ねん‐せい【粘性】
粘度
(黏性 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/22 09:12 UTC 版)
![]() |
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2011年7月)
|
粘度 viscosity |
|
---|---|
量記号 | μ, η |
次元 | M L−1 T−1 |
種類 | スカラー(等方性なら) |
SI単位 | パスカル秒 (Pa·s) |
CGS単位 | ポアズ (P) |
MKS重力単位 | 重量キログラム秒毎平方メートル (kgf·s/m2) |
粘度(ねんど、ドイツ語: Viskosität、フランス語: viscosité、英語: viscosity)は、物質のねばりの度合である。粘性率、粘性係数、または(動粘度と区別するため) 絶対粘度とも呼ぶ。一般には流体が持つ性質とされるが、粘弾性などの性質を持つ固体でも用いられる。
量記号にはμまたはηが用いられる。SI単位はPa·s(パスカル秒)である。CGS単位系ではP(ポアズ、10-1Pa·s)が用いられた。動粘度(後述)の単位として、cm2/s = 10−4m2/s = 1 St(ストークス)も使われる(即ち、1 mm2/s = 1 cSt(センチストークス))。工業的にはセイボルト秒も使われる。
定義
粘性のある物体を面積 S 、間隔をh にした2枚の平板間にはさみ、平板を相対速度 U で平行に動かすと、動いている方向と反対方向に剪断応力(摩擦応力ともいう) τが発生する。物体と板の間に発生する力をF と置くと、F は間隔 h の逆数と相対速度 U に比例し、
-
この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2008年9月)
1 P(ポアズ) = 100 cP(センチポアズ) = 0.1 Pa・s(パスカル秒)
粘度の例 物質 粘度 / Pa·s 備考 上部マントル[8] 1021 アセノスフェアの粘度は1018–1020 Pa·s 下部マントル[8] 1022–1023 ピッチ 2.3×108 知られているもっとも粘度の高い物質の一つ。ピッチドロップ実験を参照 ガラス 4.5×106 軟化温度の定義粘度、自重で1mm/minの速度で伸びるぐらいの粘度 ガラス 104 流動温度の定義粘度、ガラス成形作業の目安の粘度 マヨネーズ 8 潤滑油 0.058 20℃ エタノール 0.001084 25℃ 水 0.000890 25℃ 空気 1.8×10−5 20℃ ヘリウム 0 超流動状態 英語版に0℃のいくつかの気体・液体についての粘度のデータがあるので参照されたい。
分子運動論との関係
分子運動論によれば、粘度 μ と平均自由行程 l との間には次の関係がある[2]。
-
- 物性物理学
- 流体力学
- 層流
- Category:粘度の単位
- コンシストメータ - トマトケチャップやソースなどの粘度を計測するボストウィック粘度計などの粘度測定用の道具。
「粘性」の例文・使い方・用例・文例
- 弾性特性と同様に粘性を持つさま
- 溶かさないで熱することで(鉱石や粉状の金属が)粘性塊になるようにする
- 粘性の測定値の、または、粘性の測定値に関する
- 水の粘性に似ている特性
- ムチン(粘性の唾液成分)を作り出す小さな唾液腺
- 熱帯アメリカによく見られるとげのある高木で、頂生の総状花序をなす黄色い花のあとに鎌形あるいは渦巻き形の食べられる莢がなり、良材、黄色の染料、粘性ゴムがとれる
- 米国南西部産の一年生草本で、堅い木質の枝に粘性のある葉と黄色の花をつける
- 朝や夜に開花し、明るい光の中では閉じる黄色の花を持つ、粘性のある草本の属
- 粘性の腺のある葉を持つ南米産草本
- 粘性の測定単位
- 粘性率のcgs単位で、平方センチメートル当たりの1dyn.sと同じ
- 固体や気体と区別される物質の状態:相対的に低密度、低粘性である
- 甘い無色で粘性のある吸湿性の液体で、皮膚を通して吸収されると有毒であるが、不凍液として、あるいはブレーキ液、さらに化粧品やパーソナルケア用品の保湿剤としても使われる
- ヒアルロン酸を分裂し、その粘性を下げ、結合組織の透過率と流体の吸収を増加させる酵素(商標名Hyazyme)
- ゼリーまたはゼラチンの粘性のある物質
- 水と融和しない、物を滑らせやすいまたは粘性のある液体あるいは液状化する物質
- 流体力学において,粘性および圧縮性を持たない仮想流体
- 粘性の強い土壌
- 粘性の大きい物質
- 粘性の流体が運動する時に生ずる摩擦力の流れの方向への成分の総和
黏性と同じ種類の言葉
- >> 「黏性」を含む用語の索引
- 黏性のページへのリンク