雪対策とは? わかりやすく解説

雪対策

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/09 00:50 UTC 版)

雪対策(ゆきたいさく)は、がもたらす様々な困難を軽減するためにとられる諸手段を総合していう。主に行政で用いられる語である。

除雪
除雪は、交通の障害となる雪を除くことである。自動車が普及する以前には、人の通行を確保するための道は、雪を人が通行して分けたり踏み固めたりして作った。その他に、戸の開け閉めや人の出入りのために家の前の除雪をした。鉄道が登場すると、線路を確保するために除雪が必要になった。自動車が普及すると、自動車の通行を可能にするために道路と駐車場の除雪が高いレベルと広い範囲で必要になった。
排雪
排雪は、除雪や雪下ろしの結果として出てきた雪を、邪魔にならない場所に移すことである。排雪した雪を積み上げる場所を雪捨て場(雪堆積場)という。排雪は空き地が少ない都市部で特に問題になる。排雪のために、河川や流雪溝から流したり、融雪槽や融雪機で融かしたりすることもある。

交通路における雪対策

自動車の通行のためには積雪を除くだけでは不十分で、路面凍結によるスリップも防がなければならない。そのため、坂道の傾斜を緩くしたり、凍結防止剤(融雪剤)を撒布したり、ロードヒーティングを設置したりする。20世紀末には降雪後や降雪前から素早く対応するための道路管理システムが広まった。

個々の自動車も対策を要する。21世紀初めの日本ではスタッドレスタイヤを用い、必要ならさらにタイヤチェーンを装着する。1980年代まで、タイヤに鋲を打ったスパイクタイヤが広く用いられていたが、粉塵公害が問題視されて日本国内では禁止された。

急な傾斜の下を利用する交通路では、雪崩を防がなければならない。雪崩防止柵を斜面に設けて雪崩を受け止めたり、トンネル様のスノーシェッドを設けて雪の落下から交通路を守る。吹雪が頻発するところでは、防雪林や防雪柵を設けて風で巻き上げられる雪を受け止める。

凍結防止剤とロードヒーティングは歩行用の道にも用いられる。日本では雁木を設けて雪が道に積もらないようにする工夫が昔からあった。

建造物における雪対策

雪が屋根に積もりすぎると、重さで家屋が潰れる危険がある。雪下ろしは、家屋の屋根に積もった雪を除くことである。建築構造を工夫して雪下ろしを不要にする対策もある。屋根を急角度にして雪が落ちやすくしたり、建物の強度を上げて潰れないようにする。

関連項目


雪対策

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 15:52 UTC 版)

北越急行ほくほく線」の記事における「雪対策」の解説

前述通り路線長の68パーセントトンネルであるが、残る地上区間については先述したほかにも数々の雪対策が施されている。これら対策開業当初から施したことにより、ほくほく線接続するJR路線不通になった時でも運休することはほとんどなく、雪対策で不備きたしたことも皆無に近い。 消雪溝 車両排雪した後も線路脇にの壁を作らないようにするための装備六日町駅構内設けられており、線路脇に溝を作って地下水を流す。なお六日町では地下水汲み上げによる地盤沈下激しく地下水利用には制限があるため、使用後循環使用されるパネル式融雪装置 車両排雪した後も線路脇にの壁を作らないようにするための装備地下水によって加温した不凍液パネル中に循環させるもので、民家施設周囲にあって除雪の際に投できない場所に設けられている。六日町駅構内では地下水循環利用であるが、関越自動車道を跨ぐ場所では取水制限がないため地下水循環利用ていない融雪ピット 六日町駅構内踏切脇に設けられており、レールの間の枕木上にFRP製のトレーを置き、地下水を流すことによって列車押され線路内のの量を減らす。これによって線路から踏切内へ持ち込まれる少なくなる前述取水制限があるため、使用後循環使用されている。 スプリンクラー 六日町車両基地構内十日町駅構内などに設けられている。六日町では地下水利用するが、前述取水制限があるため使用後循環使用されているほか、車両基地内路盤アスファルト舗装とし、その上にバラスト敷いた強化路盤としている。十日町駅手前飯山線を跨ぐ部分赤倉トンネル湧水を、十日町駅構内では薬師峠トンネル湧水利用しており、使用後十日町市街地道路融雪利用された後、信濃川放流されている。 熱風ヒーター 地下水脈全くないため地下水利用する手段が採れず、水利権の関係で川の水利用できないまつだい駅構内分岐器装備されるボイラー摂氏100度まで加温された温風ダクト分岐器に導くもので、温風噴射口では摂氏40程度温風となる。なお、松代地区では道路融雪利用できず、ロードヒーティング主体である。 温水ジェット噴射装置 分岐器可動部分で雪氷が詰まることによって、分岐器の不転換引き起こすことがある無人駅がほとんどのほくほく線では、直ち人力対応することは難しいため、不転換分岐器があった場合には温水噴射して氷雪溶かす方法採用した。この装置運行指令所から遠隔操作され、噴射口からは摂氏25度の温水60秒噴射される。この装置は、ほくほく線本線上にあるすべての分岐器装備されている。降雪のないトンネル内の信号場にも設置されているのは、通過車両から落下する可能性のあるや氷を考慮したためである。 除雪機械モーターカーJRから譲受した旧式排雪用のモーターカー1台のほか、ほくほく線開業時新造した2台が用意されている。新造したモーターカーは、犀潟寄り両脇押し出すラッセルヘッド、六日町寄り線路脇のの壁を崩した上でするロータリーヘッドを装備しているほか、架線付着している除去するためにパンタグラフ装備している。冬期中は、これらのモーターカー夜間時に除雪作業行っている。 このような地上側での雪対策の装備について定期点検含めた経費年間1億円である。 くびき付近の開床式高架橋 十日町付近高架橋では両脇湧水流している 六日町駅構内設けられ消雪溝 線路両側パネル式融雪装置設置されている区間線路両側の部分だけ積雪がない まつだい駅分岐器設置される熱風ヒーターレールの間にある四角い箱のようなものがダクトである 十日町駅取り付けられ消雪スプリンクラー 地上側の設備加え線内列車使用されるHK100形電車スノープロウ先端部分の歯のような形状にしている。これは2本のレールの間の圧雪状態の塊になると脱線事故原因なりかねないため、この先端部分でをほぐし、圧雪状態にならないようにするためである。さらに、前述運行体制一環として大雪であっても列車の運行を行うことによって、線路上への積雪最小限抑えている。北越急行では、「最大除雪手段は、列車走らせ続けること」としている。 先端部分の歯のような形状になったHK100形電車スノープロウ 車両洗浄機や洗浄台も収容庫内に設けられ

※この「雪対策」の解説は、「北越急行ほくほく線」の解説の一部です。
「雪対策」を含む「北越急行ほくほく線」の記事については、「北越急行ほくほく線」の概要を参照ください。

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