブルに変更された。

賞金額

インド版

第1・第2・第4シーズン以降はアミターブ・バッチャン、第3シーズンはシャー・ルク・カーンの司会であった。当初、最高賞金は1千万ルピーであったが、その後2千万ルピー、5千万ルピー、7千万ルピーへと上げられた。

オリジナルのイギリス版やアメリカ版はそれぞれの国内で人気番組となっているが、インド版は2000年の放送開始以来、インド亜大陸沿いの多くの国々で、文化的象徴ともいえる存在になっている。

インドのテレビ番組の中で最も成功した番組の一つと考えられており、ネパールパキスタンバングラデシュスリランカモルディブブータンモーリシャスフィジー東アフリカ、イギリス、アメリカなど世界各地から視聴されている。第1回目が放送された後、番組を放送したSTAR TVには世界中のファンからの電話が2,000万件もかかってきた。

2008年に制作され、同年のアカデミー作品賞を受賞したイギリス映画『スラムドッグ$ミリオネア』は、このインド版がモチーフとなっている。なお作中では初代司会のアミダーブが、幼少時代の主人公が憧れる映画スターとして描写されている(役のひとつとしてであり、本人は出演していない)。

ウクライナ版

「オーディエンス」ライフラインが存在する。

オーストラリア版

司会はエディー・マクガイア(en:Eddie McGuire)。ナイン・ネットワークにおいて毎週1回放送された。番組フォーマットはオリジナルのイギリス版と実質的に同じだが、当初は15問方式ではなく、11問方式から始まった。マクガイアは2004年に通常版の司会を担当したが、そのちょうど2週間後、拡張版が中止された。番組は2006年まで中断。2007年の再開からは通常版で放送され、最高賞金500万ドルの16問方式となった(16問方式はその後、タイ版やトルコ版でも採用)。後に「スイッチ・ザ・クエスチョン」のライフラインが採用された。[9]

2005年10月17日、豪州版での最初のミリオネア達成者が現れ、そのわずか4週間後の2005年11月14日に2人目のミリオネア達成者が現れた。このことから、2003年からは、1人に付き1週間に1度しか電話申し込みができないようにルールが改定された。

2009年にレギュラー放送を終了し、以後不定期特番で放送される。その代わりに同年4月から、スピンオフとして『ミリオネア ホット・シート』(en:Millionaire Hot Seat)という、センターシートでのクイズに絞った構成の番組が放送されている。

ニュージーランド地域でも放送され、同国からの応募も可能だが、ニュージーランドの解答者にとってはオーストラリアの知識(トリビア)を知っていないと難しくなっている。

オーストリア版

ドイツ版と同じように、最初の回はオランダヒルフェルスムで行われた。2000年9月からは、ドイツのケルンにセットを用意したが、オーストリアについてのクイズが出題された場合に、「オーディエンス」ライフラインで解答者が不利になる可能性がある。オーストリアのテレビ局ORFはかつてウィーンに独自のセットを設けようと考えたが、費用の関係により、実現することは無かった。

2007年秋より、従来のルールで挑戦するか、新しい第二のルールで挑戦するかを選択することができるようになった。第二のルールでは、2回目(10問目、 15,000)の保証金制度が無くなり、『スーパー・ミリオネア』の「ダブル・ディップ」と同様の第4のライフラインが追加される(1問目から使用可能)。さらにこのルールでは「テレフォン」のライフラインが拡張され、3人ではなく5人の仲間の中から選択できるようになっている。

ドイツ版

2007年秋より、従来のルールで挑戦するか、新しい第二のルールで挑戦するかを選択することができるようになった。第二のルールでは、2回目(10問目、€ 16,000)の保証金制度が無くなる(つまり11問目以降で不正解しても、5問分の賞金しかもらえなくなる)代わりに、第4のライフラインが追加される。その第4のライフラインは、観客1人に対して直接質問をすることができるというものである。さらにこのルールでは「テレフォン」のライフラインが拡張され、従来どおり3人のテレフォンブレーンのうちのひとりに電話をするほか、ランダムに選ばれたドイツ国内在住の人間1人に電話することもできる。

