manseとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > manseの意味・解説 

MAN (企業)

(manse から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/15 01:10 UTC 版)

MAN SE
種類 欧州会社 (Societas Europaea)
市場情報
略称 MAN
本社所在地 ドイツ
80995
バイエルン州ミュンヘン
設立 1898年
業種 製造業
事業内容 商用車の製造。舶用・発電用エンジン、タービン機械の設計開発。
売上高 136億ユーロ(2016年)
従業員数 53,824 人(2016年)
主要株主 フォルクスワーゲン(75.73%-2016年末時点)
関係する人物 ルドルフ・ディーゼル
外部リンク http://www.corporate.man.eu/en/index.html
テンプレートを表示

MAN(エム・アー・エヌ、MAN SE、旧社名MAN AG)は、ドイツ自動車機械メーカーである。マンとも表記する。社名の由来は、マシーネンファブリーク・アウクスブルク・ニュルンベルク(Maschinenfabrik Augsburg-Nürnberg)の頭文字であり、「アウクスブルクニュルンベルク機械工場」を意味する。フォルクスワーゲングループの企業である。

概要

MAN ライオンズ・シティ12 バス
MAN ライオンズ・シティ18 連節バス
MAN 24.310 2階建バス

ディーゼルエンジンのパイオニアで、開発者のルドルフ・ディーゼルを擁していたことで有名。アメリカのビジネス誌『フォーチュン』の「グローバル企業ランキング500社」にも挙げられている。

ドイツのトラック市場ではダイムラーに次いで2位の24%のシェアを誇り、数々のトラック・オブ・ザ・イヤー、コーチ・オブ・ザ・イヤー(観光バス部門)を受賞している。フロントのエンブレムはライオンがかたどられ、1996年から発売された大型バス「ライオンズ・シティ」のように車名にもライオンが含まれる。

2008年には、フォルクスワーゲンブラジル法人である「フォルクスワーゲン・ド・ブラジル」のバス、トラック部門を買収した。なお買収後の現在でも、現地ではフォルクスワーゲンブランドで販売されている。

売上高の半分近くを自動車部門が占めるが、業務用印刷機等も生産している。 かつては鉄道車両の製造もしていたが、鉄道車両部門はアドトランツを経て、現在はボンバルディア・トランスポーテーションの一部分となっている。

主な事業会社

MAN Truck & Bus SE
商用車、自動車用エンジンの製造。MAN Truck & Bus AG
MAN Diesel & Turbo SE
舶用ディーゼル主機、発電用各種エンジン、舶用推進器、タービン機械、過給機の設計開発・製造。MAN Diesel & Turbo SE
MAN Latin America
ブラジル、メキシコなどラテンアメリカにおいて商用車の製造・販売。MAN Latin America

年表

  • 1840年 - アウクスブルク機械工業(Maschinenfabrik Augsburg AG )創業
  • 1841年 - ニュルンベルク機械工学(Maschinenbau-AG Nürnberg )創業
  • 1898年 - Maschinenbau-AG NürnbergおよびMaschinenfabrik Augsburg AGが合併しMAN発足
  • 1900年 - ドイツ初の6色輪転機開発
  • 1902年 - ヴッパータールモノレール敷設
  • 1923年 - 直接噴射式ディーゼルエンジンを開発
  • 1937年 - MANミュージアム開設
  • 1943年 - V号戦車パンター
  • 1955年 - ミュンヘンでトラックの生産開始
  • 1971年 - ビュッシング英語版を買収し、バス製造部門に進出。アリアン宇宙プロジェクトに参加。
  • 1981年 - バーマイスター&ウェイン英語版(B&W)の舶用ディーゼル部門を買収し、MANの舶用大型ディーゼル部門はMAN B&W Diesel AG となる。
  • 1988年 - 中・高速大型ディーゼルの開発企業SEMT ピルスティクの株式の50%を取得する。2016年末現在、MAN SEは同社の株式の100%を所有している。
  • 1990年 - 世界初の100%低床式LRVを発表
  • 1999年 - ミュンヘン国際空港水素エンジンのバスを試験運行
  • 2000年 - GECからAlstom Engines Ltdを獲得。ネオプランERFStarの商標を継承。スイスのスルザーからタービン部門スルザー・ターボを継承する。
  • 2001年 - バス部門 Neomanと発電機・過給機部門 MAN Turbo SEを創設する。
  • 2006年 - MAN Diesel AGは MAN Diesel SEに法人種別を変更し、舶用大型ディーゼル部門 MAN B&W Diesel AGは MAN Diesel SEに統合される。
  • 2010年 - MAN SEの大型ディーゼル部門 MAN Diesel SEと 過給機・発電機部門 MAN Turbo AGが合併し、MAN Diesel & Turbo SEとなる。
  • 2011年 - MAN Nutzfahrzeuge は MAN Truck & Bus AGに社名変更する。フォルクスワーゲンはMAN SEの主要株主となる。
  • 2012年 - フォルクスワーゲンはMAN SEへの株式保有率を75.03%に上げ、MAN SEはフォルクスワーゲンの子会社となる。

