半減期とは?

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はん げんき [3] 【半減期】

〘物〙 一般に素粒子原子分子・イオンなどの量が,時間とともに減少する時,その量がはじめの2分の1になるのに要する時間。特に放射性核種崩壊速さ素粒子寿命を表すのに用いられる。
〘生〙 体内蓄積した物質の量が半分になるのに要する時間生物学的半減期

半減期

読み方はんげんき
英語表記hafe-life

放射性核種は、自然に放射線出し壊れていく(放射性崩壊と言う)。この現象放射性核種の量(放射能強さ)が元の半分になるまでの時間を半減期と言う
たとえば、天然存在するカリウム-40は、放射能半分になるまでの時間12億8千万年、また人工放射能コバルト-60は、5.27年というように、放射性核種には、固有の長さがある。
半減期の1倍、2倍、・・・10倍の時間経過すると放射能強さは、それぞれ最初の量の1/2,1/4,1/8,1/16,1/32,1/64,・・・1/1024と指数関数的減少する。
すなわち、半減期Tは、崩壊定数λとの間に次の関係がある。

 T=(ln2)/λ=0.69315/λ。
image31.png (38268 バイト)

半減期(物理的半減期)

放射性壊変によって、放射性同位元素原子数半分減少するまでの時間のことを半減期という。半減期には、放射性核種によって秒以下から数十億年まである。 生物(学)的半減期、実効半減期区別するために物理的半減期とも呼ぶ。

半減期

英訳・(英)同義/類義語:half -life, radioactive

放射性同位元素崩壊して放射能半分になる時期で、放射性同位元素ごとに長さ一定ため年測定にも利用される。ある活性大きさ減少して半分になるまでの時間
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時系列的現象とそれに関連する事柄:  分裂後期  前中期  前期  半減期  単相世代  厚糸期  収縮期

半減期

Half-life

【概要】 半寿命ともいう。T 1/2。ものの動態を示す指標。あるものが100個作られて、50個まで消えて行くまでにかかる時間。 

【詳しく】 薬物体内に入って時間とともに処理をされ消えていく。これを薬物動態(pharmacokinetics)という。吸収担体(アルブミン)との結合体内組織への分配自体化学的構造が変わる(代謝という)、あるいは腎臓肝臓から尿中、胆汁中に排泄されることによっている。の半減期は、1日あたり服薬回数決め要因。短いと回数が増え、長い1日1回でよい。HIVの半減期は6時間以下と言われているが、これは抗体による中和有無などによっても左右される

《参照》 薬物動態T 1/2


半減期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/12/28 13:51 UTC 版)

半減期(はんげんき、half-life)とは、ある放射性同位体が、放射性崩壊によってその内の半分が別の核種に変化するまでにかかる時間を言う[1]