この新たなルールは、後にオーストリア版(2007年9月)、ハンガリー版(2008年1月 - 2009年9月)、ポーランド版(2010年3月)ロシア版(2010年9月)でも同様のものが採用された。

日本版

2000年4月から2007年3月までレギュラー放送され、以降は芸能人・著名人限定の不定期特番として放送されている。

ルールはオリジナル版に同じだが、「テレフォン」のライフラインがオリジナルとは異なっている。解答者のテレフォンブレーン4人がステージ外で待機し、解答者が「テレフォン」を使ったとき、テレフォンブレーンは問題と4つの選択肢を聞くというシステムである。そのため、他国での多くのバージョンで用いられる「フォンフレンド」("電話友人")リストが存在しない。クイズの出場者は解答者本人とテレフォンブレーン4人を合わせた5人ということになっている。これは日本では日本民間放送連盟自主規制により、出場者1人あたりの賞金の限度額を200万円としているためで、5人集めることで当時のオープン懸賞の限度額である1000万円を実現させている[10]

不定期特番となってからは、いくつかルール変更がされた。全10問に短縮して6問目以降を二択とした「スーパーミリオネア」や、一時期解答に制限時間が設けられるシステムもあったが、後に従来のルールへ戻された。

ブルガリア版

2001年5月12日に放送が開始され、ブルガリアで最も成功しているテレビ番組となっている。司会はNiki Kunchev(『ビッグ・ブラザー』『1 vs 50』の司会も担当)。

ベネズエラ版

2000年8月23日より放送が開始され、ラジオ・カラカス・テレビジョン (RCTV) で毎週水曜日の午後8時に放送されている。番組はカラカスのTeatro La Campiñaにて収録され、RCTVの社長であるDr. Eladio Lárezが司会を担当。最高賞金は開始当初1億ボリバル[11](放送開始日の為替レートで約1547万円[12])。

2007年5月27日、ベネズエラ政府はRCTVの放送免許の更新を拒否し、番組を打ち切るよう命令したが、番組は続行された。カラカス近郊Las MercedesにあるPlaza Alfredo Sadelで番組が生放送されたときにそれが証明された。同年7月16日、RCTVはベネズエラ国内と南アメリカの国々で、ケーブルと衛星を使って放送を再開。2009年まで放送された。

香港版

2001年4月29日に第1シリーズが放送され、好評のため、翌2002年7月22日に第2シリーズが開始された。最初のミリオネア達成者は、有名人チャリティースペシャル大会(賞金は慈善団体に寄付される)で出場した、作曲家の黃霑と女優 Fung Po Po のチームであった。2005年に放送終了。なお、香港版は中国共産党の検閲を通過しており、中華人民共和国でも放送された。


  1. ^ ソニー・ピクチャーズ・テレビジョンの大人気フォーマット番組、クイズ$ミリオネアが復活! - ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(2012年12月)
  2. ^ ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが2waytraffic社と共同で日本におけるテレビフォーマット事業展開を開始”. ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント (2008年10月23日). 2013年1月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  3. ^ 解答者:台湾版では5人、フィンランド版・アイスランド版では6人、アルメニア版・マケドニア共和国版・ラトビア版・ナイジェリア版では8人
  4. ^ "Fastets Finger First":イギリス版の初期とオーストラリア版の2003年度末では、四択の中から正しい答えを1つ選択する方式であった。
  5. ^ Millionaire(2012年8月11日時点のアーカイブ
  6. ^ The show that should have made me a million The Sydney Sun-Herald, 2003年3月30日
  7. ^ Birmingham Sunday Mercuryの記事, 2005年8月28日
  8. ^ Jimmy Kimmel Hosts ‘Who Wants To Be A Millionaire’ For His Two Kids And Billy Adorably Loses His Patience” (英語). Bored Panda. 2020年4月12日閲覧。
  9. ^ http://www.worldscreen.com/newscurrent.php?filename=nine090507.htm [リンク切れ]
  10. ^ 日本:オープン懸賞の限度額は2006年4月に撤廃している
  11. ^ Alex (2015年1月26日). “¿Quién quiere ser millonario? Las 7 peores respuestas de la historia!” (スペイン語). Venezuela de Ayer. 2019年9月10日閲覧。
  12. ^ 1953年以降の公式レートを使用した過去の通貨換算機能システム






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