開発学・国際開発学のアプローチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/22 17:59 UTC 版)
「開発学」の記事における「開発学・国際開発学のアプローチ」の解説
歴史的アプローチ:主に経済史や社会史、地域史の視点からのアプローチ。ある地域の経済発展(あるいは経済停滞)の様相を検討する。特に、開発に関しては歴史経路依存性と無縁な開発戦略は、被援助国の人々に対する暴挙となりかねない。また、現在の南北構造の歴史的背景として植民地時代の欧米列強との関係を学ぶことも重要である。こうした観点から、途上国の地域史を描き出すことが重要である。 経済学的アプローチ:応用経済学の1つである開発経済学によるアプローチ。貧困を解消するために、具体的な経済指標上の数値・統計を基にして、研究を行う。具体的には、世銀の構造調整プログラムなどに反映されているほか、近年は南アジアを代表例として、ミクロ経済学的裏付けによってマイクロクレジットも成功をしている。 社会学的アプローチ:都市社会学・開発社会学といった分野によるアプローチ。経済的要素には必ずしも盛り込まれない社会的要素を対象とし、近年はこの分野から経済開発とは異なる「人間開発」という概念が提唱されている。また、ある開発政策や開発戦略が社会をどのように変化させたか(またはそうでないか)を測るのも社会学的アプローチの特質であり、使命でもある。 工学的アプローチ:開発によって貧困解消を図るには、現実的な建物・下水道・公共施設・各種のインフラの整備が必要である。具体的な都市整備などには工学的アプローチが必要である。
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