ニリンソウ ニリンソウの概要

ニリンソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/19 13:23 UTC 版)

ニリンソウ
二輪のニリンソウ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : モクレン亜綱 Magnoliidae
: キンポウゲ目 Ranunculales
: キンポウゲ科 Ranunculaceae
: イチリンソウ属 Anemone
: ニリンソウ A. flaccida
学名
Anemone flaccida F.Schmidt (1868)[1]
シノニム
和名
ニリンソウ
英名
wind flower

名称

多くは1本の茎から特徴的に花が2輪ずつ寄り添って咲く姿から、「二輪草」の和名の由来となっている[6][7]。別名で、フクベラ[8][5][7]、コモチバナ[5][7]、コモチグサ[5][7]、ガショウソウ[8]、ソバナ[5]、プクサキナ[7]、フクベナ[5]、ヤマソバ[7]ともよばれる。

分布と生育環境

東アジア樺太朝鮮中国北部・東北地方、ウスリー地方、日本)に分布する[8]。日本では北海道本州四国九州に分布し、主に湿潤な山裾の雑木林の中や林縁、谷川沿いの半日陰地に自生して群落をつくる[5][7]基準標本はサハリンのもの[8]

形態・生態

多年草[7]。草丈は約20センチメートル (cm) になる[9]。根茎は黒色の細長い塊で、ひげ根がある[9]根茎で増えるため、群落を作ることが多い。深く裂けた根生葉を持つ。の頂部に葉(総苞葉)が茎を囲むように3枚つき[9][10]サンリンソウのような柄はない。葉身は5角状で3 - 5裂して深い切れ込みがあり、多くは表面に白い斑点がある[7]

花期は3 - 5月ごろで、総苞葉の中心からふつう2本の花茎を伸ばして、白い萼片を持つ直径約2 cmのを2輪つけるが[9]、しばしば1輪や3輪咲かせるものもある[6][7]。結実すると地上部は枯れて春まで休眠する[7]


注釈

  1. ^ しかし、昔からニリンソウを食している地域の住民以外で、また、子供の時から食用として来た者以外の者は、ニリンソウを食用とすることは、危険を伴う為に控える事が望ましい。と、山菜の採取用の辞典に記載が見られる。

出典

  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Anemone flaccida F.Schmidt ニリンソウ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月13日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Anemone laevigata (A.Gray) Koidz. ニリンソウ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月13日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Arsenjevia flaccida (F.Schmidt) Starodub. ニリンソウ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月13日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Anemonoides flaccida (F.Schmidt) Holub ニリンソウ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月13日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 高野昭人監修 世界文化社編 2006, p. 17.
  6. ^ a b 『街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本』pp. 130 - 131
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 金田初代 2010, p. 64.
  8. ^ a b c d 日本の高山植物 (1988)、448-449頁
  9. ^ a b c d e f g h 高野昭人監修 世界文化社編 2006, p. 16.
  10. ^ a b c d 金田初代 2010, p. 65.
  11. ^ a b 数馬恒平、佐竹元吉、紺野勝弘、重症トリカブト中毒事例とその食品衛生学的背景 食品衛生学雑誌 Vol.54 (2013) No.6 pp. 419 - 425
  12. ^ 自然毒のリスクプロファイル:高等植物:トリカブト類 厚生労働省
  13. ^ 区の花ニリンソウ”. 板橋区 (2012年2月22日). 2012年3月2日閲覧。
  14. ^ 日本のレッドデータ検索システム(ニリンソウ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2012年7月2日閲覧。
  15. ^ しまねレッドデータブック(ニリンソウ)”. 島根県 (2004年3月). 2012年7月2日閲覧。
  16. ^ 千葉県レッドデータブック-植物・菌類編(2009年改訂版)(ニリンソウ)” (PDF). 千葉県. pp. 267 (2009年). 2012年7月2日閲覧。


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