フェアレディ
フェアレディとは美しいお嬢さんの意味だが、これに決まった経緯としては、当時の川又克二社長がアメリカへ行った際に、ロングランを続けていたミュージカル、マイ・フェアレディからヒントを得て、SPL212型(輸出モデル)に付けたと伝えられている。国内向けモデルとして、この名前のスポーツカーが登場したのは62年10月のことで、型式名はSP310といった。プロトタイプは61年10月の第8回全日本自動車ショーに参考出品、注目を集めた。
エンジンは直4・OHV・1.5Lで、初期モデルは運転席の背後に左向きの一人用シートをもち、定員3名だった。シャシーは310型ブルーバードのものを流用した。64年8月のマイナーチェンジでは2シーターとなり、65年5月には90psの1.6Lエンジンに換装、100マイルカーの壁を破った。
67年3月、2000が登場した。エンジンは直4・2Lで、145psのハイパワーを誇った。1600も併売。
69年10月、Z発表。Zとはオメガであり、最高のもの、究極のものを意味する。初代Zがそれまでのフェアレディと決定的に異なる点は、スポーツカーからGTカーに変わったことだった。ハッチバックを備えるが、これも時期的にかなり早い採用だった。エンジンは直6・2Lで、シャシー、ボディは専用設計となり、フェアレディはZで初めて独立したといえる。直6・DOHC・2L・160psのS20エンジンを載せた432モデルも発売時点から用意。すべて5ナンバー車だった。
Z432は国内レースで活躍したが、71年10月には240Zが国内でも販売されるようになり、レース車両はこれに移った。240Zは当然3ナンバー車であり、豪華・高価格なGTと位置づけられた。74年1月、2by2を追加、2シーターと4シーターの両方がそろった。2by2はホイールベースが300mm長い2605mmとなった。
78年8月、フルモデルチェンジ、4代目誕生。2シーターと2by2を最初から用意した。80年11月、Tバールーフ仕様を追加。
83年9月、5代目に移行した。エンジンは直6で2Lと3L(ともにターボ)、2シーターと2by2があった。84年2月、Tバールーフ追加。85年10月に新設計のRB20型直6・2Lをターボ過給するタイプを加えた。86年10月のマイナーチェンジでは、3LのV6・DOHC・24バルブ自然吸気エンジンを採用、300ZRというモデルに搭載した。190psのハイパワーを誇った。
89年7月、6代目に進化した。ボディ形態は、2シーターがノーマルルーフとTバールーフ、2by2はTバールーフだけ。ホイールベースは旧型が2320mm/2520mmだったが2450mm/2570mmとなり、反面、全長は4405㎜/4605mmから4310mm/4525mmと小ぶりになった。全幅は1790mmと1800mm(数字は前2シーター、後ろ2by2)。エンジンはV6・DOHCの3Lで、NAとツインターボ仕様があった。ミッションは5速MTと4速ATを用意。98年10月にマイナーチェンジしたが、キセノンヘッドランプの採用など小変更にとどまった。モデルは依然2シーターと2by2。ただし、6代目Zは、2000年8月限りで生産を終わった。
しかし、2002年7月、2年ぶりに復活を果たした。1ボディ、1エンジン、4バリエーション。前モデルと比較すると、全長は210mm短くなって4310mmになったが、全幅は+15mmの1815mm、全高は+60mmの1315mmと広く、高く衣替えした。エンジンは新開発のV6・3.5L・NEO/VQ35DE型。スカイライン350GT-8に搭載しているものを扱いやすくモディファイした。最高出力280ps/6200rpm、最大トルク37.0kg-m/4800rpm。これにやはり新開発の6速MTを組み合わせる。マニュアルモード付きの5速ATもある。駆動方式はFR。サスペンションは前後とも鍛造アルミパーツ製のマルチリンク。タイヤサイズが一部225/50R16から225/45R18にアップした。2シーターモデルしかない。価格は300万円から360万円。
フェアレディ
(FAIRLADY から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/04/17 04:17 UTC 版)
フェアレディ(fairlady)とは美しい女性、淑女の意味である。
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