HP-45とは? わかりやすく解説

HP-45

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/06 03:22 UTC 版)

HP-45
HP-45
種別 関数電卓
販売開始 1973
販売終了 1976
計算機
入力方式 RPN
ディスプレイ 赤色LED 7セグメントディスプレイ
表示サイズ 15 桁 (小数点が一桁使用)、指数:±10±99)
プログラミング
メモリレジスタ 4レジスタ操作可能スタック+9つのメモリレジスタ+LASTxレジスタ
その他
電源 内蔵充電池あるいは 115/230 V 交流電源(5 W)
重量 電卓: 255 g (9 oz),
充電器: 140 g (5 oz)
寸法 長さ: 147 mm(5.8 inch),
幅: 81 mm (3.2 inch),
高さ: 18 mm (0.7 inch) – 33 mm (1.3 inch)

HP-45ヒューレット・パッカードによって発売された2番目の関数電卓であり、HP-35の機能を拡張したものであった。HP-45 は 1973年[1] に希望小売価格 $395 で発売された[2] (2023年時点の$2,711と同等)[3] 。特に注目に値することは、シフトキーを先駆的に追加したことである。シフトキーはそれ以外のキーに追加機能を与えた。

この電卓のコード名は Wizard [4] である。電卓にコード名が使われた最初の事例であった。

HP-45 はイースターエッグも搭載した。それはユーザーにあまり正確ではないストップウォッチモードを利用することを可能にした[5] 。正確なストップウォッチモードは、HP-45 の後継である HP-55(1975年発売)で正式な機能とされた。



HP-45 のディスプレイ。隠されたタイマーが00時00分07秒と58/100秒を表示している。

HP-45 の機能
算術 +, −, ×, ÷
三角関数 sin, sin-1, cos, cos-1, tan, tan-1 (デグリーラジアングラード)
対数 log10x, 10x, logex, ex
変換 デグリー、ラジアン、グラード ↔ 度分秒
直交座標 ↔ 極座標
単位変換: cm/inch, kg/lb, ltr/gal
その他 1/x, √x, x2, yx, n!, %, Δ%, π, ベクトル計算, レジスタ計算
統計計算(平均と標準偏差)
固定小数点と指数表示モード。0〜9の小数位で四捨五入。

エミュレーター

いくつかの個人と企業は HP-45 のソフトウェアエミュレーターを開発した。

Nonpareil, high-fidelity simulator for calculators
HP-45 だけでなく他の機種もエミュレートする。GNU General Public License (GPL)の下でライセンスされる。Microsoft Windows で利用可能。
HP-45 Emulator
Javaで書かれた HP-45 のエミュレーターである。GPL 3の下でライセンスされる。Android[6]Symbian[7] で利用可能。
HP-45 Windows Phone 7 App[リンク切れ]
Windows Phone 7 用のエミュレーター
HP-45 Emulator in JavaScript
ウェブブラウザ上でオリジナルを正確にシミュレーションするために HP-45 の ROM を JavaScript へ変換した。

関連項目

  • HP-35(HP-45 の前機種。世界初のポケットに入る関数電卓)
  • HP-55(HP-45 の後継機種)
  • HP-65(磁気カードでプログラムを保存できる最初の電卓。HP-55 よりも早く発売された)

出典

  1. ^ HP Virtual Museum: Hewlett-Packard-45 advanced scientific pocket calculator, 1973”. 2017年10月15日閲覧。
  2. ^ Free, John R. (1974年4月). “Those incredible new scientific pocket calculators”. p. 124. 2017年10月15日閲覧。
  3. ^ Federal Reserve Bank of Minneapolis Community Development Project. “Consumer Price Index (estimate) 1800–” (英語). Federal Reserve Bank of Minneapolis. 2019年1月2日閲覧.
  4. ^ HP Calculator History – The HP-45
  5. ^ HP-45 Calculator as a Stopwatch
  6. ^ Android
  7. ^ Symbian

外部リンク


H.P.45(H.P.42W)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 16:28 UTC 版)

ハンドレページ H.P.42」の記事における「H.P.45(H.P.42W)」の解説

H.P.45は、インペリアル・エアウェイズヨーロッパ路線用として、航続距離貨物搭載能力を減らす代わりに、より多く乗客運べるようにしたものである。 G-AAXC「ヘラクレス」号 G-AAXCは、ギリシャ神話有名な英雄で、ゼウスアルクメーネー息子ヘーラクレースの名が付けられた。ヘラクレス(Heracles)号の初飛行1931年8月8日で、1940年3月3日イギリス空軍徴用された。本機ブリストルのウィットチャーチ空港1940年3月19日強風によってハンノ号と衝突し、ともに修理不能損害受けた本機ベルギーコミックヨーコ・ツノ」の第5巻永遠へのメッセージen:Message pour l'éternité)』に登場し、またロイ・ロックウッドが1934年製作した短篇ドキュメンタリー空港Airport)』でも取り上げられている G-AAXD「ホラティウス」号 G-AAXDは、古代ローマ伝説的な英雄ホラティウスの名が付けられた。ホラティウス(Horatius)号は1931年11月6日初飛行した。1938年9月ホラティウス号はケント州リム空港不時着し左舷下部と左の下翼に損害受けたが、修理受けてサービス復帰した第二次世界大戦は始まると空軍徴用された。1939年11月7日輸送任務フランスから戻る途中悪天候より目的地のエクセター見出すことができず、デヴォン州ティヴァートンのゴルフコース緊急着陸したが、その際2本の木に衝突して破壊された。 G-AAXE「ヘンギスト」号 G-AAXEは当初ヘスペリデスHesperides)」号と名付けられたが、すぐに伝説的なイギリス征服者でホルサの兄弟であるヘンギスト(Hengist)の名に改称した。ヘンギスト号は1931年12月8日初飛行した。後にヨーロッパ航路用から東方航路用に改造された。ヘンギストは1937年5月31日カラチでの飛行船格納庫火災事故巻き込まれ焼失した本機H.P.42 / 45のうち第二次世界大戦前失われた唯一の機体である。また、クロフツ倒叙推理小説クロイドン発12時30分』の冒頭登場する旅客機も本機である。 G-AAXF「ヘレナ」号 G-AAXFは「トロイのヘレン」として知られるギリシャ神話ヘレネーから、「ヘレナHelena)」と名づけられた。初飛行1931年12月30日だった。その後ヘンギスト号と同じく東方空路用に改造された。ヘレナ号は、1940年5月空軍271飛行隊徴用された。同年着陸事故起こして飛行停止となり、事故後の検査によって腐食のため廃棄処分決定され1941年スクラップとなった。しかし胴体前部はなお数年の間、イギリス海軍オフィスとして使用されていた。 H.P.45「ヘレナ」号(G-AAXF)

※この「H.P.45(H.P.42W)」の解説は、「ハンドレページ H.P.42」の解説の一部です。
「H.P.45(H.P.42W)」を含む「ハンドレページ H.P.42」の記事については、「ハンドレページ H.P.42」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「HP-45」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「HP-45」の関連用語

HP-45のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



HP-45のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのHP-45 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのハンドレページ H.P.42 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS