迦樓羅とは? わかりやすく解説

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かるら【×楼羅】

読み方:かるら

《(梵)garuḍaの音写金翅鳥(こんじちょう)と訳す》

想像上大鳥。翼は金色で、口から火を吐き、竜を好んで食う。天竜八部衆の一。密教では仏法守護し衆生を救うために梵天(ぼんてん)が化したとする。

伎楽面の一。1模したもの。の形をして、口の先に小さな玉をくわえる。

迦楼羅の画像

迦楼羅

作者鳴海丈

収載図書乱華八犬伝―超伝奇時代小説 地の巻
出版社徳間書店
刊行年月2004.12
シリーズ名Tokuma novels伝奇

収載図書乱華八犬伝
出版社徳間書店
刊行年月2007.4
シリーズ名徳間文庫


迦楼羅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/25 16:15 UTC 版)

迦楼羅像(興福寺

迦楼羅(かるら)は、インド神話ガルダを前身とする、仏教の護法善神[1]八部衆及び二十八部衆の一員とされる[1]。「迦楼羅」の音写はパーリ語に由来する。迦楼羅天とも呼ばれ[2][3][4]、現図胎蔵界曼荼羅図中の像を『諸尊不同記』ではそれぞれ迦楼羅王迦楼羅女と呼んでいる[5]食吐悲苦声(じきとひくしょう)と漢訳される[1]。別名、金翅鳥(こんじちょう)というが、これはガルダが金の翅や頭を持つ所からインド神話に登場する鳥「スパルナ 蘇鉢剌尼(そはらに)」と同一視されたため生まれた漢訳語である[5]

金色の翼を広げると336万にも達するとされる[5]。一般的には、鳥頭人身の二臂と四臂があり[5]小龍を踏みつけている姿の像容もある[4]。鳥頭人身有翼で、篳篥を吹く姿もある[5]法螺貝を吹く姿もあり、三十三間堂の像は横笛を吹く姿に造られている[5]

また、那羅延天五大虚空蔵菩薩の中の業用虚空蔵菩薩は迦楼羅を台座とした迦楼羅座に乗っている[5]。迦楼羅の前身のガルダはヴィシュヌ神(那羅延天の前身)の乗り物であった[4]

迦楼羅は雲を呼び雨を降らす龍を常食とすることから、風雨を止め、雷を避ける力があるとされ、妖災、龍蛇の毒、怪病を除き、延命の功徳があると説かれる[5]。龍を本尊とする請雨法に対して、止雨法(迦楼羅法)の本尊とされる[4]

不動明王の背後の炎は迦楼羅が羽を広げた姿に似ていることから「迦楼羅焰」(かるらえん)と呼ばれる[5]

また、密教においては梵天、毘紐天(那羅延天)、大自在天が衆生を救うために迦楼羅の姿を借りて現れるとも、文殊菩薩の化身であるとも説かれる[5]

ギャラリー

種子・真言

三昧耶形で表される場合は楽器(縦笛、法螺貝)で[6]種子(種子字)は「ガ」である[4]。印契は金翅鳥(迦楼羅通光)印[4][注 1]及び迦楼羅印[6][注 2]

  • オン・ガルダヤ・ソワカ[4]
  • オン・キシハ・ソワカ・オン・ハキシャ・ソワカ(オーン キシハ スヴァーハー オーン 翼を持つものよ スヴァーハー)[6]

脚注

注釈

  1. ^ 両手の親指、中指、小指を合わせ、左右の人差し指を交差させた左右の薬指に丸める様にして掛ける印で、手前から見ると尖った口を開けた迦楼羅の顔になる[4]
  2. ^ 左右の親指を絡めてその他の指を大きく開く印で、翼を表す[4]

出典

  1. ^ a b c 関根俊一『仏尊の事典』学研、1997年、178,179,181頁。
  2. ^ 木村小舟『趣味の仏像』広陵社、1925年、326頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/983386/1922021年1月14日閲覧 
  3. ^ 小野玄妙『仏像の研究』丙午出版社、1918年、340頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/943655/1922021年1月14日閲覧 
  4. ^ a b c d e f g h i 『印と真言の本』学研、2004年、125頁。
  5. ^ a b c d e f g h i j 錦織亮介『天部の仏像事典』東京美術、1983年、44-47頁。
  6. ^ a b c 染川英輔 他『曼荼羅図典』大法輪閣、1993年、203,204頁。

関連項目


迦楼羅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/30 05:17 UTC 版)

伎楽面」の記事における「迦楼羅」の解説

迦楼羅(迦楼羅天)の起源古代インド神(ガルーダ)で、ヴィシュヌ神乗物とされる仏教取り入れられ護法神となり、八部衆一員となった

※この「迦楼羅」の解説は、「伎楽面」の解説の一部です。
「迦楼羅」を含む「伎楽面」の記事については、「伎楽面」の概要を参照ください。

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迦楼羅

出典:『Wiktionary』 (2021/08/18 12:07 UTC 版)

名詞

   (かるら)

  1. ガルーダガルダ)。インド神話登場する光り輝いて熱を発する大鳥人間胴体の頭、嘴、翼、爪をもち、口から火を噴き、竜を食べる。金翅鳥
  2. 仏教における迦楼羅天
  3. 密教において仏法守護しながら衆生を救うために梵天となったもの。
  4. 伎楽面一つ1.模したもの。

語源




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