ペイロード・アシスト・モジュールとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 製品 > 乗り物 > 宇宙船 > アメリカ合衆国のロケット > ペイロード・アシスト・モジュールの意味・解説 

ペイロード・アシスト・モジュール

(PAM-D から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/20 07:30 UTC 版)

スペースシャトル貨物室内部に搭載されたSBS-3衛星とPAM-Dステージ
組み立て中のPAM-D 上段ロケット

ペイロード・アシスト・モジュール(英:Payload Assist Module, PAM)とは、アメリカのモジュール化された上段ロケットであり、チオコール社(現在のATKランチ・システムズ・グループ)のスターシリーズの固体燃料ロケットを使用し、スペースシャトルデルタロケットタイタンロケットの上段ロケットとして利用された。PAMは人工衛星低軌道から静止トランスファ軌道まで運ぶのに使われたり、探査機を惑星間航行コースに投入するのに使われた。シャトルからの打ち上げ時には、ペイロードはPAMを載せたターンテーブルによって放出前に回転を加えられスピン安定させていた。

スペースシャトルのために独自に開発されていたほか、次の4種類のPAMが開発された。

  • PAM-A (アトラス 級)、アトラスとシャトル用に開発していたが、開発は中止された。4,400ポンドまでの衛星打ち上げに対応する予定だった。
  • PAM-D (デルタ 級)、 スター48固体燃料ロケットモーターを使用。2,750ポンドまでの衛星打ち上げに対応。
  • PAM-D2 (デルタ級)、 スター63ロケットモーターを使用。4,150ポンドまでの衛星打ち上げに対応。
  • PAM-S (スペシャル)、 宇宙探査機であるユリシーズのキックモーターとして開発

PAM-Dモジュールはデルタ IIロケットの三段目として開発され、現在に至るまで継続して使用されている、唯一の派生型である。

PAM-Sは、1990年10月6日にスペースシャトル・ディスカバリーSTS-41ミッションでユリシーズを打ち上げるために、IUS噴射後のキックモータとして使われた。Sバージョンは、これが唯一の使用である。

落下したPAM-Dステージ

1993年にUSA-91GPS衛星の打上げに使用されたPAM-Dステージが、急激な軌道減衰を経て2001年1月12日に人気のないサウジアラビア砂漠地帯に落下した[1]。落下物は地上で確認された。

参考文献

  1. ^ "PAM-D Debris Falls in Saudi Arabia." The Orbital Debris Quarterly News. Vol. 6, Issue 2. NASA ジョンソン宇宙センター. Available online.

関連項目

外部リンク





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ペイロード・アシスト・モジュール」の関連用語

ペイロード・アシスト・モジュールのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ペイロード・アシスト・モジュールのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのペイロード・アシスト・モジュール (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS