一年生植物
(一年生草本 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/07 10:08 UTC 版)
![]() |
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2018年10月)
|
一年生植物(いちねんせいしょくぶつ)とは、種子から発芽して一年以内に生長して開花・結実して、種子を残して枯死する植物。普通は草木である。一年生草木・一年草・一年生作物・一年生ともいう。
狭義には、植物の本来の性質として一年以内に枯れるものを指す。園芸や農業においては、本来は多年生であるが栽培では越冬や越夏が難しい植物も「一年生」「園芸上は一年生」「一年草扱い」などと呼ぶことがある。
秋に発芽し越冬し翌年に枯れる一年生植物を、特に冬型一年草または越年草という。園芸や農業では冬型一年草を「二年生植物」と呼ぶことがあるが、これは本来の意味の二年生植物とは異なる。
適応的意味
植物はもともとは多年生であったものと思われる。現生の植物でもシダ植物には温帯におけるミズワラビのようなわずかな例外を除くと一年草はほとんど存在せず、裸子植物には皆無である。いわゆる草本という形態と共に、被子植物の段階より進化したものと思われる。これは、より変化の激しい気候の地域に生活するための適応と考えられる。裸地に出現するパイオニア的な草本も1年草が多い。
たとえば、砂漠のような年間にごく限られた期間のみ水が利用できるような環境では、ウェルウィッチアのように地下水脈まで根を下ろす、サボテンのように極度に乾燥に強い形態で耐えるというやり方もあるが、種子で休眠して過ごす方がはるかに簡単である。ただし、そのためには良好な条件の時期に短時間で成長、繁殖することが必要になる。本来は熱帯植物であるイネが日本では東北・北海道地方でも生育できるのも、種子状態での越冬ができる(人間が保管するものであるが)ためである。
一年生植物
身近な一年生植物の例をあげる。
- 本来の性質として一年生植物
- 本来の性質としては多年生植物であるもの
冬型一年生植物
関連項目
「一年生草本」の例文・使い方・用例・文例
- つる性の一年生草本
- 広く分布する大型の一年生草本で主に雑草
- とげのある茎と大きな黄色の花を持つ一年生草本
- 花が根元で突き出た一枚だけの花弁を持つ一年生草本
- 下等な一年生草本で、葉の中に深く掌状に3つあるいは5つに裂けたものがある
- 米国南西部産の一年生草本で、堅い木質の枝に粘性のある葉と黄色の花をつける
- 米国西部の一年生草本の属で、目立つ黄色または白い花がつくもの
- ユーラシア産一年生草本で、香りと医薬としての用法はローマカミルレに似ているが、味はより苦く、効果は劣るとされる
- アメリカの熱帯性の一年生草本の小さな属:ジャノメギク
- 紫の小花と、香料製造と毛皮の保存に使う精油を産する香りのよい根を持つ、ヒマラヤ山脈東部(カシミール)の一年生草本
- 地中海からアジア南西部の、密集した毛状の一年生草本の属
- なめらかな葉と黄色い花を持って、強いファイバーをもたらす熱帯アジアの高い一年生草本か半低木
- タルトとゼリーに使われる多肉質の萼と篩部繊維のために広く栽培される東インドのまばらに生えているとげのある一年生草本または多年生亜低木
- 緋の花がある一年生草本
- 皮針形の葉と赤紫色の花の房をもつ香りの良いカリフォルニアの一年生草本
- 米国西部の耐寒性の一年生草本の属
- 広く帰化している旧世界の一年生草本の属
- 一年生草本という草本植物
- 一年生草本のページへのリンク