﨑津教会(天主堂)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 14:40 UTC 版)
1927年(昭和2年)に赴任してきたフランス人司祭のハルブ神父(1864~1943)の希望で、かつて絵踏が行われた庄屋宅(吉田家)跡に鉄川与助によって1934年(昭和9年)に現在の﨑津教会が建立された。ゴシック様式の三廊式平屋で、リブ・ヴォールト天井構造に切妻屋根瓦葺き。正面の尖塔・拝廊と手前二間は鉄筋コンクリート製だが、予算の都合で祭壇を含めた奥三間は木造建築になっている。コンクリート部分の外壁は大正末期~昭和初期に流行したざらつき感のあるドイツ壁(モルタル掃き付け仕上げ)風に仕立てている。室内の壁は漆喰塗りで白く明るく、教会としては珍しい畳敷き(原則として内部の撮影は禁止)。 2004年から翌年にかけて老朽化に伴う改修工事が行われ、木造部分は化粧合板となっている。 教会自体は文化財指定をうけていないため、世界遺産の構成資産としては教会単独ではなく、﨑津集落内の景観の一部として扱われている(重要文化的景観でも構成要素に含まれていない)。 献堂式の際の信者は536人、現在は約400人ほどのクリスチャンがいる。 2020年(令和2年)4月以降、新型コロナウイルス感染症の流行により一般拝観を停止したほか、信徒のミサも自粛。その後、5月21日に熊本県の緊急事態宣言が解除されたことをうけミサを再開し、6月1日から一般拝観も再開。また、日本青年会議所宗教部会が提案した医療従事者への感謝を表し宗教施設の鐘を鳴らす「命の鐘アクション~鐘に願いを込めて~」に賛同し、教会堂の鐘を毎週金曜日の午後2時にコロナ感染が終息するまで鳴らし続ける。 﨑津教会(外観) 木造の後陣 畳敷きの内部 﨑津教会の御朱印 ハルブ神父の墓(教会敷地外) 表 話 編 歴 鉄川与助の教会建築 明治期献堂冷水教会 旧野首教会 堂崎天主堂 青砂ヶ浦天主堂 楠原教会 佐賀教会 大正期献堂山田教会 今村天主堂 宮崎教会 大曽教会 江上天主堂 旧大水教会 田平天主堂 頭ヶ島天主堂 細石流教会 平蔵教会 昭和期献堂手取教会 大牟田教会 呼子教会 八幡教会 戸畑教会 紐差教会 大江教会 新田原教会 水俣教会 崎津教会 小倉教会 水の浦教会 愛野教会 浦上教会 諫早教会 桐教会 船隠教会 丸尾教会 関連項目:長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産
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