  1. ^ 素粒子物理学においては、半分ではなく自然対数の底の逆数、すなわち約0.368...にまで減少する時間を平均寿命というが、数学的性質には半分になるか自然対数の底の逆数になるかの時間という意味で半減期と殆ど違いがない。
  2. ^ 原子番号が同じで質量数の異なる元素を同位体(isotope、アイソトープ)という。さらに、放射線を放出して原子核が放射性崩壊する性質(放射能)をもつ同位元素は放射性同位体(radioisotope、ラジオアイソトープ)と呼ばれる。
  3. ^ 例えば、アボガドロ定数個のある放射性同位体で構成されるサンプルをつくると、崩壊する確率に応じて一定の速度で内部の原子核が崩壊をしていくことになる。この速度を言い換えた値が半減期であり、はじめに存在した状態の半分が崩壊するまでにかかる時間のことである。
  4. ^ なお、崩壊する量は放射性物質の量に比例する。たとえば10万ベクレルの放射性物質があったとして、半減期が経過すれば5万ベクレルであるが、100ベクレルの前者と同様の放射性物質があり、半減期が経過しても50ベクレルしか減らないというわけである。 さらに言えば、半減期や半減期の10倍の時間が経過すれば、放射性物質が完全にゼロになると勘違いしている者もいるが、半減期とは一定の期間ごとに半分になっていくのであって、完全にゼロになるということは実質上ありえない。なぜならばアボガドロ定数で考えれば放射性物質は、たとえば1ベクレルといったようにベクレルで表示すればとても少なく見えたとしてもかなりの量になるからである。それに原子数がゼロに近づけば、大数の法則が成立せず確率ゆらぎも大きくなるため半減期による計算の精度も落ちる(上の図のシミュレーションも参考)。ただ、指数表示で何桁ベクレルが1ベクレル、0.1ベクレル…実質上検出下限値ベクレルに減少する時間であれば、後述の手法で計算が可能である。放射性物質がほとんどなくなると言った場合、ベクレルが検出下限値に近くゼロに近づくと解釈すべきであろう。また明らかにこの手法をベクレルではなく原子数に当てはめれば、このような殆どゼロになるということは極めて長い時間が掛かってしまうため実質上ありえないとただちに理解される。
  5. ^ 中性子中間子などの素粒子も不安定であり、放射性核種と同じように一定の半減期で他の素粒子に変わっていく。
  6. ^ 放射性崩壊は指数過程によって記述されるため無記憶過程であり、崩壊していく速度は物質の出入りがゼロであれば一定である。
  7. ^ これは理論的には、原子核の結合エネルギーが数千万eVと原子の結合エネルギーに比してきわめて大きいため、原子核外部の物理現象では内部変化が起こらないためであると理解される。
    ランダウ、アヒエゼール、リフシッツ(共著) 『物理学ー力学から物性論までー』 小野周・豊田博慈(訳)、岩波書店、1969年、108頁。ISBN 4-00-005911-4
  8. ^ 例えばラザフォードによってラジウムに対して、
    • 2500度、1000気圧の環境に置く
    に始まり、
    • 絶対零度近くの極低温、超高温の環境に置く
    • 2000気圧に達する圧力をかける
    • 8万3000ガウスの磁場をかける
    • 地球引力の1000倍の遠心力をかける
    などの古典物理学的実験を行ったが、ラジウムの半減期は一切変化しなかった。
    K・ホフマン 『オットー・ハーン―科学者の義務と責任とは―』 山崎正勝・小長谷大介・栗原岳史(訳)、シュプリンガー・ジャパン、2006年、32-33頁。ISBN 4-431-71217-8
  9. ^ ただし、これは崩壊の速度を変化させることが原理的に絶対不可能という意味ではない。これらの作用が原子核の放射性崩壊に影響を及ぼしていないという結論が重要である。
    E.シュポルスキー 『原子物理学III』 玉木英彦他(訳)、東京図書株式会社〈物理学選書〉、180,181頁。ISBN 978-4-489-01103-0
  10. ^ 熊谷 寛夫 (1959), 加速器,融合反応, http://ci.nii.ac.jp/naid/110002070470 
  11. ^ この一つ一つの崩壊する時間間隔の確率は指数分布に従い、単位時間あたりの崩壊はポアソン分布になる。これはガイガーカウンターなどを用いて放射線を計測すると、単位時間あたり計測値がポアソン分布になり、放射線を計測すると音が鳴る機種であれば、その音の間隔が指数分布となる所以である。
  12. ^ また指数分布の無記憶性により、ガイガーカウンターである期間放射線を計測しなくても、それから時間tが経過するまでに計数する期待値は変わらない(当然、平均値が等しいという大前提の上でだが)。このように確率現象である放射性物質の崩壊であっても、十分大きな量の放射性同位体や素粒子などが崩壊する際に、いわゆる大数の法則として定式化されたものが半減期である。つまり極微量であれば誤差が大きくなるが(それだけ計測に必要な時間も長くなるが)、放射性物質が大量にあるのであれば計測時間が短く精度も高くなるという理由でもある。
  13. ^ ただし、以下は一次反応のみであり、娘核種も放射能を持ち時間変化により親・娘量核種の総放射能を求めるといった場合を考慮していない。その場合は連立微分方程式を立てて解かねばならない。なお、これらの半減期の長さによって任意の時間が経過したときの放射能の強さは放射平衡によって論じられる。
  14. ^ 半減期 t1/2 は t1/2 = loge(2)/λ で計算することができるが、同様に n 分の 1 になる期間 t1/n
    t1/n = loge(n)/λ
    で計算することができる。放射能の数値の桁が一桁小さくなる期間を算出するにあたって
    t1/10 = loge(10)/λ
    は重要である。例えばプルトニウム239の場合24000×3.3≒80000と約8万年でようやく一桁減少するということである。二桁減少するまでの期間は8万年の二倍の16万年、三桁であれば24万年と暗算で何桁減るのに何年かかるということが簡単に求めることができる。
    なお、t1/10 半減期から算出できる。半減期 t1/2 は loge(2) であることから loge(10) = a×loge(2) となる係数 a は
    a = loge(10)/loge(2) ≒ 2.3/0.693 ≒ 3.3
    と半減期を約3.3倍すれば10分の1になる時間 t1/10 の近似値が得られることがわかる。
  15. ^
    半減期と残留放射能計算早見表
    半減期 t1/2 をもつ放射性同位体は半減期が経過するごとにその放射能は半分となる。例えば、半減期の3倍の時間が経過すれば放射能は 23分の1(8分の1)となる。
    次の表は半減期の1〜5倍(整数値)が経過した時点での残留放射能を求めるための簡易表である。
    例えば初期値が1万ベクレル (10,000[Bq]) で、半減期の5倍経過したときの放射能は
    3.125/100 × 10000 = 312.5
    と計算できる。すなわち、5×t1/2[s] だけ経過すれば 10,000[Bq] は 312.5[Bq] まで減少することがわかる。
    経過した時間(半減期の倍数) 残っている割合 百分率での表示
    0 1/1 100%
    1 1/2 50%
    2 1/4 25%
    3 1/8 12.5%
    4 1/16 6.25%
    5 1/32 3.125%
    ... ... ...
    n 2-n 100/(2n)%
  16. ^ 福田覚 『放射線技師のための物理学三訂版』 東洋書店、1991年、170頁。ISBN 4-88595-309-X
  17. ^ ここで生物学的半減期が物理的半減期に比べて十分長い場合(ヨウ素131の場合物理的半減期8日に対して生物学的半減期が138日であるため、このケースになる)、体内で壊変によって壊れるほうが多いのでほとんど排出されずに体内で崩壊し、被曝の影響が大きくなる。一方で、逆に生物学的半減期に対して物理的半減期が長い場合(これは生物学的半減期が70日程度のセシウムのケースである)、体内で壊変するよりも体外に排出される割合のほうが多くなるわけである。あくまでこれは1度限り摂取した場合であって、継続的に摂取した場合は簡単に計算すれば、1日あたりの摂取量が同じと計算すれば摂取量と排出量が平衡に達する程度までは濃縮する危険性があるわけである。
    この度合いは生物学的半減期が長いほど影響が大きい。このことから生物学的半減期が長い核種は短い核種よりも1日あたりの排出量が少ないため、ほとんど体外に排出されずに体内にたまっていき、したがって前者とくらべ多く濃縮されるため、なるべく摂取を避ける事が望ましい。また排出を促す薬などを用いた場合、数学的には生物学的半減期を短くする効果があると解釈すれば、濃縮する割合も減らせるとも理解できる。
  18. ^ 永江知文・永宮正治 『原子核物理学』 裳華房、2000年、43から44頁の例題4.1を参考。ISBN 4-7853-2094-X
  19. ^ (導出) 両辺に eλt を掛ければ

