自然科学者としての業績とは? わかりやすく解説

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自然科学者としての業績

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/03 13:53 UTC 版)

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ」の記事における「自然科学者としての業績」の解説

ゲーテ学生時代から自然科学研究興味持ち続け文学活動公務傍ら人体解剖学植物学地質学光学などの著作研究残している。20代のころから骨相学研究者ヨハン・カスパー・ラヴァーター親交のあったゲーテ骨学造詣深く1784年にはそれまでヒトにはないと考えられていた前顎骨ヒトでも胎児時にあることを発見し比較解剖学貢献している。 自然科学についてゲーテ思想特徴付けているのは原型(Urform)という概念である。ゲーテはまず骨学において、すべての骨格器官の基になっている「元器官」という概念考え出し脊椎これにあたる考えていた。1790年著した植物変態論」ではこの考え植物応用しすべての植物唯一つの「原植物」(独:de:Urpflanze)から発展したものと考え、また植物の花を構成する花弁雄しべ等の各器官様々な形変化した」が集合してできた結果であるとした。このような考えからゲーテリンネ分類学批判し、「形態学(Morphologie)」と名づけ新し学問提唱したが、これは進化論先駆けであるとも言われている。 またゲーテ20代半ばのころ、ワイマール公国顧問官としてイルメナウ鉱山視察したことから鉱山学地質学学びイタリア滞在中を含め生涯にわたって各地の石を蒐集しており、そのコレクション1万9000点にも及んでいる。なお針鉄鉱の英名「ゲータイトgoethite)」はゲーテの名にちなむものであり、ゲーテ親交のあった鉱物学者によって1806年名づけられた。 晩年のゲーテ光学研究に力を注いだ1810年発表された『色彩論』は20年をかけた大著である。この書物ゲーテは青と黄をもっとも根源的な色とし、また色彩は光と闇と相互作用によって生まれるものと考えてニュートンスペクトル分析批判したゲーテの色彩論発表当時から科学者の間でほとんど省みられることがなかったが、ヘーゲルシェリングゲーテの説に賛同している。 科学研究での日本語訳近年刊行) 『自然と象徴 自然科学論集』(高橋義人前田富士男編訳冨山房百科文庫1982年)、のち新装版色彩論 完訳版』(全2巻別冊高橋義人前田富士男ほか訳・解説工作舎1999年ISBN 9784875023203 『色彩論木村直司訳(ちくま学芸文庫2001年ISBN 9784480086198 『ゲーテ 形態学論集 植物篇』、『動物篇』(木村直司編訳ちくま学芸文庫2009年3・4月) 『ゲーテ 地質学論集 鉱物篇』、『気象篇』(木村直司編訳ちくま学芸文庫2010年6・7月) 『ゲーテ全集(14) 自然科学論』(木村直司高橋義人ほか訳、潮出版社新版2003年

※この「自然科学者としての業績」の解説は、「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ」の解説の一部です。
「自然科学者としての業績」を含む「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ」の記事については、「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ」の概要を参照ください。

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