日本におけるMAN

MANの現地法人が存在せず日本ではまだマイナーな存在だが、下記のような実績がある。

バス

大阪日本観光 MAN22.280HOCR
MAN製エンジン搭載のバス「アストロメガ」

1980年代初期に起こった輸入二階建てバスブームの時期に、バウルC.S.B商事(中央観光バスの関連会社)によってMAN製二階建てバスが輸入された。ネオプラン車よりも廉価に導入できることがセールスポイントで、日本に輸入された車両における外観上の特徴としては、他社のダブルデッカーが前中扉仕様であるのに対し、前扉のみで中扉がなかったことが挙げられる(最終期の車両では中扉を装備した車両も存在した)。主に大阪府の中央観光バスと大阪日本観光に導入され、中央観光バスではアンダーフロアコックピット(UFC)仕様のスーパーハイデッカーも2台導入されたが、全体的には少数派にとどまった。1986年の輸入を最後に新規導入は途絶えており、2006年現在の稼動車はごくわずかとみられる。

なお、バンホール製のセミダブルデッカー「アストロン」では、MAN製エンジンを搭載していた。ダブルデッカー「アストロメガ」でははとバス購入車がMAN製エンジンを搭載している。ニュージーランド・デザインライン製タービン電気バスのシャーシはオーストラリアMANが製造している。

2001年のネオプラン買収で NEOMAN のバスが誕生したが、日本に輸入されているネオプラン車の多くがダイムラー製のエンジンを採用するため、2006年10月現在でMAN製エンジンを搭載しているネオプラン車は、神奈川中央交通に導入された連節バス「ツインライナー」(ネオプランでの車種名は「セントロライナー」)の4台と、日の丸自動車興業が輸入した左ハンドルのトランスライナー・ユーロライナーがある。

トラック

2006年10月現在、国内に輸入されたMAN製トラックはまだ少ない。

鉄道車両

DF50 1号機(ズルツァーエンジン)
DF50 573号機(MANエンジン)

国鉄DF40形ディーゼル機関車発電機用エンジンや国鉄DF50 501 - 573号機の発電機用エンジンとして採用された。なお、2001年に買収したズルツァー社製のエンジンも、国鉄DD50形ディーゼル機関車の発電機用エンジンやDF50 1 - 65号機の発電機用エンジンに採用されていた。

船舶用エンジン

巨大タンカー「Algarve」のMan B&W製のディーゼル機関(25,800kW、7気筒)

戦前から潜水艦用ディーゼルエンジンが採用されており、戦後は川崎重工業三菱重工、三井造船(現在の三井E&S)がライセンシーとなり、長年川崎MANB&Wディーゼルエンジン、三菱MANB&Wディーゼルエンジン 、三井MANB&Wディーゼルエンジンを製作している。 大型2サイクル舶用エンジンでは世界シェア8割を超えるトップメーカーであり、MANブランド低速ディーゼルエンジンにおいて、三井造船は国内シェア6割を超えるトップメーカー、世界でも2位の生産数を誇る。飛鳥2に搭載されている主機関は、三菱MANB&W58/64。 海上自衛隊潜水艦向けの12V25/25Sシリーズや日本国有鉄道青函連絡船向け4サイクルエンジンが有名。2025年頃、MANブランドで三井造船がアンモニア炊き主機関を世界初製造予定。