    e^{\lambda{t}}\frac{dN(t)}{dt}+\lambda{N(t)e^{\lambda{t}}}=Qe^{\lambda{t}}

    であるが、合成微分律により

    \frac{d}{dt}(N(t)e^{\lambda{t}})=Qe^{\lambda{t}}

    となる。これを積分すれば

    N(t)e^{\lambda{t}}=\frac{Q}{\lambda}e^{\lambda{t}}+C

    となる。N について解いて

    N(t)=\frac{Q}{\lambda}e^{(\lambda{t}-\lambda{t})}+Ce^{-\lambda{t}}=\frac{Q}{\lambda}+Ce^{-\lambda{t}}

    ここで初期条件 t = 0 を考えれば、明らかに N = 0 であるから、初期値問題について解けば積分定数 C は

    N(0)=0=\frac{Q}{\lambda}+Ce^{-\lambda\times{0}}

    \therefore{C=-\frac{Q}{\lambda}}

    と定まる。つまり

    N(t)=\frac{Q}{\lambda}(1-e^{-\lambda{t}})

    である。

  20. ^
    具体例
    例えばセシウムの生物学的半減期を70日とすれば崩壊定数を日の単位で求めれば

    \lambda=\frac{\ln(2)}{70}\approx{0.01}

    であり、1日あたり100ベクレル摂取したとすれば

    \frac{100}{0.01}(1-e^{-0.01{t}})\approx10000(1-e^{-0.01{t}})

    でt日目の体内濃度が得られる。ここで 0 < λ < 1 であるから、

    \lim_{t\rightarrow{\infty}}\frac{Q}{\lambda}(1-e^{-\lambda{t}})=\frac{Q}{\lambda}

    である。これは体内濃度に上限がある事を示しており、セシウムの場合で計算すれば

    \frac{Q}{0.01}=100Q

    であり、1日あたり摂取量 Q の100倍に濃縮する。例えば100ベクレル摂取し続ければ10000ベクレル、500ベクレルで50000ベクレル体内に濃縮するわけである。

  21. ^ ウラニウム、プルトニウム、トリウムなどの核種は、一旦崩壊すれば安定同位体とはならず、崩壊してできた娘核種もまた放射性同位体となるが、このように娘核種も放射性同位体となる事を崩壊系列を成すという。ウラニウムなどについては大きく分けて4種類の系列に分けられる。詳細は崩壊系列も参照。
  22. ^ 草間(1995)
  23. ^ 真田順平 『原子核・放射線の基礎』 共立出版〈共立全書163〉、1966年、29〜30頁。ISBN 4-320-00163-X
  24. ^ Graham Woam著、堤正義訳 『ケンブリッジ物理公式ハンドブック』、共立出版、2007年、101頁。ISBN 978-4-320-03452-5
  25. ^ 真田順平 『原子核・放射線の基礎』 共立出版〈共立全書163〉、1966年、30頁。ISBN 4-320-00163-X
  26. ^ 岩波理化学辞典第五版、1998年ISBN 4-00-080090-6、項目「崩壊定数」より。
  27. ^ 物理学事典. 講談社. (2009). p. 86. ISBN 978-4-06-257642-0. 







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