誤審と勝敗逆転
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 09:33 UTC 版)
「高専ロボコンの変遷」の記事における「誤審と勝敗逆転」の解説
高専ロボコンの試合の審判は学生達が考え抜いたアイデアとそれ実現したロボットを適切に評価・賞賛するために適切に厳格に行われてきた。テレビ番組ありきの大会であるにも関わらず、参加チームと審判以外の者が視聴者や観戦者の満足度がなるべく高い結果になるように試合中に操作・影響を与えることは最近では一切なく、公正であり続けている。しかし、大会初期には試合結果を恣意的に覆すこともあった。また全国大会では数例ではあるが人為的なミスもあり、誤審や説明不足による誤解が起きた。 第3回大会「ニュートロンスター」の予選で米子高専の「白砂1号」が熊本電波高専の「肥後モッコス」を下し、米子高専が予選突破となるところだったが、審査員選考で試合に勝った米子高専が決勝トーナメントに進出できず熊本電波高専が決勝トーナメントに進出した。 第4回大会「ホットタワー」の決勝戦で東京高専「寮さん」が相手の箱を倒す反則を犯したために徳山高専「白猫号」が勝ちを納め、地区予選が始まって初めての全国制覇を成し遂げるところだった。しかし、東京高専の大応援団が徳山高専との再試合を求めるように声を張り上げた結果、主審が再試合を決意し、再試合が行われた。結果、東京高専が徳山高専を制限時間ぎりぎりのところで逆転し、全国制覇を成し遂げた。地上波で流れた番組では再試合については一切触れられておらず、再試合のみが放送されている。 第6回大会「ステップダンス」の準々決勝で、優勝候補の一角であった豊田高専の「見掛け倒し」が八代高専の「DASH」に誤審で負けるという番狂わせがあった。壁型の見掛け倒しが八代高専より多く得点していたにも関わらず、主審はDASHに軍配あげた。高専ロボコンでは、審判の判定に不服があればその場で抗議することができるが、負けの判定に気後れし、忙しない次の試合の雰囲気に飲まれ、抗議のタイミングを失ったというのが、選手達の弁である。しかし、試合後も大会終了後も豊田高専は抗議を続けたため、後日、豊田高専の学校長が直接大会運営者側にその姿勢を問い質すまでにエスカレートした。その後、誤審があったことが認められ、各高専に書類でその事実が知らしめられた。この誤審が発端となり、第7回大会「スペースフライヤー」以降、主審1人に副審2人で試合を審判する体制を確固にし、副審も名前を公表して責任を担保するようになった。[要出典] 第16回大会「鼎」の準々決勝で、優勝候補の一角であった九州地区大会優勝の北九州高専「ハル」が群馬高専「月歩月歩」に対して負けの判定を受けたが、負ける原因となった円盤の動きに対して異常があると抗議した。円盤がストッパーで止まらなかったという抗議内容だったが、結局誤審でも競技フィールドの異常でもなかった。しかし、ルールや競技フィールドを詳しく知らない者にとっては彼らの抗議により大会進行が暫く滞ったことで丸く収まった感じがしない後味の悪い試合であった。大相撲で「ものいい」がついたら審判長から説明がなされることが多いが、同じ国技館を利用させてもらい、かつては国技と宣伝していた高専ロボコン全国大会だが、その抗議の件に対しての説明は一切なかった。過去の大会の抗議では、見ているもの全てに判断の情報が行き渡るように説明しながら再試合の決定や勝敗判定が行われていたのであるが、この大会は地上波やBS放送で生放送されていたため、もしくは限られた時間内に表彰式まで終わらせなければならない制約があったため、説明を省略したのではないかとも言われているが、定かではない。
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