車種一覧

バス

  • Lion's City city/interurban bus
  • Lion's Classic city/interurban bus
  • Lion's Regio interurban bus
  • Americana city bus
  • NM 223/283
  • NL/ÜL 313/363 F (LF)
  • NL 202/232 (LF)
  • NL 262/263/273 R
  • NG 263/313/363 F (LF)
  • ND 243 F
  • 10.225 FOCL midi coach
  • 11.190 HOCL midi (LF)
  • 12.220 HOCL
  • 14.280 HOCL
  • 12.220 HOCL-NL
  • 14.220 HOCL-NL
  • 16.200
  • 18.220/ 260/ 280 HOCL-SL
  • 18.220/ 260/ 280/ 310/ 360 HOCL-SÜ
  • 18.220/ 260/ 310 HOCL-NL (LF)
  • 18.260/ 310/ 360/ 410/ 460 HOCL
  • 24.310/ 360/ 410/ 460 HOCLN
  • 28.310 HGOCL

トラック

  • LE Series
  • FE Series
  • HX Series - 軍用トラック(「19式装輪自走155mmりゅう弾砲」の車体に使用)
  • SX Series - 軍用トラック
  • TGL Series, with ハイブリッドトラック ( MAN TGL OPTISTRANG and TGL EDA).
  • TGM Series
  • TGA Series
  • TGX/S Series
  • ERF - a UK only brand, bought from Western Star (which soon after became part of フライトライナー) in 2000年
  • Hazmat tender
  • Angloco foam tender
  • Command unit

その他

  • マン燃焼室(マンねんしょうしつ)- MAN社が開発した、直接燃料噴射式ディーゼルエンジンの燃焼室のこと。

関連項目

  • リベリオン - 空港向けに開発された大型消防車が何度も登場し、実際の放水シーンもある。

外部リンク


牧師館 (スコットランド)

(manse から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/29 14:30 UTC 版)

Jump to navigation Jump to search
スコットランドオークニー諸島サンデー島にあるウェスト・マンス (The West Manse)、かつてのスコットランド自由教会英語版の牧師館。

牧師館(ぼくしかん)と日本語に訳されるマンス (英語: manse[ˈmæns]) は、通例ではおもに長老派教会[1][2][3]メソジスト[4]バプテスト教会[5][6]、その他のキリスト教の伝統において、教役者が居住する、ないしは、かつて居住していた牧師館

もともとはラテン語で居住すること (dwelling) を意味する「mansus」、ないし、留まる (to remain) を意味する「manere」に由来し、16世紀の時点では、住居を意味するとともに、教会関係の文脈においては一家族の生計を支えるのに必要な土地の広さを意味していた[7]

秀でたスコットランド人の多くは、「牧師館/マンスの息子/娘 (sons (or daughters) of the manse)」と称され、スコットランドのメディアや文化において、今も繰り返し使われる評価基準のひとつとなっている[8]。例えば、元首相ゴードン・ブラウンは、長老派教会の牧師の息子であり、「牧師館の息子 (son of the manse)」と表現されることがあった[9]

スコットランド国教会は、もともと牧師館であった建物を払い下げて売却する際に、新たな持ち主がこれを「牧師館 (The Manse)」と称さないことを求めているが、「旧牧師館 (The Old Manse)」などといった呼称は許容している。その意味するところは、「牧師館」は現にそのように用いられている建物のことであり、単なる建物の名称ではない、ということである。

北アメリカなどスコットランド以外の地域でも、スコットランド国教会の系譜を引く教会で「マンス」の呼称が用いられることがある。

脚注

  1. ^ goo辞書/小学館ランダムハウス英和大辞典
  2. ^ Guidelines for Manses”. Church of Scotland. 2013年12月3日閲覧。
  3. ^ manse”. Oxford Dictionary. 2013年12月3日閲覧。
  4. ^ Guidelines for Manses”. Methodist Church in Britain. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月3日閲覧。
  5. ^ Manses and Church Houses”. Baptist Union of Great Britain. 2016年9月13日閲覧。
  6. ^ North Adelaide Baptist Church – Manse”. Adelaide City Council. 2016年9月13日閲覧。
  7. ^ OED, "Manse"
  8. ^ “To the manse born” (英語). The Herald. (2007年8月18日). http://www.heraldscotland.com/news/12761025.To_the_manse_born/ 2017年12月2日閲覧。 
  9. ^ “The making of Gordon Brown”. The Daily Telegraph. (2007年6月8日). https://www.telegraph.co.uk/news/uknews/1554039/The-making-of-Gordon-Brown.html 2017年12月2日閲覧。 

関連項目


「MAN SE」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「manse」の関連用語

manseのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



manseのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのMAN (企業) (改訂履歴)、牧師館 (スコットランド) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS