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ガドリニウム


ガドリニウム【gadolinium】

読み方:がどりにうむ

希土類元素ランタノイドの一。単体銀白色金属フィンランド化学者ガドリン(J.Gadolin)にちなみ命名元素記号Gd 原子番号64原子量157.3。


ガドリニウム


物質名
ガドリニウム
英語名
Gadolinium
元素記号
Gd
原子番号
64
分子量
157.25
発見
1880年
原子半径(Å)
1.78
融点(℃)
1312
沸点(℃)
3000
比熱(cal/g ℃)
0.071
イオン化エネルギー(eV)
6.14


ガドリニウム

(Gadolinium から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/01 17:46 UTC 版)

ユウロピウム ガドリニウム テルビウム
-

Gd

Cm
64Gd
外見
銀白色
一般特性
名称, 記号, 番号 ガドリニウム, Gd, 64
分類 ランタノイド
, 周期, ブロック n/a, 6, f
原子量 157.25
電子配置 [Xe] 4f7 5d1 6s2
電子殻 2, 8, 18, 25, 9, 2(画像
物理特性
固体
密度室温付近) 7.90 g/cm3
融点での液体密度 7.4 g/cm3
融点 1585 K, 1312 °C, 2394 °F
沸点 3546 K, 3273 °C, 5923 °F
融解熱 10.05 kJ/mol
蒸発熱 301.3 kJ/mol
熱容量 (25 °C) 37.03 J/(mol·K)
蒸気圧(推定)
圧力 (Pa) 1 10 100 1 k 10 k 100 k
温度 (K) 1836 2028 2267 2573 2976 3535
原子特性
酸化数 1, 2, 3(弱塩基性酸化物
電気陰性度 1.20(ポーリングの値)
イオン化エネルギー 第1: 593.4 kJ/mol
第2: 1170 kJ/mol
第3: 1990 kJ/mol
原子半径 180 pm
共有結合半径 196 ± 6 pm
その他
結晶構造 六方晶系
磁性 強磁性/常磁性
292 K で転移[1]
電気抵抗率 (r.t.) (α, poly) 1.310 µΩ⋅m
熱伝導率 (300 K) 10.6 W/(m⋅K)
熱膨張率 (100 °C) (α, poly) 9.4 μm/(m⋅K)
音の伝わる速さ
(微細ロッド)
(20 °C) 2680 m/s
ヤング率 (α form) 54.8 GPa
剛性率 (α form) 21.8 GPa
体積弾性率 (α form) 37.9 GPa
ポアソン比 (α form) 0.259
ビッカース硬度 570 MPa
CAS登録番号 7440-54-2
主な同位体
詳細はガドリニウムの同位体を参照
同位体 NA 半減期 DM DE (MeV) DP
152Gd 0.20 % 1.08 × 1014 y α 2.205 148Sm
154Gd 2.18 % 中性子90個で安定
155Gd 14.80 % 中性子91個で安定
156Gd 20.47 % 中性子92個で安定
157Gd 15.65 % 中性子93個で安定
158Gd 24.84 % 中性子94個で安定
160Gd 21.86 % > 1.3 × 1021 y β-β- 1.7 160Dy

ガドリニウム (: gadolinium [ˌɡædɵˈlɪniəm]) は原子番号64の元素元素記号Gd希土類元素の一つ。ランタノイドに属す。

名称

ガドリニウムの語源は、フィンランド鉱物学者である ヨハン・ガドリン (J.Gadolin, 1760-1852) から[2]。ヨハンはイットリア鉱石からガドリニウムを分離したほか、同鉱石の主成分であるイットリウムを発見したことでも知られる。

性質

銀白色(白色)で展延性のある希土類。常温、常圧で安定な結晶構造は、六方最密充填構造 (HCP)。1235 °Cを超えると体心立方格子のβ形に変わる。比重は7.9、融点は1312 °C沸点は約3000 °C。水にゆっくりと溶け、には易溶。安定な原子価は+3価。

ガドリニウムは、最大14個の電子が入る 4f 軌道が、占有可能な電子数の半分にあたる7個の電子で占有されており、7つの不対電子を持つ。そのため、7つの異なる軌道に合成スピン角運動量による磁気モーメントが最大となる。このことからガドリニウム錯体(Gd-DOTA 等)は磁性材料や MRI 検査用の造影剤(T1短縮効果)に利用されている。

3価の陽イオン Gd3+ も 4f7球対称電子配置を取るため、化合物中の原子価も無色の3価が唯一安定な状態となる。

室温以下で強磁性も示し、そのキュリー点は20 °C (292 K) である[1]

また、ガドリニウムは中性子吸収断面積が非常に大きいので、原子炉の制御材料などに使われる。中でもガドリニウム157の吸収力が優れている。

歴史

ジャン・マリニャック (J.C.G.de Marignac) が1880年に発見[2]

ガドリニウムの化合物

同位体

出典

  1. ^ a b Charles Kittel (1996). Introduction to Solid State Physics. New York: Wiley. p. 449 
  2. ^ a b 桜井弘『元素111の新知識』講談社、1998年、279頁。ISBN 4-06-257192-7 
  3. ^ 300 Kの室温と熱平衡状態にある運動エネルギーが0.025 eV(速度2200 m/s)程度の中性子の事


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