サファリ
サファリとは、狩猟・探検などのための遠征旅行を意味する。日産では当時駐留していたアメリカ軍から警察予備隊(現・自衛隊)用車両の開発要請を受け、1951年7月に試作車を完成した。実際には採用に至らなかったが、最初の作品として51年9月にニッサン・パトロール(4W60型)の生産を開始、世に出た。60年10月には60型を発売。長寿命を誇った2代目がデビューした。そして80年6月、フルモデルチェンジした160型をサファリという新しいネーミングで発表。ハードトップと呼んだ2ドア車のほか4ドア車もあった。いずれも商用カテゴリー。
82年8月、ハードトップ標準ルーフ仕様に前向きリヤシート(2人掛け)付きのADモデル、およびADの背面スペアタイヤ装着車を新設するとともに、シリーズ全車のマイナーチェンジを実施した。レジャーユースが増えていることに対応した変更だった。直6・3.3Lのディーゼルエンジンには急速予熱装置を採用した。
83年9月、一部グレードに3.3Lディーゼルターボエンジンを追加。この時点でのバリエーションは、ハードトップの標準ルーフに2シーターDX、AD、ターボADの3モデル、ハイルーフにADという構成だった。ミッションは5速MTに進化した。
85年10月、全タイプをマイナーチェンジするとともに、グランロードというモデルを新発売。3.3Lディーゼルターボエンジンに超ワイドタイヤ、専用サスペンションなどを採用、オフロード性能を高め、機械式ウインチ、傾斜計、高度計、サスペンションシート、ヒーターシート(オプション)など、機能を高めたモデルだった。
87年10月、フルモデルチェンジ、サファリは2代目(パトロールとしては4代目)のY60型に進んだ。エンジンはTD42直6・4.2L自然吸気型で、サスペンションは前後ともコイル、フロントは新開発の3リンク式としてトレンドに合わせた。リヤスタビライザーのリリース装置も新採用した。全タイプ1ナンバー車。
88年9月、フルレンジ電子制御ATを導入、乗用車テイストを高め、そのほかデュアル・フリーランニング・ハブやリヤデフ・ロック機構、後席ヘッドレストなどをオプション設定した。
91年2月、ワゴンシリーズ追加。ここで初めて乗用カテゴリーが登場した。ハードトップ系は定員5名に、エクストラ系はサードシートを新設して定員7名。バンシリーズも一部改良した。93年1月にはグランロード系にSVを追加。93年8月のマイナーチェンジでは、ワゴンに4.2Lディーゼルターボエンジンを新採用し、あわせてそのエンジンにAT車を加えて発売した。
94年10月、ワゴン・ハードトップに直6の2.8Lディーゼルターボエンジンを新導入、スピリット・タイプⅠ、Ⅱというモデルに搭載した。従来モデルはフロントグリルのデザインを改めたほか、電装品電圧の12ボルト化、オゾンセーフ・オートエアコンの標準装備化などを実施。95年8月には運転席SRSエアバッグをワゴン系に標準化(バンはオプション)するなどの改良を行った。
97年10月にフルモデルチェンジ。新しいクルマは2ドア+テールゲート(観音開き)のショートボディ=2ドアハードトップ、4ドア+テールゲート(同)のロングボディ=4ドアワゴンの2種のボディタイプがあり、これに直6・OHV・4.5Lガソリン、直6・OHV・4.2Lディーゼルターボ、直6・SOHC・2.8Lディーゼルターボエンジンを組み合わせた。ミッションは5速MTと4速AT。駆動方式は副変速機付きパートタイム4WD。
99年9月のマイナーチェンジで、2ドアHTに直4・DOHC・3Lの直噴ディーゼルターボエンジンを新採用。4ドアワゴンには直6・4.5Lガソリン、4ドアバンが直6・4.2Lディーゼルターボエンジンという色分けになった。外観も全モデルのフロントグリル、バンパーのデザインを変更、内装ではシート形状と生地などを改めた。
2002年11月、新開発4.8Lガソリンエンジン搭載のグランロードリミテッドに衣替えした。4.5Lガソリンと3Lディーゼルエンジンは消滅。新エンジンは180kW(245ps)/4800rpmの高性能を発揮、良-低排出ガス認定も取得する。ミッションはマニュアルモード付き5速ATに進化。ブレーキローター径の拡大、大型ブレーキキャリパーの採用もあった。外観ではヘッドランプ、フロント/リヤバンパー、ラジエーターグリル、サイドステップ、サイドガードモールなどが新しくなった。
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