NGC_4258とは? わかりやすく解説

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NGC4258

分類:銀河


名称:NGC4258(M106)
小分類:棒渦巻銀河SBb
属す銀河群:りょうけん座I群
属す星座:りょうけん座

地球から約2,100万光年の距離にある銀河です。棒渦巻銀河中心の丸い膨らみ形作る回転楕円体バルジ(bulge)、外側円盤部、渦状の腕で構成される点は渦巻銀河と同じですが、中心部楕円体細長い(棒構造がある)ことが特徴です。NGC4258(M106)は厳密に渦巻銀河棒渦巻銀河中間の形です。

1.見つけ方ポイントは?
りょうけん座自体小さな星座なので、古代からその一部とされていた、おおくま座北斗七星手がかりにするとよいでしょうりょうけん座は、17世紀独立星座制定されています。うしかい座巨人左手握った首ひもの先で、2匹おおくま座挑むイメージです。その一角にあるのが、NGC4258(M106)で、明るさは9.0等級です。りょうけん座午後9時の東京での南中は、5月中旬です。

2.どのような特徴があるの?
中心部楕円体バルジ(bulge)が細長い棒状構造のある渦巻銀河です。その棒構造両端から腕が伸びて渦状巻いてます。NGC4258(M106)は、厳密に渦巻銀河棒渦巻銀河中間の形をしています。

3.どれくらい大きさなの?
視直径18分×8分です。

4.地球からはどれくらい離れているの?
2,100万光年離れてます。

参考文献:河島監修/三品隆司ほか編「スペース・アトラス」PHP研究所小平桂一ほか編「平凡社天文事典平凡社浅田英夫「MY DATA 図鑑星空フィールド日記山と溪谷社国立天文台・編「理科年表丸善


M106 (天体)

(NGC_4258 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/18 14:43 UTC 版)

M106
Messier 106
渦巻銀河 M106
仮符号・別名 NGC 4258[1]
星座 りょうけん座
見かけの等級 (mv) 8.41[1]
視直径 11.137' × 5.457'[2]
分類 SAB(s)bc (渦巻銀河)[1],
セイファート銀河[1]
発見
発見日 1781年7月[3]
発見者 ピエール・メシャン[2]
発見方法 望遠鏡による観測
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  12h 18m 57.620s[1]
赤緯 (Dec, δ) +47° 18′ 13.39″[1]
赤方偏移 0.001541[1]
視線速度 (Rv) 462 km/s[1]
距離 2500万光年[2](約7.7Mpc)
M106の位置
Template (ノート 解説) ■Project

座標: 12h 18m 57.620s, +47° 18′ 13.39″ M106(NGC 4258)はりょうけん座にある渦巻銀河である。

概要

1947年ヘレン・ソーヤー・ホッグによってM105M107とともにメシエカタログに加えられた[2]

渦巻きの中で青く光る部分は、星の生成が活発に行われている部分である。1950年代以来電波源が見いだされており、1995年には国立天文台野辺山宇宙電波観測所の45メートル宇宙電波望遠鏡アメリカ国立電波天文台超長基線アレイ (VLBA) による観測で、中心部に太陽の3600万倍もの質量を持つ超大質量ブラックホールの候補天体が発見された[4][5][6]

1981年3月に超新星SN 1981Kが出現、2014年5月20日にはSN 2014bcが発見された[2]

双眼鏡で微かな円形に見える。口径8cmの望遠鏡で南のほうがややはっきりとした楕円であることが分かる。口径10cmで空の条件が良い時に、中心部の核と2本の腕が見えてくる。小口径でこうした銀河の構造が見られる対象は少ない。口径20cmでは腕の構造もよりはっきり見えてくる。

観測史

1781年7月にピエール・メシャンが発見した[3]。メシャンは「1781年7月私はおおぐま座に近い、りょうけん3番星の1°ばかり南で、もうひとつの星雲を発見した…」と記している[3]。当初はカタログに収められていなかったためメシャンの発見は世に知られず、1788年3月9日ウィリアム・ハーシェルによって独立発見されている。ハーシェルは「かなり大きく、核は輝く」とした[3]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i Results for NAME M106”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2016年3月5日閲覧。
  2. ^ a b c d e Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2014年5月26日). “Messier Object 106”. SEDS. 2016年3月5日閲覧。
  3. ^ a b c d Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2005年1月4日). “Messier 106 Observations and Descriptions”. SEDS. 2016年3月5日閲覧。
  4. ^ 銀河中心核巨大ブラックホールの発見”. 発見と発明の博物館 卓越研究データベース. 仁科記念財団. 2019年7月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月27日閲覧。
  5. ^ Nakai, N.; Inoue, M.; Miyoshi, M. (1993). “Extremely-high-velocity H20 maser emission in the galaxy NGC4258”. Nature 361 (6407): 45-47. Bibcode1993Natur.361...45N. doi:10.1038/361045a0. ISSN 0028-0836. 
  6. ^ Miyoshi, Makoto; Moran, James; Herrnstein, James; Greenhill, Lincoln; Nakai, Naomasa; Diamond, Philip; Inoue, Makoto (1995). “Evidence for a black hole from high rotation velocities in a sub-parsec region of NGC4258”. Nature 373 (6510): 127–129. Bibcode1995Natur.373..127M. doi:10.1038/373127a0. ISSN 0028-0836. 

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