陰計算との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/05 15:32 UTC 版)
「陰計算」も参照 下降階乗冪の全体および上昇階乗冪の全体はそれぞれ多項式列を成す。下降階乗冪は多項式を前進差分作用素 Δ を用いた公式(ニュートン級数展開) f ( x ) = ∑ k = 0 ∞ Δ k [ f ] ( a ) k ! ( x − a ) k _ = ∑ k = 0 ∞ ( x − a k ) Δ k [ f ] ( a ) {\displaystyle f(x)=\sum _{k=0}^{\infty }{\frac {\Delta ^{k}[f](a)}{k!}}~{(x-a)}^{\underline {k}}=\sum _{k=0}^{\infty }{x-a \choose k}~\Delta ^{k}[f](a)} (微分積分学におけるテイラーの定理と形の上で類似)で表すときに現れる。この公式やほかの様々なところで、微分積分学における冪函数 xk に当たる役割を、和分差分学において下降階乗冪 xk が果たす。例えば Δ x k _ = k x k − 1 _ {\displaystyle \Delta x^{\underline {k}}=k\,x^{\underline {k-1}}} と D x k = k x k − 1 ( D = d / d x ) {\displaystyle Dx^{k}=k\,x^{k-1}\quad (D=d/dx)} との類似対応に注意せよ。同様の関係は、不定和分に関しても述べられるし、上昇階乗冪と後退差分を用いても得られる。 このような類似性の研究は陰計算 (umbral calculus) と呼ばれる。階乗冪を含めた上記のような関係を記述する一般論は、二項型多項式列およびシェファー列の理論に含まれる(階乗冪は二項型シェファー列である)。同様に階乗冪の母函数は陰冪数 (umbral exponential) を勘案して ∑ n = 0 ∞ x n _ t n n ! = ( 1 + t ) x , ( Δ ( 1 + t ) x = t ( 1 + t ) x ) {\displaystyle \sum _{n=0}^{\infty }x^{\underline {n}}{\frac {t^{n}}{n!}}=(1+t)^{x},\quad (\Delta (1+t)^{x}=t(1+t)^{x})} で与えられる。
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