CE-7.5とは? わかりやすく解説

CE-7.5

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/04/23 20:59 UTC 版)

CE-7.5
原開発国 インド
使用期間 2002
設計者 LPSC
開発企業 ISRO
目的 上段ブースター
現況 現役
液体燃料エンジン
推進薬 液体酸素 / 液体水素[1]
混合比 5.05
サイクル 二段燃焼サイクル
構成
燃焼室 1
性能
推力 (vac.) 73.55 kN (7,500 kgf)[2]
燃焼室圧力 5.8 MPa / 7.5 MPa
Isp (vac.) 454 秒 (4.45 km/s)
燃焼時間 720秒間
寸法
全長 2.14 m (7.02 ft)
直径 1.56 m (5.11 ft)
乾燥重量 435 kg

CE-7.5インド宇宙研究機関(ISRO)で開発された液体水素/液体酸素推進剤とする極低温ロケットエンジンであり、GSLV Mk II ロケットの3段目のエンジンに使用される。エンジンは極低温上段エンジン計画(CUSP)の一環として開発された。GSLV Mk II ロケットは、GSLV Mk I ロケットの3段目エンジンであるロシア製のKVD-1M(RD-56M) をCE-7.5 に置き換えたものである。最初の打ち上げに向けた推進剤タンク、構造体、推進剤供給管と組み合わせた状態での燃焼試験は成功した[3]。しかし、2010年4月15日のCE-7.5エンジンを使用したGSLV Mk II ロケットの最初の打ち上げは、同エンジンの不調により失敗した[4]

概要

CE-7.5は再生冷却式推力可変二段燃焼サイクル[5][6]エンジンである。

仕様諸元

エンジンの主要な特性を以下に示す:

  • 運転サイクル – 二段燃焼サイクル[7]
  • 推進剤の組み合わせ – 液体酸素 / 液体水素[8]
  • 最大推力 (真空中) – 75 kN (7,600 kgf)[9]
  • 運転推力帯域 (GSLV Mk2 D5 の飛行中に実証済み) – 73.55 kN (7,500 kgf)から82 kN (8,400 kgf)[10][2]
  • 燃焼室圧力 (定格値) – 58 bar (5.8 MPa)[11]
  • 推進剤の混合比 (酸化剤/燃料 重量比) – 5.05[11]
  • 比推力 - 454 ± 3 秒 (4.452 ± 0.029 km/s)[[7][5]
  • エンジン燃焼時間 (定格値) – 720秒間[9]
  • 推進剤重量 – 12800 kg[9]
  • 2系統の独立した調整装置: 推力制御と混合比の制御[8]
  • 推力偏向: 2軸の操向ジンバルによる[8]

開発

インド宇宙研究機関は1994年に正式に極低温上段計画を開始した。[12] 2008年にエンジンは飛行受領燃焼試験に成功して完了して[7] 初打ち上げのために3段目のタンク、構造体と推進剤の供給配管と接続された。初打ち上げは2010年4月にGSLV Mk-2 D3 打ち上げ機を使用して実施された。しかし、エンジンは点火に失敗した。[2] 2013年3月27日にエンジンは真空中での試験に成功した。エンジンはGSLV Mk-2ロケットの3段目の動力用として承認され、作動を期待された。2014年1月5日に極低温エンジンは作動に成功してGSLV D5を使用したGSAT-14人工衛星の打ち上げに成功した。[13][14]

搭載機

CE-7.5 はISROのGSLV Mk-2ロケットの3段目で使用される。

比較

エンジンの比較[15]
用途 GSLVの第3段
Mk I に搭載 Mk II に搭載
使用エンジン KVD-1M(RD-56M) × 1 CE-7.5 × 1
サイクル 二段燃焼サイクル 二段燃焼サイクル
燃焼室圧力 5.6 MPa 5.8 MPa
推進薬 液体酸素
液体水素
(LOX/LH2)
液体酸素
液体水素
(LOX/LH2)
推力 (真空中) 69.6 kN 73.5 kN(標準)
82 kN(改良)
比推力 460 秒 452 秒
有効燃焼時間 720 秒 714.4秒

関連項目

出典

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