bile
「bile」の意味・「bile」とは
「bile」は、肝臓で生成され、胆嚢に貯蔵され、脂肪の消化に重要な役割を果たす液体を指す。また、比喩的には、怒りや憎悪の感情を表す言葉としても用いられる。肝臓が生成するこの液体は、体内の脂肪を分解し、消化を助ける働きを持つ。そのため、食事中や食後には、この「bile」が小腸に分泌され、脂肪の消化を促進する。「bile」の発音・読み方
「bile」の発音は、IPA表記では /ˈbaɪl/ となる。これをカタカナに直すと「バイル」となる。日本人が発音する際のカタカナ英語では「バイル」と読む。この単語は発音によって意味や品詞が変わる単語ではない。「bile」の定義を英語で解説
「bile」は英語で "a bitter greenish-brown alkaline fluid that aids digestion and is secreted by the liver and stored in the gallbladder." と定義される。これは、「苦味を帯びた緑褐色のアルカリ性の液体で、消化を助け、肝臓で分泌され胆嚢に貯蔵される」という意味である。「bile」の類語
「bile」の類語としては、「gall」がある。これも肝臓で生成される液体を指す言葉であり、「bile」と同様に、怒りや憎悪の感情を表す際にも用いられる。「bile」に関連する用語・表現
「bile」に関連する用語として、「bile duct」、「bile acid」、「bile salt」などがある。「bile duct」は胆管を指し、「bile acid」は胆汁酸、「bile salt」は胆汁塩をそれぞれ指す。これらは全て「bile」の生成や機能に関連する用語である。「bile」の例文
以下に「bile」を用いた例文を10個提示する。 1. The liver produces bile.(肝臓は胆汁を生成する)2. Bile is stored in the gallbladder.(胆汁は胆嚢に貯蔵される)
3. Bile helps in the digestion of fats.(胆汁は脂肪の消化を助ける)
4. The bile duct is a tube that carries bile.(胆管は胆汁を運ぶ管である)
5. Bile acids are critical for digestion and absorption of fats.(胆汁酸は脂肪の消化と吸収に重要である)
6. Bile salts are produced from bile acids.(胆汁塩は胆汁酸から生成される)
7. His words were full of bile.(彼の言葉は怒りに満ちていた)
8. She spat out her bile at him.(彼女は彼に対する憎悪をぶつけた)
9. The gallbladder releases bile into the small intestine.(胆嚢は胆汁を小腸に放出する)
10. Bile is a bitter greenish-brown fluid.(胆汁は苦味を帯びた緑褐色の液体である)
胆汁
胆汁
(Bile から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/09 07:05 UTC 版)
胆汁(たんじゅう)は、肝臓で生成される黄褐色でアルカリ性の液体である。肝細胞で絶えず生成され、総肝管を通って胆のうに一時貯蔵・濃縮される。食事時に胆のうが収縮され、総胆管の十二指腸開口部であるオッディ括約筋が弛緩し十二指腸に排出されて働く。
胆汁は3つに分類される[1]:
- A胆汁(胆管胆汁)
- ファーター乳頭から分泌される。
- B胆汁(胆嚢胆汁)
- 胆嚢で濃縮される。
- C胆汁(肝胆汁)
- 肝細胞で産生される。
胆汁の働き
胆汁は1日に約600ml分泌される。胆汁酸と胆汁色素を含み、前者は界面活性剤として食物中の脂肪を乳化して細かい粒とし、リパーゼと反応しやすくすることで脂肪の消化吸収に重要な役割を果たすが、消化酵素は含まれない。
- 胆汁酸
- 脂肪を乳化して消化酵素の働きを助ける。更に脂肪の分解産物に作用して小腸から吸収されやすく変化させる。また腸内に分泌された胆汁酸の殆どは小腸で再吸収され、肝臓に戻される(腸肝循環)。
- 胆汁色素
- 破壊された赤血球から遊離したヘモグロビンのタンパク質部分から切り離されたヘムが、肝臓の細胞で代謝され黄色のビリルビンに変化する。ビリルビンは肝臓でグルクロン酸抱合を受けて水溶性が高められて胆汁色素として胆汁とともに分泌される。ビリルビンの大半は腸内で腸内細菌によりウロビリノーゲンに還元され、その一部が体内に再度吸収される。ウロビリノーゲンは抗酸化作用を有し[2][3]、これが体内で酸化を受けると黄色のウロビリンに変化する。通常の尿の黄色はウロビリンによるものである。これらの循環は腸肝ウロビリノーゲンサイクルと呼ばれている。一方、腸内に残ったウロビリノーゲンは腸内細菌によりステルコビリノーゲンに還元される。ステルコビリノーゲンが酸化を受けると茶色のステルコビリンに変化する。ステルコビリンは大便とともに排泄され、大便が茶色になる要因となる。
胆石
ヒトにおけるコレステロールの排泄は肝臓から胆汁として分泌されるが、その際にコレステロールの一部から肝臓で生合成される胆汁酸と複合体を形成して排泄される。
胆汁の中のコレステロールは胆汁酸により分散安定化されているが、胆のうで胆汁が濃縮される際に何らかの原因で遊離しコレステロールの結晶が成長すると、胆のうあるいは胆管においてコレステロール胆石症の原因となる場合もある。胆石の他の原因であるレシチンやビリルビンによる結石は稀である。
脚注
- ^ 日本大百科全書(ニッポニカ). “胆汁” (日本語). コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2022年11月9日閲覧。
- ^ 中村宜司、佐藤克行、秋葉光雄「胆汁色素代謝物ウロビリノーゲンの抗酸化作用」中村宜司 『日本農芸化学会誌』2001年3月5日、75巻、144ページ。胆汁 - J-GLOBAL
- ^ NAKAMURATakashi; SATOKatsuyuki; AKIBAMitsuo; OHNISHIMasao (2006). “Urobilinogen, as a Bile Pigment Metabolite, Has an Antioxidant Function”. Journal of Oleo Science (日本油化学会) 55 (4): 191-197. doi:10.5650/jos.55.191. NAID 130000055572.
関連項目
「bile」の例文・使い方・用例・文例
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