防護手段
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「CBRNE#日本」も参照 化学兵器に対する防護手段は、化学剤の影響を防ぐ防毒、化学兵器使用を速やかに察知するための検知、化学兵器による汚染を除去する制毒・除毒(除染)などからなっている。敵対する両陣営が毒ガスに対し拮抗した技術や装備を持った場合は、お互い報復を恐れて毒ガスが使用されることは少ないが、相手の装備が劣っていて報復の恐れがない場合は容赦なく使用される可能性がある。したがって、今日も何処の軍隊でも対化学装備は欠かせない。 まず、防毒対策として、吸引を防ぐガスマスクや、びらん剤などにも対抗するための化学防護服が開発されている。ただし、防護服は通気性が悪く、呼吸に制限があり、着用者に疲労を強いることから、アメリカ軍では任務志向防護態勢(MOPP)の考えで、着用準備から着用まで化学兵器対応を取るようになっている。このほか、防護マスクには軍馬などの動物兵器用のものもある。現代の装甲戦闘車両の多くは、一定の気密性能や空気清浄フィルターなどを備え、化学兵器対策を含めたNBC防護を施されている。なお、付着した化学剤による汚染拡大を防止するために、使用した車両や衣服の洗浄等も重要である。 化学兵器は視認困難なものが多いので、各種の検知器が研究されている。西側各国で現用されている代表的な検知キットとしてM256A1が挙げられ、これは検知紙による試験を行うものである。最も原始的な検知手段としては、毒物に敏感なカナリアなどの小鳥を用いる方法がある。マスタードガスなどのように特有の臭気があるものは、人間が臭気を感知して速やかに防毒装備を着用することで、被害が軽減される。高級な検知手段としては、日本の化学防護車のような化学偵察車両を配備している例もある。 戦場においては、汚染された地域を行動する必要が生じる場合もあるので、汚染を除去ないし軽減させて軍隊の通行を可能にするような制毒手段が用いられることもある。具体的には使用された化学剤の種類にもよるが、土壌に定着しているマスタードガスなどに対してはさらし粉を撒布する方法や、地面を掘り返して清浄な土砂で通路分の地面を覆う方法などがある。サリンは水と反応させることで加水分解できる(#化学兵器の廃棄処理も参照)。 これらの防護手段は軍用に限ったものではなく、民間防衛の一環としても用いられる。特に、都市に対する使用が警戒された第二次世界大戦などでは、市民へのガスマスク配備が行われた。NBCテロへの警戒感の高まりから、テロとしての化学兵器使用を想定した民間向けの対策がとれている例もある。 防護手段自体を無効化するための裏をついた化学兵器を使ってくる場合もある。そのために数種類の防毒マスクなどが準備される場合もある(例:一般的に見られるような防毒面から、背負いボンベ式、浄化槽を介した空気浄化式などがある)。
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防護手段
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「デートレイプドラッグ」の記事における「防護手段」の解説
デート・レイプ・ドラッグの被害に遭わないために、次のような行動が推奨されている。 (1) 飲み物が容器に入ったまま席を立たない。 トイレなどで席を外した際に、ドラッグを混入されることが多い。 (2) 怪しいと感じたら飲まず、飲み物を取り換える。 (3) 渡された飲み物や錠剤は飲まない。 「二日酔いに聞く薬」などと偽ってドラッグを飲ませる手口も存在する。悪意を持って狙っている可能性を意識し、特に、知らない人から渡された飲み物などは絶対に口に入れない。 なお、もし普段よりも酔いの回りが早かったり、意識がもうろうとしたりする場合には、ドラッグの使用が疑われる。一刻も早く公的な相談窓口に相談する。例えば、「#8103」は性犯罪に関する警察の相談窓口につながる。
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