開発学・国際開発学の変遷とは? わかりやすく解説

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開発学・国際開発学の変遷

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/22 17:59 UTC 版)

開発学」の記事における「開発学・国際開発学の変遷」の解説

第1期経済開発 第2期社会開発人間開発 第3期持続可能な開発SDsustainable development第4期人間の安全保障論と開発 国開発学登場は、社会科学の中では比較新しく第二次世界大戦後と言われている。 冷戦初期欧州・トルコ・ギリシアに対して行われた経済援助それぞれマーシャル・プラントルーマン・ドクトリン)に「開発政策」の初期形態見て取れる重要なことは、開発は「第三世界対す営為」とは限らない点である。例えば、東欧諸国ロシアなど、欧州ありながらイギリス・フランス・ドイツに比べて後進地域となっている国々に対しては、先進西欧諸国アメリカ合衆国開発援助行ってきた。また、もちろん南半球集中する多く国々(特にアフリカ諸国に対しては、世界銀行・IMFといった国際機関中心となって開発援助行ってきた。この段階での重要な国際開発学テーマは「経済開発にあった。つまり、「国民1人当たりGDPGNPNNP」の増加目指すなど、ある国のマクロ経済発展と拡大目指すことが途上国開発につながるという考え方である。ここでは開発経済学視座根ざした開発政策金融政策世界銀行・IMFを中心に採られることになる。 経済開発が進むにつれて、その成果疑問視される時代に入る。1980年代に入ると、世銀・IMFを中心とした[構造調整プログラム]が行詰まったり、もともと経済的潜在能力日本同等とされていたメキシコ始めとするラテンアメリカ諸国対外累積債務悩まされるようになって経済的に困窮したまた、1997年タイバーツ中心に起こったいわゆるアジア金融危機も、経済開発行き詰まり象徴する1つ出来事となったこのころ開発経済学外部,特に社会学識者から、「経済開発がうまく進まない、あるいは進行していたもの頓挫してしまうのは、経済発展必要な社会的インフラ欠乏にある」とする主張から、新たに社会開発という概念提示され始める。社会制度共同体形態道路などの公共財といった社会的インフラ整備することが経済開発のためにも必要とされた。 社会開発具体領域は,社会的に教育保健充実させることにある。また、国際連合開発計画 (UNDP) が1990年以降発行している「人間開発報告書」のタイトルにも示されているように、人間開発という概念提示されている。社会開発人間開発は、ほぼ類似した概念として語法レベルでは用いられている。 一方開発の裏側にある環境との関係も環境学者とのインターディシプリナリー研究なされている。 また、21世紀戦争主体変容国際犯罪地域紛争民族紛争汚職などの問題から、個々人間そうした脅威から守る人間の安全保障からみた国際開発学登場している。1994年UNDPがこの概念世に広く知らしめたが、人々開発の過程の中でさらされる各種の危険や欠乏から不自由であってはならず、それを保障するのが開発にとっても不可欠であるという思想である。人間の安全保障関しては,緒方貞子およびアマルティア・センUNDP対す貢献大きい。

※この「開発学・国際開発学の変遷」の解説は、「開発学」の解説の一部です。
「開発学・国際開発学の変遷」を含む「開発学」の記事については、「開発学」の概要を参照ください。

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