陰解法
数値解法のひとつで、新しいステップの未知数を決定するのに、現ステップの既知数のみを使うのではなく、未知数も含めて連立方程式を解く手法。これに対し陽解法は、現ステップの既知数から、新しいステップの未知数が単純な代数計算で決定される。
反対語 陽解法差分法
(陰解法 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/14 09:26 UTC 版)
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微分方程式 |
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分類 |
解 |
計算物理学 |
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数値解析 · シミュレーション |
数値解析における有限差分法(ゆうげんさぶんほう、英: finite-difference methods; FDM)あるいは単に差分法は、微分方程式を解くために微分を有限差分近似(差分商)で置き換えて得られる差分方程式で近似するという離散化手法を用いる数値解法である。18世紀にオイラーが考案したと言われる[1]。
差分法(FDM)は有限要素法(FEM)や境界要素法(BEM)などと並んで偏微分方程式の代表的な数値解析手法の1つである[2][3]。
精度と誤差
解の誤差とは、真の解析解と近似解との間の差として定義される。有限差分法における誤差の原因は丸め誤差および打ち切り誤差または離散化誤差である。

問題に対する解の近似に有限差分法を用いるためには、まず初めに問題の領域を離散化しなければならない。これは普通は、その領域を一様な格子に分ければよい。これは有限差分法がしばしば「時間刻み」な仕方で微分に対する離散的な数値近似の集合を提供することを意味することに注意。
陰解法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/02 13:37 UTC 版)
時刻 t n + 1 {\displaystyle t_{n+1}} に後退差分を用い、空間点 x j {\displaystyle x_{j}} で2階中央差分を用いれば、漸化式: u j n + 1 − u j n k = u j + 1 n + 1 − 2 u j n + 1 + u j − 1 n + 1 h 2 {\displaystyle {\frac {u_{j}^{n+1}-u_{j}^{n}}{k}}={\frac {u_{j+1}^{n+1}-2u_{j}^{n+1}+u_{j-1}^{n+1}}{h^{2}}}\,} が得られる。これを陰解法という。 線形方程式系: ( 1 + 2 r ) u j n + 1 − r u j − 1 n + 1 − r u j + 1 n + 1 = u j n {\displaystyle (1+2r)u_{j}^{n+1}-ru_{j-1}^{n+1}-ru_{j+1}^{n+1}=u_{j}^{n}} を解けば、 u j n + 1 {\displaystyle u_{j}^{n+1}} が得られる。この方法は常に数値的に安定で収束するが、時刻ごとに方程式系を解く必要があるため、陽解法よりも繁雑である。誤差は時間ステップ数と空間ステップ数の4乗とに比例する。
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